ネズミも笑い声をあげる。ネズミに関する興味深い雑学11種

2017年7月12日

1.ネズミは遊んであげると、笑い声をあげる

(via The Telegraph)

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ネズミも楽しいときには、人のように声をあげて笑うことが最近の研究で明らかになりました。ただし、ネズミの笑い声は人には聞こえません。あまりにも高音すぎるからです。

特にネズミの反応が大きいのは、腹やしっぽをくすぐった時で、くすぐりに応じて笑い声をあげます。くすぐることは、最も根源的な喜びの行為であり、人間を含めて、多くのほ乳類が好意的な反応を見せます。

ネズミの笑い声の動画。人にも聞こえるように調整済み

くちゃくちゃした音がネズミの笑い声

2.ネズミの中には、水を全く飲まない種もいる

(via wikimedia)

ハツカネズミやドブネズミなど町中に生息するネズミについては、毎日水を飲む必要がありますが、砂漠など乾燥地帯に住むカンガルーネズミは、水を全く必要としません。

カンガルーネズミの住む環境では、ほとんど水が存在しないため、彼らは水を飲まずに植物のタネだけで生きています。とはいっても、体には水が必要です。そのために、タネの消化時に体の中で代謝反応を起こし、その反応から水を作り出しています。

3.ネズミの歯は常に伸び続ける。歯は鉄や銅よりも固い

(via IRRI Photos)

ネズミを含むげっ歯類は、上アゴと下アゴの両方に、一生伸び続ける2本の歯があります。伸びすぎると、エサが食べられなくなり死んでしまうため、何か固い物をかじって歯を削らなければなりません。

周りにある物なら何でもかじる対象となり、レンガやガラス、シンダーブロック、ワイヤーなども噛み切ることができます。その硬さは、モース硬度(ひっかいたときの傷のつきにくさ)で5.5となり、4.5の鋼鉄や3の銅よりも硬いのです。

4.高さ15mから落ちても死ななかったネズミがいる

(via Pexels)

一部のネズミはネコと同じように高所からの落下に耐性があります。ネコの場合は32階建ての超高層ビルから落下し、無事だった事例がありますが、ネズミは3~5階建て(高さ15m)のビルから落ちて無傷で生還したケースがあります。

この高さはヒトで換算した場合、高さ80mのビルから落下することと同じです。

ただしハムスターの場合は、ほんの少しの高さからでもケガをすることがあるので、絶対に宙から落下させないようにしましょう。また、いかなるネズミにおいても、高所からの落下は骨折などの重傷を負うリスクがあります。

5.ネズミのしっぽは、体温調節とバランスをとるためにある

(via pinsdaddy)

ネズミのしっぽには、温度に合わせて拡大・収縮できる血管が通っています。体温が高くなると、しっぽの血管を拡張させ、血行を良くすることで、熱を放散させます。しっぽは、体表面積の5%にしかなりませんが、体表で放散させる熱の17%を占めています。

またこのしっぽは、ネズミがバランスをとるのに必要不可欠です。これは綱渡りをする人が、棒を持って歩くのと同じ理由であり、しっぽの位置を変えることで容易に重心を調整できるからです。このおかげで、不安定な足場でも落下せずに、移動することができるのです。

【↓綱渡りの際、棒を持ったほうが安定するのと同様の原理】

ネズミは、ほとんど汗をかかない

(via Wikimedia)

ネズミには、汗を分泌する汗腺が足にしかありません。汗によって体温を効率良く下げることは困難であるため、体温調節はもっぱら、しっぽの血管拡張により行われています。

6.世界最大のネズミ(ネズミ科)は、ボサビ・ウーリー・ラット

(via BizarBin)

2009年にパプアニューギニアの森深く、標高1000m以上で発見された新種です。全長は90cmに近く、体重は1.5kgあります。ネコと同じくらいの大きさです。

とてもおとなしく、野生であるにもかかわらず人間を恐れず、抱き上げても逃げることがありませんでした。

7.世界最小のネズミは、コビトハツカネズミ

【↓成体サイズのコビトハツカネズミ】

(via Photobucket)

コビトハツカネズミは、成体でも体長は3~8cm、しっぽは2~4cmほどで、体重は3~12gしかありません。サハラ砂漠以南のアフリカに生息しています。これほど小さいですが、普通のネズミと寿命は変わらず、2年ほどです。

(via StudyBlue)

コビトハツカネズミには他の種には見られない変わった特徴があります。

それは自分の巣の周りに小石を積み上げることです。彼らは水の限られた乾燥した土地で生きるために、石の周りに付着する露をなめて、水分を摂取しているのです。

8.ネズミは「赤ちゃん製造機」と言われるほど、子どもをたくさん産む。1匹のメスから1年で2000匹に増える


一般的にメスのネズミは多産です。1回の出産で最大20匹の子どもを産みます。また受精する確率をあげるため、たった6時間の内に500回もの交尾を行うことがあります。

世界で最も生息数が多いとされるドブネズミは、妊娠期間がたった20日前後であり、子どもが産まれた後すぐに妊娠可能となります。産まれた子供も、約35日で繁殖できるようになります。

このように妊娠期間がとても短く、産まれた赤ちゃんもすぐに成長して妊娠可能な状態となるため、理想的な繁殖環境下では1匹のメスから2000匹の子孫が1年で誕生します。

この驚異的な繁殖力ゆえ、ドブネズミはホ乳類として、人間に次いで数が多いとされています。

9.ネズミは赤色が見えない

【↓左がヒトの視覚、右がネズミの視覚】

(via quora)

ヒトは3色型色覚で赤、緑、青を識別可能ですが、ネズミは2色型色覚で赤色を見ることができません。また、視力はヒトとくらべてもかなり悪く、ぼやけていますが、視野は180度に近く、ヒトの120度に比べると広いです。

ネズミは目が悪い代わりに、他の感覚がヒトよりもずっと優れています。ネズミの耳は、ヒトが聞くことのできない超音波を感知し、鼻は地雷(火薬)の臭いを探知できるほどです。

10.ドブネズミやクマネズミは泳ぐのが得意。最大3日間も泳ぎ続けることができる

(via Lydia Harris)

クマネズミやドブネズミは泳ぐのが上手です。息を止めていられる時間はヒトよりも長く、3分ほどになります。それゆえ、例えトイレの水で流して殺そうとしても、死ぬ可能性は低く、トイレの排管を通じて戻ってくることさえあります。

※一方でハムスターなどの多くのネズミ科は泳ぐことができません。水に濡れることをとても嫌い、水に入れると溺れるので注意が必要です。

11.ハダカデバネズミは痛みを感じず、がん耐性があり、ありえないほどの長寿命である

(via Wikimedia)

ハダカデバネズミは、ほとんど毛が生えていないげっ歯類です。ネズミという名前が付いているものの、一般的なネズミとはあまりにもかけ離れています。

本種は、皮ふに酸性の強いレモン汁や、辛さの強いトウガラシを振りかけても全く反応しないことが分かっています。それに加え、多くのほ乳類が持つ体温調節の仕組みが体内に存在しません。

また、寿命は最大28年と一般的なネズミの14倍も長生きし、どんなに発がん物質や放射線を与えても、ガンがきわめて発生しにくいことが判明しています。

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雑学

Posted by uti