あり得ないくらい長生き!現存する樹齢の長い木10種

今回は、現存する樹齢の長い10種の木をご紹介します。ただし、樹齢の正確な測定はかなり難しいとされるため、数百年単位での誤差がある可能性もあります。

1.メトセラ 4848歳

(via Chao Yen/flickr)

聖書に登場する人物の中で最も長寿であったメトセラ(享年969歳)から名前が付いたブリストルコーンパインの木。この種は、マツの仲間である。

樹齢は4848年とされ、海抜3000mに達するカリフォルニア州のホワイトマウンテンズにひっそりとたたずんでいる。

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(葉をつけたメトセラ)

(via etsy)

この木のほかにも、樹齢5000年に近い個体がこのエリアには林立しており、そのためこの地域は厳重に保護されている。

ここを訪れることは可能だが、メトセラがある場所は破壊行為から守るために秘匿されており、公開されている写真を頼りに探すほかない。

2.サルヴェ・アバルクーフ 4000歳以上

(via wikipedia/TruthBeethove)

イランのヤズド州、アバルクーフにあるイトスギ。ゾロアスター教の人物が、この木を植えたことから、「ゾロアスターの糸杉」とも呼ばれている。

樹齢は4000年以上と推測されており、現在のところ、世界で3番目、イランでは最も歴史のある生命体であり、国家自然遺産にも認定されている。幹周りは18m、高さは25mある。

(幹の部分)

(via wikipedia/TruthBeethove)

3.スランゲルナウのイチイ 4000歳

(via wikimedia/Emgaol)

イギリスのウェールズ、人口1000人ほどの小さな村スランゲルナウにあるイチイ。この木は、ディゲイン教会の小さな墓地がある裏庭に立っている。

(墓の近くに立っている)

(via wikimedia/Emgaol)

青銅器時代に植えられ、樹齢は4000年ほどと推測されているが、現在もなお成長し続けている。根本の幹の周囲は10.75mある。 

2002年、エリザベス2世の即位50周年を記念して、この木はイギリスの国樹50選に認定された。

4.アレルセ 3646歳

(via wikimedia/Haplochromis)

アレルセは、パタゴニアヒバの通称で、アルゼンチンとチリにまたがるアンデス山脈原産の針葉樹である。アレルセの中でも最も樹齢の長いものは、3646歳。樹齢の確証が得られている個体としては、世界で2番目に長い。

19世紀ごろにはもっと樹齢の長い木もあったが、そのほとんどは伐採によって失われてしまった。チャールズ・ダーウィンが残した記録によれば最大個体は、全長70mに近く、幹周りは直径12.6mにも達したという。

5.パトリアルカ・ダ・フロレスタ 2000歳以上

(via Áreas Verdes das Cidades)

ブラジルにあるアルバルコという種類の木。齢2000歳を超えると推定されており、ブラジルの広葉樹の中では最も樹齢が長い。この木は神聖なものと信じられているが、森林開拓によってその存在がおびやかされている。

6.セネター 3500歳ほど

(via wikimedia/ Anthony Scotti)

2012年に放火魔に火を放たれたことが原因で、木の大部分が崩壊してしまったが、現在もフロリダのビッグツリーパークに立っている。樹齢は3500歳程度で、当時は高さ38m、幹の太さは直径5.3mあった。

アメリカ先住民のインディアンの間で、長年ランドマークとして役立っていた。数多くのハリケーンにも耐えてきたが、現在はほとんどが崩壊して、高さ6mほどまで短くなっている。

(放火によって崩壊したセネター)

(via atlasobscura)

7.ヴォーヴェスのオリーブの木 3000歳

(via indulgy)

ヴォーヴェスは齢2000~3000歳になる、地中海で最も樹齢が長い7つのオリーブの木のひとつ。この木は地中海に浮かぶギリシャの島、クレタに立っている。

正確な年齢は判明していないが、推定3000歳というところ。これだけ樹齢が長いにも関わらず、いまだにオリーブの実が毎年育っている。この木から採れた実はかなり価値が高いとされ、高値で取引されている。

基本的にオリーブの木は、干ばつや病気に強く、耐火力に優れていることから、樹齢の長い木が生まれやすい。

8.縄文杉 3000歳~4000歳

(via wikimedia/Chris 73)

樹齢1000年を超え、標高500m以上に自生する屋久杉の中で、最も樹齢が長いのが「縄文杉」である。これらの古木がある鹿児島県の屋久島は、世界遺産に登録されている。

縄文杉は発見当初、樹齢7000年と言われていたが、後の最新分析によって、樹齢は3000~4000年ほどであることが判明した。縄文杉の幹周りは16.1m、高さは30mに達する。

9.ハンドレッドホースのクリの木 2000~4000歳

(via wikipedia/LuckyLisp)

世界で最も活発な火山ともいわれるエトナ山からたった8㎞しか離れていない、イタリアのシチリア島にあるクリの木。.ハンドレッドホースは、栗の木の中では一番樹齢が長い。

この木には昔、100人の兵士が激しい雷にさらされたが、この巨木の下に避難したことで助かったという言い伝えが残されている。

また、かつては幹周りが最も長い木として、ギネスにも認定されており、1780年に計測した際には、幹の周囲が57.9mもあったという。

(幹の周囲)

(via mapio)

10.シャーマン将軍の木 2300~2700 歳

(via wikimedia/World Wide Gifts)

シャーマン将軍の木は、現存する樹木の中で、最も大きな木(体積換算:1487m3)であり、最も大きな生命体でもある。その高さは83.8m、直径7.7m、幹周りは31.1mに達する。樹齢は2300~2700年で、カリフォルニア州のセコイア国立公園にその巨木を構えている。

(子供との大きさ比較)

(via wikimedia/Neal Parish)

2006年に長さ30mの木の枝が折れて、この木を囲っていたフェンスが破壊されたが、樹木自体に健康上の問題はなく、現在も成長を続けているとのことだ。

参考元:The world’s 10 oldest living trees

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雑学

Posted by uti