気をつけよう。日本にいる毒蛇の特徴や危険性、毒性

日本には3種の毒蛇が生息しています。今回はそれらの毒蛇の特徴や危険性などについて解説します。

1.マムシ

(via wikimedia)

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マムシの特徴

マムシの一番の特徴は、胴体にある丸い形の模様です。この黒くふちどった丸い模様は「銭形」とも呼ばれています。この銭形の中央には、はん点があります。

また、体長に比して短く太い胴体も特徴的です。ずんぐりとした胴体は、頭より太さがあることも。

【↓太くて短い胴体】

(via wikimedia)

頭は三角形をしています。たびたび、アオダイショウの幼生と間違われることがありますが、この頭の形で見分けることもできます。

大きさは45~81cmで、これまで捕獲された最大個体は91cm。アオダイショウの半分以下のサイズです。

【↓三角形の頭】

(via wikimedia)

マムシの生息場所

(via フォト蔵)

日本全国、沖縄も含めて生息しています。マムシは森の中にいますが、特に池や沼など水場近くにあるヤブの中に隠れていることが多いです。また田舎の山間部では、水田の近くで見かけるケースもあるようです。

このような場所にいるのは、彼らのエサとなるカエル等がたくさんいるからです。

ただし、冬になると冬眠をするため全く見かけなくなります。彼らの冬眠は気温が10℃前後になると始まります。本州なら11~3月頃の間は、見かけることが滅多になくなります。

マムシ毒の強さ

マムシの毒はハブよりも強く、ヤマカガシよりは弱いです。投与したマウスの半数が死亡する用量は0.975~1.185μg/gであり、もしこれを60kgの人間に換算すると、58.5~71.1mgとなります。

一方で1回の咬傷では、0.1mLほどしか放出されません。この毒の量で、ヒトが死亡するケースは極めてまれです。そうであっても、治療が行われなければ、激痛が永遠と続き、重大な後遺症を残すことがあるので油断は禁物です。

咬まれたら、すぐに病院へ行きましょう

症状
【↓マムシに咬まれた患部】

(via Edwin Snell)

マムシに咬まれると、キバが突き刺さった患部から出血し、腫れ始めます。それが患部以外にも広まります。例えば指先が咬まれたなら、手首から肩にまで腫れ上がります。この腫れとともに激痛がやってきます。

【↓患部から全体へ腫れが広がっていく】

(via Edwin Snell)

多くの場合、適切な治療を行えば腫れと激痛だけで済みます。治療期間はたいてい1週間ほどです。

重症化した場合、視力障害や発熱、おう吐、味覚異常、急性腎不全、アナフィラキシーショックなどの全身症状があらわれ、咬傷後3~4日で死に至ります。

死亡者数

マムシに咬まれる人の数は、毎年およそ3000人。そのうち死亡者は10人前後で、死亡率は0.1~1%となっています。これは、年間約20人の死亡者を出しているハチに次いで、野生動物の中では多いです。

2.ヤマカガシ

(via BeautyHose)

ヤマカガシの特徴

オレンジと黒の斑紋が入っています。ただし、この体色は地域ごとに異なります。この模様がはっきりとしていなかったり、青色をしている個体もいます。

【↓模様が不明瞭な個体】

(via wikimedia)

体色が異なる場合でも、黒の斑紋はいづれの個体にも見ることが出来ます。

ウロコにも他の種と異なる点があります。ウロコの質感がザラザラとしていて、見た目が粗っぽい感じがします。一方でアオダイショウやシマヘビはつるつるして輝いているので、これらと区別が付きます。

全長は60~120cmで、最大サイズは142cmとなっています。

ヤマカガシの生息地

(via Joi Ito)

ヤマカガシは、日本全国に生息し、水場に近い山地や平地を好みます。よく目撃されるのは、水田地帯や河川敷などです。彼らもマムシと同様、エサとなるカエルがたくさんいる場所によく現れるのです。

ヤマカガシの毒性

(via wikimedia)

ヤマカガシは、毒を放出する箇所が二つあります。上アゴの奥歯と首のつけねにある分泌腺です。普通のヘビと異なり、毒牙が奥の方にあるため、一瞬咬まれただけでは毒が注入されないこともあります。

首の近くにある毒腺からは、威かく時に毒液を飛ばしてきます。また棒でたたいたりすることで、毒液が飛び散ります。皮ふについた程度では問題ありませんが、目に入ったりすると激しい炎症を起こし、最悪の場合、失明することもありえます。

【毒の強さ】

マムシやハブよりも毒が強く、その致死量はネズミの半数致死量で0.265μg/gです。これはマムシの4倍近くの強さをほこります。

症状

基本的に咬まれても、毒が注入されないことの方が多いです。もし毒が体に入り込んでも、咬まれた直後は患部に痛みや腫れはあまり起こりません。マムシのような腫れ上がりが見られない代わりに、咬傷後4~10時間で様々な部位に大量の出血が起こります。

特に血管が張りめぐされている鼻、歯茎、消化器官、肺などで血が止まらなくなります。また全身の皮下出血で体が赤~紫に変色することもあります。

頭痛が見られる場合は、重症化することが多く、脳出血や急性腎不全をなどを引き起こして死に至ります。

死亡者数

中毒事故はきわめて少ないですが、死亡率は10%程度とかなり高いです。しかしここ50年での死亡事故は5件程度です。最近では2006年に脳出血での死亡例が報告されています。

ヤマカガシはマムシよりもずっと生息数が多いですが、咬まれても毒液が体内に注入されることは、めったにありません。それゆえ、死亡例もマムシに比べてずっと少なくなっています。

3.ハブ

(via wikimedia)

ハブの特徴

(via egawakenyuu)

まず沖縄でヘビを見つけた場合、三角形の頭であればハブである可能性は高いです。

またハブは巨体で、体長が1~2mに達します。沖縄本島にいるヘビでは一番大きいため、1.5m以上の個体を見つけたらほぼこのヘビだと言えます。

体色は黄色っぽい地に黒色の斑紋が入ります。しかし、地域や個体ごとに色が微妙に異なります。黒い斑紋はいづれの個体でも見えますが、地の色が赤色だったり、銀色だったりします。

ハブの生息地


沖縄本島周辺、奄美大島、徳之島などに生息しています。本土にはいません。居場所は草むらや川沿い、畑などです。人家にいるネズミを食べるために、家屋に入り込んでくることもあります。

最近ではコンクリート造りの家が増え、内部に入り込みにくくなっていますが、スキマの多い古民家などでは未だに発見例があるようです。実際に、ハブに咬まれる事故の80%は、家屋の敷地内と畑で起きています。

ハブの毒性

ハブの毒は、マムシやヤマカガシよりも弱いです。しかし1回の咬傷で注入する毒量が多いうえに、毒牙が1.5cmもあり、簡単に皮ふを突き破って大量の毒が注入されるため、上記の2種よりも危険です。

また攻撃性も上記2種とくらべて圧倒的に高く、威かくせずに攻撃をしかけることさえあります。

【ハブ毒の強さ】

マウスの半数致死量は1.74μg/gで、マムシの半分程度、ヤマカガシの1/6程度です。しかし1回の咬傷にあたり最大103mgが排出され、これは体重60kgの成人の半数致死量に匹敵します。

ハブ毒の症状
【↓ハブに咬まれた手】

(via jun777self)

ハブに咬まれると、激痛とともに患部から出血が起こります。ハブの毒はタンパク質を破壊するため、血管を破壊しつづけ、30分以内に患部から腫れが始まり、徐々に広がっていきます。

上の写真のように青紫色に変色したり、水疱が出来たりします。これによって体の一部の壊死や身体障害が現れ、治療後も後遺症として残る可能性があります。

最悪の場合、腎不全や呼吸器障害で死に至ることもあります。

死亡者数

2016年におけるハブ類の咬傷事故は56件で、死亡者は出ていません。咬傷事故は毎年減少傾向にあり、ビーク時には年間500件を超えていましたが、2000年代以降100件未満が多くなっています。

最近の死亡事故は1999年で、それ以降は死亡者数が0となっています。治療法が確立されており、適切な治療が受ければ、まず命を落とすことはありません。

参考:毒蛇咬傷ハブの被害

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