フグを麻薬として使うイルカなど、驚きのイルカの雑学
1.イルカは鏡に映った姿を自分だと理解し、容姿の変化に気づくことができる
(via BBC Earth)
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鏡にうつった姿を認識できる動物はきわめて高度な知能を持ち合わせています。ほとんどの動物は、自分の姿を鏡で認識することができません。
動物の中でもかなり頭が良いとされる犬でさえ、鏡で自分を認知することはできないのです。
イルカの知能は、動物界においてもチンパンジーに次ぐ高さであり、鏡に映る自分自身を自分であると理解することができます。
2001年に行われた実験では、イルカに何度か鏡を見せた後、イルカの身体の一部に黒インクを塗って、再度鏡を見せました。その結果、イルカは鏡を見て、黒く塗られた部分を調べるような仕草をすることが分かったのです。
現在分かっている中で鏡を認識できる動物は、サル類、アジアゾウ、イルカ、シャチ、カササギだけです。
2.イルカの赤ちゃんは毛が生えている
(via DolphinLeap)
猫や犬、そして人もイルカもほ乳類です。ほ乳類にはみんな毛がありますが、イルカも例外ではありません。ただし、赤ちゃんのときだけですが。イルカの赤ちゃんには、ほほにひげが生えているのです。
この毛は産まれて少し経つと、海の流れの勢いで抜けてしまいます。ですが、下の写真のようにその毛根の跡はきっちりと残っています。
(via nmmf)
Aの写真は、Dのイルカの毛根部分を拡大したもの。BとCは産まれた時の写真で、毛が飛び出ているところ。
3.イルカは動物界で長期記憶に最も優れている
(via Pexels)
「イルカは20年前に離れ離れになった友のことを覚えている」という事実が研究で明らかになりました。
イルカには声帯はありませんが、潮吹き穴の近くに気嚢(きのう)という器官があり、そこで音を出すことができます。これを使って自分の名前を相手に知らせたり、会話したりします。
この研究では、途中まで一緒に育てていたバンドウイルカたちを別々の施設で飼い、それから20年後に旧友のイルカが発した音をスピーカーで聞かせる実験を行いました。
見知らぬイルカの音と、20年前に別れたイルカたちの音をそれぞれ水中スピーカーで聞かせたところ、旧友の声がするスピーカーにイルカたちが集まってきたのです。
これはつまり、イルカが20年も前の友の声を覚えていたということです。これほど優れた記憶力を持っているのは、ヒトとイルカ以外にいません。
4.米軍はイルカを水中地雷の探索や、ダイバーの救助などで軍事利用している
(via wikimedia)
米軍はバンドウイルカを軍用目的で訓練しています。水中地雷の探知や港湾防衛のための偵察などに利用しているのです。
1960年代から米軍は「海洋哺乳(ほにゅう)類プログラム」という計画を組み、メキシコ湾で捕まえてきた野生のバンドウイルカを研究・訓練しています。
1991年に起きた湾岸戦争や2003年のイラク戦争では実戦に参加し、地雷除去に一役買っていたことが分かっています。
5.イルカの寿命は平均20年前後だが、60歳まで生きる子もいる
(via flaglerlive)
イルカの種類によって寿命は、多少異なります。世界中に広く分布するバンドウイルカでは、寿命が15~16年とされています。バンドウイルカは40歳でご長寿となり、人間で言えば100歳に当たります。
一方飼育下では、この平均寿命よりずっと長く生きられる子もいます。例えば上の写真のネリーです。
ネリーはフロリダの水族館で1953年に生まれ、61年もの間、多くの人たちに親しまれ、生きていたのです。
6.イルカは片目を開けて眠る
(via Tween Tribune)
イルカの敵はサメやシャチです。これらの外敵から自分の身を守るために、イルカは変わった睡眠能力を身につけています。それは脳を半分ずつだけ眠らせるというものです。
たとえば、イルカは右脳だけを眠らせて、左脳だけで活動することができるのです。この逆も同様にできます。
左脳が働いている時は左目を、右脳が働いている時は右目を開けて行動します。イルカは一日5時間くらい、こうやって眠っています。この睡眠方法のおかげで、どんな時でも外敵の襲来に備えることができます。
7.イルカにも結合双生体がいる
(via El Universo)
結合双生体は、双子の身体がくっついて生まれた個体です。人の場合だと5万~19万人に1人とされていますが、イルカの場合は、どれくらいの確率で生まれるのかは分かっていません。
写真の個体は2014年8月、トルコ・イズミル県のエーゲ海岸に打ち上げられていました。イルカの場合、母親の子宮の中で死ぬことがほとんどで、こうやって産まれてくることはかなり珍しいようです。おそらく産まれてすぐに亡くなったのでないかと推測されています。
8.バンドウイルカとオキゴンドウがミックスした、ホルフィンという雑種がいる
(via opencage)
バンドウイルカとオキゴンドウはどちらもマイルカ科ですが、この異種同士で交尾することはめったにありません。
この2種のミックスは、ホルフィンと呼ばれており、現在捕獲された2匹の個体がハワイの水族館で飼育されています。
ホルフィンは両親の特徴を半分ずつ受け継いでいます。例えばバンドウイルカは88本の歯があり、オキゴンドウは44本の歯がありますが、ホルフィンの歯の数は、ちょうど足して2で割った66本なのです。その他にも、色や姿形、体重も半分ずつ受け継がれています。
9.バンドウイルカは幼児殺しを行う
(via BBC)
子殺しは、ライオンやサルでは時々見られますが、イルカ類ではめったに目撃されることがありません。目撃例は、これまでに数件程とされています。
最近では2013年にアメリカ・ジョージア州のティビー・アイランドで目撃されました。メスが子どもを出産してから2分後に、周りにいる2頭のオスが、いきなり子どもを沈めようとしたのです。
子どもを連れて母親は逃げまわりましたが、オス達は執拗にメスを追いかけ回し、子どもに何度もジャンプでのしかかろうとしてきました。その攻防は2時間半も続いたと言います。
しかし、母親の必死の努力で子どもの命は助かりました。
このような子殺しを行う理由は、オスがメスと交尾したいがためだとされています。メスは子どもがいると、数年間は子どもを作ることが出来ません。そのため、自分の子孫を残したいオスにとっては、子どもが邪魔になったわけです。
10.世界にはピンク色のバンドウイルカがいる
(via snopes)
アルビノのバンドウイルカは、とても珍しい個体です。メラニン色素が形成されないため、体を流れる血液の色がそのまま体色に反映されています。
この写真は2007年に、アメリカ・ルイジアナ州のカルカシュー湖で撮影されました。2007年以前では過去に2回しか目撃例がありません。
11.イルカは喜びを鳴き声で表現する
(via atraversso)
イルカもうれしい時は、人のように声を上げます。エサを見つけた時やエサをもらった時に、いつもと違う音を出して喜びを表現しているのです。
イルカの鳴き声が喜びを表していると言える理由は、この声を上げているときに、楽しくなったり、気持ち良くなったりときに出るドーパミンが放出されていたからです。
12.イルカはフグを覚せい剤の代わりに使っている
(via Reddit)
人間がドラッグ遊びをするように、イルカも同じようなことをフグでヤっていることが分かっています。フグには、青酸カリの200倍以上強いとされる猛毒のテトロドトキシンが含まれています。
イルカはこのフグを突いたり、噛んだりして、吐き出された毒を吸入します。この毒は大量に摂取すれば命取りになりますが、ごく少量なら麻薬と同じ効果が得られ、すさまじい快感を感じることができます。
イルカ達はこのフグを仲間内で回し合い、毒を吸ってハイ↑になっているのです。
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コメント一覧
9の、身近なところでは猫も子殺しがありますね
オスだけでなく育児放棄で母猫が殺してしまうこともあるそうで
生き残る見込みがない仔猫は母猫が食べてしまう例もネットでみかけました