70℃超。世界の極めて暑い場所(ダロル、デスバレー他)

2017年1月27日

今回は世界中のとても暑い場所を8ヶ所厳選してご紹介します。

1.ダロル(エチオピア)

(via wikipedia)

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エチオピア北東部のアファール州に位置するゴーストタウン。かつて、「人が住んでいる場所で最も年間平均気温が高い(34.4℃)」という記録を保持していました。

日平均最高気温は41.1℃になり、最も暑い6~7月は最高気温が46℃以上に達します。

(ダロルの場所)

(via Googlemap)

ダロルのでこぼこ地形は火山噴火によるもの

(via Sometimes Interesting)

ダロルの地形は、火山が噴火して形成されました。このクレーター状地形に、地下から湧き出た高温の熱水が満たされています。また、周りには塩や硫黄などが豊富にあるため、それらが凝固した黄色や白の塊がたくさん見られます。

1960年代までは鉱山があり、人が住んでいた

(via abandonedabandoned)

ダロルには精製すると肥料になる炭酸カリウムなどが埋蔵されています。また、近くに鉄道が敷設されたことで、ダロルは鉱山町として成長し、定住する人も出てきました。第一次世界大戦前(1914年)以前には、最大年間5万トンの炭酸カリウムを生産しているほどでした。

1960年頃になって鉄道が営業を停止したことが原因で、徐々に人はいなくなり、2005年には完全に人口が0となったと統計局が報告しています。

地球で最も辺ぴな場所にあるダロル

(岩塩が採れるので地元の人たちは、よく採りに来る)

(via All That Is Interesting)

ダロルは地理的にも道路状況的にも、最もたどり着くのが大変な場所のひとつだと言われています。舗装された道路がほとんど無く、移動手段は車かラクダしかありません。

そして、ダロルまでの道程には、凸凹の岩山や砂漠、溶岩地帯が待ち受けているのです。

動画:ダロルの景色HD画質


熱湯を噴出する温泉がたくさん湧いています。動画中に出てくる緑色の池は、pHが1の強酸なため、入ったら死にます。

2.ティラット・ツビ(イスラエル)

(via wikipedia)

ティラット・ツビは、イスラエル-ヨルダンの国境近くに位置する人口759人の小さな村です。海抜-220mにあって、近くにはヨルダン川が通っているため、非常に土地が肥えています。

(ティラット・ツビの場所)

(via wikipedia)

そしてここは、アジアで最も高い気温を記録した場所です。1954年に54℃という気温を叩き出しています。夏になると日中は40℃くらいで、夕方でも38℃前後とかなり暑くなります。

この暑さから逃れるために、住民たちはプールに入ったり、張り出し屋根の下で休んだりします。

3.ティンブクトゥ(マリ)

(via Wikipedia/H. Grobe)

ティンブクトゥは、12世紀頃から定住が始まり、14世紀にマリ帝国の中心地となって栄えた歴史ある町です。ニジェール川から北におよそ20km離れたサハラ砂漠の端に位置しています。

人口はかつて10万人以上いましたが、貿易形態の変化にともなって衰退し、5万人までその数を減らしています。

(ティンブクトゥの場所)

(via googlemap)

ティンブクトゥの周りは砂丘に囲まれているため、街の通りが砂まみれになることもしばしばです。これまでの観測史上最高気温は54.5℃で、非常に暑い場所の一つと言えます。

(月別の平均最低・最高気温のグラフ)

(via ailovei)

4月頃から最高気温が40℃近くになり、5~6月にピークを迎え42℃前後まで上がります。12月頃でも、最高気温は30℃を超え、最低気温も15℃前後とそれほど寒くなりません。

4.ケビリ(チュニジア)

(via Flickr/PROCarlos ZGZ)

ケビリ市はサハラ砂漠の中にあるオアシスです。多くの人が砂漠の暑さから逃れるために、ここを訪れます。そして人口6万人を抱えるケビリ県の県都でもあります。

(ケビリの場所)

(via Googlemap)

オアシスと言っても、砂漠の中にあれば暑くないわけがありません。これまでに観測した史上最高気温は55℃に達しています。これは、アフリカでも随一の暑さです。

(月別の平均最低・最高気温のグラフ)

(via ailovei)

北アフリカで最古の町

(via Wikimedia/Jaume Ollé)

ケビリは、チュニジアおよび北アフリカ内で最も歴史のある町だと言われています。現生人類が誕生したおよそ20万年前から定住が始まったとされています。紀元前100年頃にはローマ帝国の一部となっています。

5.アジージーヤ(リビヤ)

(via wikimedia)

1922年9月に58℃という地球上の最高気温を記録し、90年もの間、保持されたままでした。しかし、2012年にこの記録には間違いであったことが発覚し、無効になっています。

(アジージーヤの場所)

(via googlemap)

それでも暑いことには間違いなく、8月には最高気温が56℃に達した年もあります。また5月~10月の平均気温は、30℃以上になります。

(月別の平均最低・最高気温のグラフ)

(via ailovei)

6.デスバレー(アメリカ)

(via Wikimedia)

デスバレーは、地球上で最も高い気温、56.7℃を観測した場所です。現在公式で認められている最高気温は、この記録であり、ここが「世界一気温の高い場所」です。

その他にも、2001年には154日間連続で最高気温が38℃を超えるという世界記録も残しています。また同じ年に、1日の最低気温が42℃という「史上最高の最低気温」の記録も叩き出しています。

(デスバレーの場所)

(via googlemap)

(月別の平均最低・最高気温のグラフ)

(via ailovei)

暑いけど生物多様性のある場所

(via wikipedia)

デスバレーは、モハーベ砂漠の北に位置し、非常に乾燥して暑く、雨もほとんど降らないのにも関わらず、たくさんの生物たちが住んでいます。

夜になるとキットギツネやボブキャット、ネズミなどがエサを求めて歩き回る姿が見られます。また春頃になると、一面の砂漠が野草で埋め尽くされます。

デスバレーが暑くなる理由

デスバレーがアフリカと同レベルで暑くなる理由には、地形の問題があります。デスバレーは、山に囲まれた盆地であり、太陽の陽射しで暖められた空気は山にはばまれて逃げにくく、たまりやすくなっています。

また海からの風が無いことや、山を越えてくる暖かい空気(フェーン現象)がやってくることなど、様々な要因が影響しあっています。

7.火焔山(かえんざん、中国)

(via Wikimedia)

火焰山は砂岩が侵食して出来た地形です。タクラマカン砂漠の北側にあります。

赤っぽく見える砂岩が炎のようであったため、火焔という名前が付けられました。この砂岩の山は長さ98km、幅が9kmあります。

(火焔山の場所)

(via googlemap)

ここに気象観測所はありませんが、NASAの衛星で分析したところ、最高気温が66℃(※非公式記録)あったことが分かっています。

また夏の間は50℃を超えることが頻繁にあり、そのため中国一暑い場所とも言われています。

8.ルート砂漠(イラン)

(via wikimedia)

世界遺産にも登録されている世界で25番目に大きい砂漠です。非公式な記録ですが、NASAの衛星で計測したところ、70.7℃という地球史上最高気温を叩き出しています。

(ルート砂漠の場所)

(via googlemap)

参考元:mnn,livescience

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雑学

Posted by uti