登山が困難・危険な山ランキング11

2018年2月18日

今回は登山が最も困難だとされる危険な山をランキング形式で11つご紹介します。

11.モンブラン(イタリア・フランス)

11(via wikipedia)

標高: 4808 m
登頂までの平均時間: 2日



ヒマラヤ系の山々と比べると、それほど標高が高いわけでもないし、通常のルートなら技術的にも難しくない山です。それだけでなく、イタリアとフランスの国境付近にあり、山から数km離れた先には電車も走っているので、交通の便がとても良い場所にあります。

そのため観光気分で、このヨーロッパ最大の山を登ろうとする人が後を絶ちません。向こう見ずな観光客が、この山で命を落としているわけです。

毎年平均2万人がモンブランに登りますが、毎年100人以上が登山中に亡くなっています。これまでに、この山で命を落とした人は8000人以上に上っており、そのほとんどは登山初心者です。

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10.ヴィンソン・マシフ(南極大陸)

10(via Wikimedia)

標高: 4892 m
登頂までの平均時間: 7~21日



1958年に発見されたばかりの山で、南極大陸にある山の中では最も標高が高いことで知られています。1966年にアメリカ人が初めて登頂に成功し、それ以降1400人近くの登頂者が出ています。

この山の恐ろしいところは、やはり天候です。南極は地球上で最も寒冷な場所であり、山の上での風速は時速80kmを超えます。

しかも、事故や病気などにかかったとしても、病院などの施設は海を渡ったチリにしかないため、山からは最低でも1週間はかかる行程となっています。

そのうえ、南極大陸に行く費用も馬鹿になりません。ヴィンソン・マシフの登山費用は380~930万円ほどかかるとされています。

9.マッターホルン(スイス)

9(via Wikimedia )

標高: 4478 m
登頂までの平均時間: 5日



アルプス山脈の象徴的存在であり、ツノのように切り立った峰が特徴的なマッターホルンは、毎年数百人が登頂に成功している山です。多くの人が成功しているからといって、簡単に登れる山ではありません。

1865年の初登頂から、500人がこの山で命を落としており、現在でも毎年2~3人の死亡者が出ています。この山の大きな脅威は、写真を見て分かる通りその絶壁にあります。

頂上に登るにはこの絶壁をはって進まなければなりませんが、その時に落石に見舞われることがあります。絶壁の高低差は1000m以上で、一度落ちたらまず助かることはありません。特に北側の絶壁は、世界三大北壁と呼ばれ、非常に困難なルートです。

(マッターホルンの絶壁を登る登山者)

9-1(via LinkedIn)

(登山が最も困難な北壁側)

9-2(via wikipedia)

8.セロトーレ(チリ)

8-0(via Keyword Suggestions)

標高: 3128 m
登頂までの平均時間: 4~7日



チリのパタゴニアの氷原にあるセロトーレは、その魅惑的な尖った形状で多くの登山者をひきつけています。山頂(峰)は4つあり、一番高いのが3128m、次いで2685mとなっています。

この山の頂上は氷の塊でおおわれているため、これが頂上まで登ることを非常に難しくしています。それに加え、見ての通りの断崖です。登山者は、事前にこの頂上をおおう氷塊をどうにかして、攻略する術を用意しておかなければならないのです。

(デイビッド・ラマ氏のセロトーレ登山)

8-1(via Wikipedia)

7.アイガー(スイス)

7-0(via High Mountain Guides)

標高: 3970 m
登頂までの平均時間: 2~3日



アイガー登山にはいくつかのルートがありますが、その中でもアイガー北壁は「死の壁」と呼ばれ恐れられています。

岩壁の高さは1800mで、岩壁は雪や氷で覆われています。そのため、ピッケルを突き刺して壁をよじ登っていかねばなりません。その際に落石や氷雪の落下で命を落とす人も少なくないのです。

1938年の初登頂以来、64人の登山者がこの山に挑戦を挑み、命を落としています。

(登頂ルート:左側がアイガー北壁)

7-1(via NBC News)

6.デナリ(アメリカ)

6-0(via wikimedia)

標高: 6190 m
登頂までの平均時間: 21日



その標高、悪天候、孤立した場所にあること、過酷な気温のいずれもが、この北アメリカ最大の山で大きな脅威となりえます。

そのうえ、デナリは他の山よりも空気が薄いことで知られています。冬のデナリ山頂の気圧は、ヒマラヤ系山の7000m超級に匹敵し、高山病にかかる危険性が比較的高いのです。山頂の気温は夏でも-20℃以下で、これまでに-73.3℃の最低気温を記録したことがあるほどです。

登頂の成功率はたった50%にもかかわらず、デナリは登山者をひきつけて止みません。それは初登頂した人がこんな言葉を残したからかもしれません。「デナリの頂上から見る景色は、天国の窓から眺めているようだ」と。

(デナリ山の頂上)

6-1(via Wikipedia)

5.エベレスト(ネパール・チベット)

5-0(via wikipedia)

標高: 8848 m
登頂までの平均時間: 54日



エベレストは世界一高い山ですが、登山の難易度は、山が高ければ高いほど上がるというわけでありません。しかし、エベレストの気象や標高はいずれも命取りになりかねないもので、特に2015年に起きた雪崩では、18人が死亡するエベレスト史上最悪の事故となりました。

一方で登頂者が多く、登山のノウハウが蓄積されているため、登頂は昔に比べてはるかに容易になっています。また、専属のスタッフが付きそう登山ツアーも数多く開催され、安全が確保される形で登山するため、氷壁などの非常に危険な場所を登ったりせずに、固定ロープやハシゴでの移動で登頂できます。

5-1(via redbull)

最近では、登頂成功率の上昇にともなって、登山者が増加傾向にあり、5月のピーク頃になると、登山ルート中で数時間待ちの渋滞ができるほどになっており問題化しています。

4.バインター・ブラック(パキスタン)

4-0(via wikipedia)

標高: 7285 m
登頂までの平均時間: 不明



鬼を意味する「ジ・オーガ」という名前で呼ばれているバインター・ブラックは、これまでにたった3回しか登頂されていません。

1977年に一度登頂されてからは、その後24年たってやっと2人目の登頂者が出たほどです。複雑で険しい花こう岩で出来た岩山は、世界有数の登山困難な峰として知られており、高度な専門技術を持っている登山家たちを魅了する山となっています。

3.カンチェンジュンガ(ネパール・インド)

3(via wikipedia)

標高: 8586 m
登頂までの平均時間: 40~60日



世界で3番目に高い山です。この山は、登山技術などが向上しているにも関わらず、死亡率が上昇していることで知られています。

2016年現在、登頂者はこれまでにたった187人で、40人が登山中に死亡しています。死亡率は22%に達し、エベレストが4%弱であることを考えるときわめて高いです。

また、この山は人里離れた場所にあるため、山に到着するだけでも15日以上かかります。しかも、そこにたどり着くまで道路はなく、ロッジもないのです。

2.K2(パキスタン・中国)

2-0(via Zermatt)

標高: 8611 m
登頂までの平均時間: 60日



ゴッドウィンオースティンという格好いい別名を持っているK2ですが、その登山難易度は伝説級だとされています。

エベレストよりも厳しい気候条件にある上に、雪崩や滑落が起きやすい山なのです。それに加え、かなりの奥地にあるため、山に到着するまでに時間が非常にかかります。そのため、8000mを超える山の中では唯一、冬季の登頂がなされていません。これまでに登頂者300人前後に対して、死亡者数は84人に上っています。

(K2の頂上から撮影)

2-1(via Backcountry)

1.アンナプルナ(ネパール)

1-0(via Przekraczam)

標高: 8091 m
登頂までの平均時間: 40~50日



世界で9番目に高い山、アンナプルナは死亡率が40%に達する世界一危険な山です。8000m級の山に挑むプロの登山者たちは、この山に敗れて命を落とす可能性が最も高いのです。

激しい暴風と雪崩が登山者への非常に大きな脅威となっており、特に南側からのルートは世界で最も危険な登山だと考えられています。これまでに登山者191人に対し、死亡者は61人に達しています。

(最も困難とされる南側ルートの絶壁)

1-1(via YouTube)

参考元;11 of the world’s hardest mountains to climb

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雑学

Posted by uti