知っておきたい日本の毒グモ5種

今回は、日本に生息する毒グモをご紹介します。以下、全5種です。

1.カバキコマチグモ

(via wikimedia)

体長 メス1.2cm、オス0.9cm

スポンサーリンク

日本で一番強い毒を持つ

カバキコマチグモは日本全土に分布するクモであり、野外で普通に見られる身近な存在です。そんなありふれたクモですが、日本の生き物の中で最も強い毒を持っています。

在来種のハブやマムシ、オオスズメバチよりも毒が強く、世界最強の毒ヘビこと「ナイリクタイパン」さえも凌駕します。マウスの半分が死に至る致死量は0.005mg/kgで、世界最強の毒ヘビの2倍の強さに達します。

とはいっても、非常に小さな体です。なので、毒の量はとても少なく、人を殺せるほどではありませんし、これまでにこのクモに噛まれて人が亡くなったという話もありません。

もし刺されたら、激しい痛みがあり、患部は腫れ上がります。ひどくなると頭痛や発熱、おう吐をすることもあります。軽い症状だと2~3日、重いと2週間ほど完治するまでにかかります。

巣をはらないクモ
【↓カバキコマチグモの巣】

(via natureoz)

カバキコマチグモは、クモの巣をはることはありません。上の写真のように、ススキなどの葉を巻いて、その中で過ごしています。脱皮や交尾・産卵もここで行います。

夜になると、エサを求めて草むらを探し回り、虫などを捕食します。

【↓テントウムシをおそうカバキコマチグモ】

(via フォト蔵)

メスは産卵後、子どもたちに食べられる

卵から子どもたちが孵化すると、母グモに子グモたちがむらがり、体液を吸いつくします。母グモは一切抵抗せず、生きたまま食べられ、30分ほどで絶命します。

子グモは母親の体を栄養にして大きくなり、今度は自力でエサを見つけるために、自分たちが育った巣から飛び出していきます。

2.アシナガコマチグモ

(via wikimedia)

体長 メス:1.1~1.4cm オス:0.9~1.1cm

先に紹介したカバキコマチグモの仲間です。本種の特徴はその長い前脚。体長の2倍以上あります。

こちらも神経毒を有し、噛まれると激しい痛みと腫れに見まわれます。

巣は、カバキコマチグモと似たものを作ったり、広葉樹をかき集めて作ったりします。産卵もこの巣で行われますが、子グモが母親を食べる慣習は見られません。

3.セアカゴケグモ

【↓メスの個体】

(via wikimedia)

体長 メス:1cm、オス;0.3~0.5cm

元々オーストラリアにしかいなかったクモですが、1995年に大阪で発見されたのを皮切りに、現在ではほぼ日本全国で発見され、一部の県では定着しています。

オーストラリアで最も恐れられているクモ
【↓セアカゴケグモの彫像、オーストラリアではかなりメジャーな存在】

(via wikipedia)

セアカゴケグモが好む場所は民家のような閉鎖空間で、暗くて乾燥した場所です。具体的には、トイレの中や倉庫、郵便箱などにクモの巣をはっています。

そのため、人との接触機会が多く、オーストラリアにおけるセアカゴケグモの咬傷事故は、年間2,000~10,000件ほどに上ります。

またセアカゴケグモには、氷点下から40℃の過酷な環境にも耐え、300日間絶食でも生存できる生命力も備わっています。

さらに、メスの寿命は2~3年ですが、一生に最大5000個にもおよぶ卵を産み、繁殖力の高さは群を抜いています。

しかも毒はかなり強力であり、1956年に抗血清が開発されるまでは死者も出ていました。抗血清の導入以降、オーストラリアでは咬まれることはあっても、死ぬ人はいません。もちろん日本でも死者は一人も出ていません。

咬まれたら、痛みと腫れだけでは済まないことも

死ぬことはありませんが、セアカゴケグモを含め「ゴケグモ」と言う名前のクモに刺されると、「ゴケグモ刺咬症」による不快な症状に悩まされることがあります。

その症状とは、患部だけでなく全身の痛み、筋肉のけいれん、発汗、不安、幻覚、心拍数の上昇などです。

オスは毒を持たない、見た目もぜんぜん違う
【↓オスのセアカゴケグモ】

(via Arachne)

上の写真のように、メスとオスでは別の種と言えるほど、見た目が異なります。オスはメスの体長の半分以下で、腹部の模様が地味です。

オスも同様に咬むことはありますが、毒はなく、全く恐れるに足らない存在です。ちなみにゴケグモ系のほとんどが、メスとオスで大分見た目が異なります。

オスは積極的にメスのエサとなる
【↓メスがオスを食べる様子】

(via abc)

オスは交尾の最中、メスの背後にいますが、途中で自らでんぐり返し、メスのキバがある口元にダイブする光景が見られます。メスはオスが口元にやってくると、そのまま食べてしまいます。

もし、そのようなことが起こらなくても、交尾が終わるとメスはオスを食べようと襲いかかります。万が一、オスが生き残った場合には、二度目の交尾を他のメスと行えます。

4.ハイイロゴケグモ

(via wikimedia)

体長 メス:1cm、オス:0.3~0.5cm

南アフリカ原産とされている、セアカゴケグモの仲間です。日本では少なくとも東京、神奈川、愛知、大阪などに分布しています。セアカゴケグモによく似ていますが、体色が茶に近く、砂時計模様が腹部の底面にあります。

メスは、セアカゴケグモと同じ神経毒を保有していますが、セアカゴケグモよりも弱く、攻撃性も低いです。かまれたとしても、患部の腫れだけで治ってしまうことが多いようです。

5.クロゴケグモ

(via wikimedia)

体長 メス:0.8~1.3cm、オス:0.3~0.6cm

既に紹介したゴケグモ類で、こちらはアメリカ原産の種です。日本では2000年に山口県の米軍岩国基地で発見されており、基地以外での生息は確認されていませんが、他のゴケグモと同様に繁殖力が高いため、生息地を拡大している可能性も否定できません。

クロゴケグモは、アメリカに大量に生息しており、北アメリカでのクモの咬傷事故の半分が、本種によって起こされています。

かつて抗血清が開発される前までは、致死率は5%以上でしたが、現在は年間2000人以上が咬まれていても致死率はほぼ0に近くなっています。

(via wikimedia)

見た目は、セアカゴケグモにそっくりですが、赤色の砂時計模様をのぞき、全体は真っ黒です。

毒性も同じで、咬まれると激しい痛み、患部の腫れが見られます。また全身の痛みやけいれん、発汗などの症状を示す、ゴケグモ刺咬症が起こることもあります。

スポンサーリンク


※Youtubeのみ、文章の転載を禁じます。詳細について

よく読まれている記事

↓この記事が気に入ったらシェアしよう↓
コメント0
CATEGORY :

コメント投稿(メール、URLは必要なし)※表示されるまで時間かかります

*

何か問題がありましたら、以下のアドレスまでご連絡ください。早急に対処いたします。 thought0221あっとyahoo.co.jp(あっと→@) また記事に誤りがあれば、コメント欄にお願いします。
更新情報は以下から
→Twitter
→Facebook
by