別の脚の切断など、信じられない医療ミス・6種
1.不妊治療で他人の精子が使用され、色の黒い女の子が生まれる
(via ZEISS Microscopy/flickr)
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ナンシー・アンドリュースとその夫が、人工授精に別人の精子が使われたとしてニューヨークの不妊治療院を訴えた。
2004年、ナンシーは問題の病院で人工授精を受け、苦労の末に2人目の子供を授かった。妊娠の知らせに夫婦は大喜びした。だが娘ジェシカが産まれてきた後、病院がとんでもない過ちを犯していることに気づいたのだった。
夫のトーマスは白人で、ナンシーはドミニカのミックスであったのだが、娘ジェシカは二人の誰よりも肌の色が黒く、アフリカ系の特徴を有していたのだ。
夫婦は娘のDNAを簡易キットで調べ、後により正確な検査をしてもらった。その全ての検査結果が、娘ジェシカが他人の父親から産まれた子であることを示していた。
これを知った夫のトーマスは、自分の血を引いた娘ではないことに精神的に打ちのめされた。自らの精子を病院に提供したのにもかかわらず、他人の精子が妻に注入されたのだ。
夫にとって血の繋がりは無いものの、現在夫婦はジェシカを自分達の子どもとして育てている。
2.アメリカで念願の移植手術を受けるが、誤った心臓と肺を移植され、その後死亡する
(via Wikimedia )
17歳のジェシカ・サンティランが、適合しない血液型の肺と心臓の移植を受け、2週間後に亡くなった。執刀したデューク大学医療センターの医師は、手術前に臓器の適合チェックをし忘れていた。
その失敗からまもなく、その医療ミスをカバーするために二度目の移植手術が行われた。だがジェシカは、手術によって脳障害と合併症を引き起こし、結局は死を早めただけであった。
ジェシカは、医学の奇跡を見る目前だった。彼女は4年前にメキシコから致死的な心肺の病気を治すため、両親とともに密入国してきた。家族はノースカロライナ州で車中暮らしをしながら、彼女の手術費用を積み立てていた。
また家族の住む地元では、チャリティが行われた。そして、ようやく費用を捻出できるようになり、名医の元で移植手術を受けることが決まった。だが、その名医がヒューマンエラーでO型のジェシカにA型の臓器を移植してしまったのだった。
3.正常な睾丸が取り除かれる
(via Aide Lisboa)
2007年にロサンゼルスの病院で起きた医療ミスであり、患者は当時47歳の米国空軍兵士ベンジャミン・ホートンであった。彼は左の睾丸に痛みと萎縮が見られたため、この病院で診察を受けた。
診断の結果、左の睾丸が癌化する可能性があるとして、手術が行われることになった。だが手術までの過程に複数の過失があり、誤って正常な右の睾丸が除去されてしまった。
ホートンは手術後、医者からこの医療ミスを聞いた時、最初は冗談を言っているかと思った。本当の話だと知ったときにはかなりのショックを受け、医者に「俺はどうしたらいいんだ?」と聞いたという。
その後、ホートンと妻は約2200万円の賠償請求を病院側に行った。この報道時点で、彼のもう一つの睾丸はまだ除去されていない。
4.長さ33cmの置き土産
(via wikipedia)
ドナルド・チャーチ(49歳)は、2000年に腹部の腫瘍の切除手術を受けるため、シアトルにあるワシントンメディカルセンターに入院した。
腫瘍は手術によって取り除くことができた。しかしその代わりに、手術部位を広げておくために使う長さ33cmのリトラクターが腹の中に置き去りにされていたのだ。
このような医療ミスは、このメディカルセンターで初めてのことではなかった。1997~2000年に同様の事故がすでに4件起きていたのだ。
幸運にも、患者の腹部に残されたリトラクターはすぐに取り除かれ、健康への長期的な悪影響は見られなかった。病院側は患者への賠償金として、後に約1000万円の支払いに応じている。
5.反対側の脳を誤って手術。同じ医療ミスが同じ病院で年に3回起きる異常事態
(via Wikipedia)
アメリカ、ロードアイランド州最大の病院で、患者の脳手術の位置を間違える事故が2007年に3件立て続けに発生した。
そのうちの1件は11月23日、脳出血を起こした82歳女性の手術で起きた。外科医と看護師は事前に正しい手術部位について確認していたのにもかかわらず、その外科医は執刀すべき部位とは反対の場所に印を付け、頭皮を切開した。
看護師はその誤りに気づいてたにも関わらず、外科医に意見することを恐れ、口に出すことは無かった。
だが外科医は切開中にそのミスに自ら気づき、誤った部分を縫合して正しい位置で手術を進めた。その結果、患者の頭部に不要な傷を残したものの、手術は成功して患者の状態は回復した。
その年の2月と8月にも、それぞれ別の医者が患者の脳の手術位置を反対にしてしまう事故が起きている。いずれも切開後すぐに誤りであったことが判明したため、傷口を縫合し、正しい部位の手術が行われたことで患者の健康状態に大きな問題はでなかった。
6.別の脚が切断される医療ミス
(via Bieg przełajowy)
1995年、フロリダの病院で患者の脚が誤って切断される信じられない事故が起きた。執刀した外科医は、手術を始める前まで切除する脚が間違ってないと思っていた。
なぜなら看護師がまとめた書類上でも誤った脚が切断されるように記されており、外科医が手術室に入った時には既にその脚が固定され、切断手術の準備が完了していたのだ。また患者は糖尿病による重度の合併症を引き起こし、どちらの脚も悪いように見えたので区別が付かなかった。
手術の最中、外科医のチームは間違った脚を切断していることに気づいたものの、時すでに遅く、その脚は切断せざるえなかった。
この重大な医療ミスの結果、手術を執刀した医師は6ヶ月の医業停止となり、患者への慰謝料および罰金で約3600万円を課せられた。また病院側も患者に対して、1億円の支払いを命じられた。
ディスカッション
コメント一覧
最後のは処分と賠償が軽すぎる気がする…
マクドナルドのコーヒーが熱すぎて火傷したやつで数千万円の賠償ってやつなかたっけ…
アメリカ人の価値観は分からん。
Wikipediaで医療ミスのページを読んでた時、手術で体内にコットンの置き忘れとか鉗子の置き忘れがかなりの数あって驚いたなぁ。
その医師はADHDじゃないのか?