古代に実在した巨大なネコ科動物(絶滅種)

今回は、既に絶滅している大型ネコ科動物を8種ご紹介します。

1.ジャイアントチーター

【↓チーターとの比較、左がジャイアント、右が普通のチーター】

(via alfa-img)

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ジャイアントチーターは、現在のチーターと見た目はほとんど変わりませんが、大きさはかなり異なります。現在のライオン並みの大きさで、体長は約2m、しっぽは約1.4m、体重は79~100kgほどありました。これは現在のチーターの2倍弱の大きさです。

【現生チーターとの大きさ比較表】
体長 体重
ジャイアントチーター 200cm 79-100kg
チーター 112-150cm 28-65kg
頭蓋骨をも砕く歯
【↓ジャイアントチーターの頭蓋骨格】

(via wikimedia)

ジャイアントチーターは巨体なだけあって、現生のチーターに比べてより長い犬歯があったとされています。チーターは獲物を狩る際、喉元を噛んで窒息死させる方法をとりますが、ジャイアントは頭蓋骨を直接破壊して脳に損傷を与え、殺していた可能性があります。

いまよりは遅かった

チーターが史上最速の陸上動物であることは有名です。ジャイアントも現生のチーターと同様に短距離走者で、かなり早かったとされているものの、現生のチーターにはかなわなかったようです。

ジャイアントは、チーターよりも強大な心臓と肺、長脚を持っていましたが、現生チーターの2倍という大きさから、少なくともチーターがほこる最高時速115㎞には、到達することがなかったと考えられています。

いまよりふわふわしていた

(via quora)

現生のチーターは、主にアフリカ大陸に生息していますが、ジャイアントチーターは現在のドイツ・フランスなどのヨーロッパや、中国などのより寒い地域にいました。それゆえ、寒さから身を守るために、より厚く明るい色の被毛だったと考えられています。

ヒョウやジャガーも同じ時代に生きていた
【↓左がヒョウ、右がジャガー】

(via pixabay)

ジャイアントが生きていた時代は、250万~12万年前ごろであると推測されています。一方でジャガーやヒョウは、80万年前ごろには存在していたとされており、しかも生息域が一部かぶっていました。

そのため、この3者の間で獲物の取り合いなどの生存競争があったかもしれません。

2.ゼノスミルス

(via HodariNundu)

およそ100万年前、アメリカに生息していた大きなキバを持つネコ科動物です。

【↓ゼノスミルスの頭蓋骨格】

(via kknews)

本種の大きさは、オスのライオンと同じくらいで、体重は180~230kg、体長は1.7~1.8mほどです。脚は短いですが力強く、首は太くて筋骨たくましい姿だったとされています。

ゼノスミルスは、今日のネコ科動物のように獲物の首元を締め付けて窒息死させる狩りは行っていませんでした。その代わり、彼らはその長大なキバで獲物の肉を噛みちぎり、失血死させる方法をとっていたとされます。

【↓ゼノスミルスの全身骨格】

(via wikimedia)

ゼノスミルスの化石の近くには、ペッカリーの骨が多数残されていたことから、おそらく彼らは、このイノシシに似た生物を好んで食べていたようです。

3.ジャイアントジャガー

【↓奥がジャイアンドジャガー、手前がジャガー】

(via Animal battles)

現生ジャガーは、ライオンやトラに比べると小さく、体重は60~100kg、体長は1.1~1.8mほどです。しかしこのジャイアントは、現生ジャガーよりも20%近く巨体で、脚の長さは6%、前足と後ろ足は9.5%ほど大きかったという研究結果が報告されています。

また現生ジャガーは、ほぼ南米でしか見られませんが、ジャイアントは、より北方の北アメリカにまで生息域を広げていたと考えられています。

本種は更新世(258万~1万年前)の頃まで栄華をほこっていましたが、約1万年前に起きた最後の氷河期を最後に姿を消しました。

4.ホラアナライオン

(via wikimedia)

ホラアナライオンは。現生ライオンの巨大化バーションだと言われています。体重は平均300kgを超え、体長は2.1mになります。この大きさは、現存する最大のネコ科動物であるアムールトラに匹敵します。

【↓ホラアナライオンの全身骨格】

(via wikimedia)

本種は、およそ70万年前の更新世の時代にあらわれ、ヨーロッパやアジア、北アメリカなどの幅広い地域に生息していました。氷河期時代、彼らは最強の捕食者であり、ヒトもまた彼らを恐れ、あがめ立てていました。

【↓ホラアナライオンが描かれた壁画】

(via wikimedia)

約4万年前のヨーロッパに生きていたクロマニョン人は、彼らを壁画に描き、宗教儀式に使ったとされる祭具にも、彼らの姿を残しているのです。

描かれた壁画を見ると、現在のオスライオンのようなタテガミは無く、脚やしっぽにはシマ模様が入っていました。本種は遺伝子研究から、ライオンにかなり近い種であると明らかになっています。しかし古代人が残した遺物から、実際にはトラのようなシマ模様を一部に持つ、トラとライオンの合いの子のような姿をしていたのかもしれません。

5.ホモテリウム

(via Carnivora Forum)

ホモテリウムは、先史時代において最も繁栄したネコ科動物とも言われ、南北アメリカ・ヨーロッパ・アジア・アフリカという、かつてないほどの広域に分布していました。

北極に近い過酷な寒冷地帯から熱帯域まで、多様な環境に適応し、約2万8000年前に絶滅するまで500万年間も生き延びたのです。

ホモテリウムは、下の頭蓋骨格を見ると分かるように、大きなキバが上アゴに生えていました。このキバで、彼らの主食だったマンモスの厚い皮ふをつらぬき、補食していたと考えられています。

【↓ホモテリウムの全身骨格】

(via wikimedia)

ホモテリウムは、ネコ科の動物としては珍しく、「昼間に行動する昼行性」と「群れを作って狩りを行う習性」を持ち合わせていました。このおかげで、多くの夜行性肉食獣たちとの獲物をめぐる競争に巻き込まれなかったと考えられています。

ホモテリウムの大きさは、現在のオスライオンと同じくらいで、体重は190kg前後と推定されています。彼らのスピードは早く、瞬発力にも長けていたと考えられています。

彼らが絶滅に至った原因は、主食となっていたマンモスの生息数が激減したためだとと言われています。

6.マカイロドゥス

(via wikimedia)

先ほど紹介したホモテリウムの祖先だと考えられているのが、マカイロドゥスです。本種はホモテリウムと同様、長大なキバを持つサーベルタイガーであり、その中で最も大きいとされます。

その大きさは体長250cm、体重は500kgになると推測されています。その巨体さとキバを除けば、骨格上はトラとよく似ていました。ただし本種に、トラのようなシマ模様があったかは定かではありません。

【↓マカイロドゥスの頭蓋骨格】

(via wikimedia)

7.アメリカライオン

(via wikimedia)

史上最大級のネコ科動物であり、体長が1.6~2.5m、体重は最大470~500kgに達するとされています。現生のオスライオンとくらべて、25%ほど大きかったようです。

アメリカライオンは、アラスカからペルーまでの南北アメリカの幅広い地域に生息していました。しかし、氷河期の訪れとともに食料が不足し、生息数が減り続け、33万年ほどで絶滅に至っています(生存期間は34万~1.1万年前の氷河期ごろ)。

【↓アメリカライオンの骨格】

(via wikimedia)

本種は名前のとおり、現生のライオンとよく似ていました。また遺伝子研究の結果、先程紹介したホラアナライオンと近縁であったことも判明しています。これらから、現生ライオンの亜種として分類されています。

8.スミロドン

(via imgur)

おそらく、絶滅したネコ科動物の中で、最も有名かつ人気が高いのが、スミロドンです。あらゆるネコ科動物の中で、最も長大なキバを有しており、そのキバの長さは最大30cmにも達します。

【↓スミロドンの全身骨格】

(via wikimedia)

【↓頭蓋骨格、アゴが120度開く】

(via wikimedia)

スミロドンは、およそ250万年~1万年前の南北アメリカに生息していました。現在のところ、スミロドンは3種に分類されており、最も小さいのがスミロドン・グラリシスで、現生のジャガーくらい(55~100kg)、最大種のスミロドン・フェイタリスで、現生のライオンと同じくらい(160~280kg)でした。

スミロドンは前脚が力強く発達していたものの、後ろ脚が短かったことから、現在のネコ科動物のようには素早く走れなかったと考えられています。しかし強力なキバがあったので、マンモスのような足の遅い動物を狙い、厚い脂肪で覆われた皮ふを、長く鋭利なキバで突き破り、仕留めていました。

【vsマンモス】


ただしキバはもろく、骨を破壊できるほどの硬さは無かったと考えられています。欠けたキバは再生せず、一度キバを失うと、野生では生存することが困難になるため、首元の柔らかい急所を積極的に狙い、キバを打ち込んだとされています。

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(最終更新:2017年6月24日)コメント0
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