人骨・皮ふ・血で作られた驚愕のアート・モノ(人体作品)
人体を材料として製作された印象的な作品を9種類ご紹介します。
1.血液:頭像
(via marcquinn)
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ここで紹介する物の中では、おそらく一番インパクトがある作品だと思う。この頭像は全て血液から出来ているのだ。
このアートを製作したのは、イギリスの現代美術アーティストであるマーク・クイン氏。彼は自ら抽出した5リットルの血液を、自分の頭を型どったシリコン型に流し込み、それを冷凍させて、この頭像を完成させた。
冷凍させているので、このアートの展示には冷凍庫が必要だ。そうしなければ、溶けてしまう。
そして彼は、5年毎に頭像を新しく製作している。このアートは、彼の老化と物理的劣化のドキュメントでもあるのだ。
(via marcquinn)
(via marcquinn)
(via marcquinn)
(via marcquinn)
製作は1991年から始まり、5年毎に2011年まで作られた。1991年の頭像は200万円で、2006年の頭像は2.8億円で売却された。
2.頭蓋骨:リラ
(via metmuseum)
リラは古代ギリシアで生まれた弦楽器である。これが作られたのは19世紀頃で、中央アフリカの頭蓋骨が使用されている。頭蓋骨の先にはレイヨウのツノが付いており、そのほかにも皮ふ・内蔵・毛髪が使われている。
一体何の目的で作られたのかは、明らかでない。これまでに、人骨によるリラは他に見つかっておらず、それについて書き記した書物も存在しないのだ。
もしかしたら、職人気質の商人がこの楽器を製作し、未確認動物とだましてヨーロッパ人に押し売ろうとしていた、あるいは宗教的な儀式に使っていたのかもしれない。だが実際のの用途は不明だ。
3.歯:アペックス・プレデター コレクション
(via Imgur)
デュオアーティストのファンティッチ&ヤンが作成したアート。靴底には1050個の本物の歯が接着されており、そのうちの一つは金歯である。
この他にも歯が飾り付けられた香水や野球ボール、儀式用マスクなどがある。
(via Darwinian Voodoo)
(via Fantich & Young)
(via Darwinian Voodoo)
4.人骨:様々な家庭用品
(via Bertrand Clerc)
今から2500年以上前のメキシコでは、人間の骨でボタンやクシ、針、へら、ナイフなどの家庭用品が作られていた。
そこでは、近所の大人が死ぬとすぐに石のナイフで皮と肉がはぎとられ、骨が回収されたという。すぐに回収しないと、骨はもろくなり加工が難しくなる。
これまでに発見された家庭用品は、全て同じ仲間の部族の骨で作られたものだった。また耐久性を高めるために、骨の弱い子供や老人の骨は使われていなかったことが分かっている。
5.皮ふ:シペ・トテックの祭司が着た衣服
(via Members)
「シペ・トテック」とはメキシコ中央部に伝わるアステカ神話に登場し、アステカ時代の人々が信奉した神様である。「皮を剥かれた我らが主」という意味があり、農業、西方、疾病、春をつかさどった。
15世紀頃に栄えたアステカ時代には、シペ・トテックに生けにえを捧げるため、毎年2月になると祭りが開かれた。
その祭りでは、戦争の捕りょとなった人々が皮をむかれた。司祭は、その皮ふを神聖な儀式の装束として着たのである。また捕りょはふとももの骨をはがされ、儀式の際に司祭が参列者と触れ合うのに用いられたという。
6.大腿骨:カンリン
(via wikimedia)
人間の太ももの骨を用いた神聖なラッパである。
この楽器に使う骨は、犯罪者あるいは非業の死を遂げた者ほど良いとされた。これはカンリンが恐れを知らない・度胸があることのしるしであったからだ。
チベット仏教のホドという儀式で使われたこの楽器は、儀式の際に吹くことで、人々に取り憑いた悪魔や餓鬼を召喚して、人々の苦しみを和らげることができたとされている。
7.髪の毛:天安門広場のレプリカ
(via Lolwot)
人民共和国(中国)の成立60周年を記念して、理容師が髪の毛で作った天安門広場のレプリカ。その毛髪はもちろん彼のお客から刈り集めたもので、洗った後に染色して材料にしている。
(via FranchiseGlobal)
使用した髪の毛は11kg、染髪剤は8万円分以上を使ったそうだ。髪の毛を集めるだけでも5ヶ月以上かかったという。
8.人骨:セドレツ納骨堂のシャンデリア
(via wikimedia)
全て人骨で作られたシャンデリア。このシャンデリアがあるチェコのセドレツ納骨堂では、4万~7万体もの人骨が保管されており、それらが礼拝堂内のいたるところに装飾されている。
(via Curbed)
ここはかつて修道院墓地であった。だが1278年に、使節としてエルサレムに派遣された人物が、ゴルゴダの丘の土をここにまいたことで神聖化された。ゴルゴタの丘は、イエス・キリスト教がはりつけにされた場所であった。
それ以来、ヨーロッパ中で埋葬希望者が急激に増加し、人骨は途方もない数にまで膨れ上がった。その中には14世紀頃に2500万人近くが亡くなったとされるペスト感者の遺体もあった。
9.皮ふ:本(表紙)
(via lolwot)
人の皮ふで表紙をつけた、いわゆる人皮装丁(にんぴそうてい)という本である。2017年8月時点で、人の皮で作られたと証明されている本は世界に17冊ある。
17世紀にはその製法が確立されていて、その頃には有罪判決を受けた犯罪者の皮ふを使った裁判記録の本や、故人の皮ふでとじた家族など、愛する者に向けた本などが製作されていた。
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