世界最大のカニは?カニの驚がくする雑学

1.世界一大きなカニは、タカアシガニ。全長は最大で5.5mに達する

(via StudyBlue)

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日本近海の水深50~600mの深海に生息する世界最大のカニです。コウラの大きさだけでも幅40cmになります。

【ハサミを含めて全長3.8mのタカアシガニ(アメリカ自然史博物館の標本)】

(via wikipedia)

重さは最大で19kgと超重量級で、全ての節足動物の中でもアメリカンロブスターに次いで、2番目に体重の重い種であるとされています。

(via Bondi Vet)

こんな大きなタカアシガニにも天敵がいて、特にこれよりも巨大なタコに食われてしまうことがあるようです。

そのために、海底の岩にカモフラージュできる模様の硬いコウラを持っています。

タカアシガニは食用にもされている

(via The Ethogram)

伊豆半島の駿河湾では、タカアシガニの漁が行われています。ただ水分が多くて大味で、タラバガニのように旨味も多くないとされています。

2.タスマニアオオガニは、世界一「コウラ」の大きいカニ。その幅は最大50cmになる

(重さ6.8kg、甲幅38cmののタスマニアオオガニ)

(via reddit)

オーストラリア南部のタスマニア島近海でとれる巨大カニです。食用にもされていますが、2004年以降は漁獲量が62.1トンまで制限されたので、めったに食べられません。

3.チアリーディングで使う「ぽんぽん」に似たものを持つカニがいる

(via wikipedia)

キンチャクガニ、あるいはポンポンガニと呼ばれる熱帯地域のインド太平洋に生息する、カラフルな模様のカニです。

どうしてポンポンを持っているの?

(親子でチア)

(via reddit)

実はこのポンポン、毒針を持つ生きたイソギンチャクです。キンチャクガニは敵が迫ってきたときに、ハサミを掲げて、このイソギンチャクで威かくします。

もし近づいて捕食しようとすれば、触手の毒針が敵を襲うことになるのです。

またエサを集めるときにも、このイソギンチャクが役立っています。イソギンチャクの触手が勝手にエサを捕まえてくれるので、それを奪って食事すること出来るのです。

4.コウラにスポンジをかぶったカニがいる

(via BBC News)

カイカムリというカニで、カイメンと呼ばれるスポンジに似た動物をコウラに背負っています。カニはハサミを使って、海底にいるカイメンの一部を切断し、コウラにのせています。

どうしてスポンジを背負っている?

(via Aquarium Domain)

それは擬態して身を守るためです。このスポンジを持っていれば、外敵からカニであると気づかれにくくなるのです。それに加えて、カイメンが保有している毒のおかげで、捕食者は簡単に手出しができなくなります。

5.現在知られているカニは、およそ4500種である。

(via Times LIVE)

そのうち800種類は河川に住む淡水カニで、残りの多くは海などの塩水域に生息しています。

6.カニの目は、数千個ある

(via pixabay)

カニの目は、小さな目の集合体からなる「複眼」です。ハエやトンボなど、ほとんどの昆虫がこの目をしています。

カニは動体視力に優れ、ほぼ360度の視界があり、自分の周囲全体を見回すことができます。また、人間には見えない紫外光も見ることが出来ます。

ただし、視力はかなり悪く、0.01以下であると考えられています。

7.世界一小さいカニは、マメガニ。成体でも1cm前後。

(via Stuff)

マメガニ(pea crab)はメスのほうが大きく、およそ1.2cmほどで、オスは成体でも0.8cmくらいにしかなりません。

またマメガニは、アサリやカキなど二枚貝に寄生するカニです。二枚貝の食べているエサを奪い、貝が取り入れた酸素を吸って生活しているため、宿主側に健康被害を与えることもあります。

8.ガラパゴスベニイワガ二は、世界に存在するカニの中で最もカラフル

(via Flickr/iSGTW)

赤、ピンク、黄、白、水色などの色彩豊かなカニです。この色彩は、火山から噴き出た溶岩に擬態していると推測されています。

またこのカニは、ガラパゴスという名前ですが、ガラパゴス島だけでなくアメリカ大陸の西海岸全域でよく見られます。

9.カニは、ハサミを振り上げたり、鳴らしたりすることで仲間同士とコミュニケーションをとる。

(via Pixabay)

10.カニがオスかメスかは、ひっくり返して見ると簡単に分かる

カニをひっくり返すと、メスは腹部が半円型(おうぎ形)で、オスは鋭角な三角形をしています。

(上がオス、下がメスの写真)

(via wikimedia)

11.メスのカニは、一回の出産で数万~数百万個の卵を産む。そのうち成体になれるのは、たった数匹である

(メスのアメリカイチョウガニが腹部にくっつけている赤色の大量の卵)

(via dfw)

数万個におよぶ卵は、メスの腹部に張り付いて、稚ガニなるまで育てられます。その後メスのカニは、子どもたちを海に放ちますが、ほとんどは魚達に捕食されてしまいます。

【一般的なカニ(アブラガニ)の幼生】

(via wikipedia)

12.シオマネキの大きなハサミは、ほとんど求愛のためだけに使われる。エサを食べるときも、小さい方のハサミだけを使う

(via abc)

オスのシオマネキは、片方のハサミが大きくなりますが、このハサミが使われるのは、ほとんどの場合、メスへの求愛のときだけです。

この大きなハサミを上下に振って、メスにアピールを行います。

オスがハサミを振って、メスに求愛する動画


大きなハサミは使いづらいこともあって、基本的に小さなハサミの方だけを使って生活しています。

13.カニは川や海の他、熱水噴出孔、陸地、深海、南極、木の上など、世界中のあらゆるところに生息している

(海岸沿いの陸地に巣穴を作るミナミオカガニ)

(via Youtube/)

深海に住むのは、ズワイガニやタカアシガニなどがいます。陸地にはミナミオカガニ、南極の海にはタラバガニがいます。

またオオベンケイガニは、木に登って暮らしています。

(オオベンケイガニ)

(via Surfbirds)

14.今までカニは痛みを感じないとされていたが、実際は痛みを感じるだけでなく、その痛みまで記憶する

(via Pixabay)

これまでカニやイカなど無セキツイ動物は、痛みを感じる脳の部位が欠損しているために、痛みを認識することが出来ないとされていました。

しかし、様々な実験結果から人とは違う脳の部位で、痛みを認識している可能性があると指摘されています。

カニに電気ショックを与える実験によって、血リンパ中のストレス反応物質が増加することが明らかになり、実際に痛みを感じているのではないかと考えられるようになりました。また、カニは電気ショックを受けた場所を記憶し、それを受けた場所には近づかなくなることも分かっています。

もし痛みを感じるのなら、カニの扱い方については、見直す必要があるかもしれません。生きたまま、お湯に入れたり、さばいたりするのはカニにとってはとてつもない苦痛のはずです。

ニワトリやウシ、ブタと同じように、苦痛が最低限になるような取扱いがなされるべきです。

15.カニは横方向だけでなく、全方向にゆっくりだが歩ける。ただ敵から逃げるときなど、急ぐ必要がある場合、たいてい横歩きになる

(via Flickr/ryan harvey)

16.ワタリガニは、世界で最も食べられているカニである。漁獲量は年間30万トンで、そのうち98%は中国沿岸で水揚げされる

(via Wikipedia/self)

全世界で年間150万トンのカニが消費されており、ワタリガニは、その1/5を占めています。

日本でもかつては「カニ」と言えば、ワタリガニというほど人気の食材でしたが、現在では乱獲により漁獲量が激減し、高級食材となっています。

17.カニは、ヘビと同じように脱皮を繰り返して大きくなる。

(via Oregon Department of Fish and Wildlife)

カニは、生まれて1年以内に6~7回脱皮を繰り返し、その後はたいてい1年に2回ほど脱皮を定期的に行い、成長します。

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雑学

Posted by uti