世界の驚きの新種(動物・植物)17種類
2000年代に発見された比較的新しめの動物や植物をご紹介します。特に見た目が変わっていたり、ユニークな特徴を備えた種などがメインです。
1.サイケデリック・フロッグフィッシュ
(via washington)
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生息地:インドネシアのバリ島とアンボン島
新種の登録年:2009年
サイケデリックは幻覚を意味し、覚せい剤を飲んだ時にもたらされる極彩色のぐるぐる模様に特徴づけられます。
本種の模様とそれがよく似ているため、このような名前が付けられました。まるで幻覚を見ているような色彩なのです。
このユニークな模様は、サンゴにまぎれると、優れたカモフラージュ効果を発揮し、外敵から襲われる確率を小さくすることが出来ます。
模様は個体ごとでわずかに異なります。そのため指紋と同じように、この模様で個体の特定が可能です。
大きさは成体で15cmほど。体は柔らかく、ぬめぬめとした粘液でおおわれています。胸ヒレは足のような役割をはたしており、海底を歩くのに役立っています。
2.フライドエッグ・ワーム
(via featuredcreature)
生息地:フィリピン
新種の登録年:2001年
フィリピンの森のなかで見つかった毒々しい色合いのミミズです。目玉焼きのような模様に見えることから、フライドエッグと呼ばれています。
全長30~40cmとかなり大きいです。また普通のミミズと違って、土の中に潜りこむことがありません。落ち葉の中に身を隠して生活しています。
このユニークな模様は、木漏れ日の中で作られる光と影のパッチワークに似ているため、カモフラージュの効果があるとされています。
3.リオピディウム・パットニ(Liophidium pattoni)
(via The Travelling Taxonomist )
生息地:マダガスカル
新種の登録年:2001年
熱帯雨林の草木が生い茂る場所に生息するヘビです。黒の下地にピンクと白のストライプが入っています。
腹側は鮮やかな黄色をしており、しっぽはピンク色です。大きさはオスで40cmほど。人間に害を与えず、強い毒はありません。
(via wikimedia)
4.ウンデルプス・フォトジェニクス(Wunderpus photogenicus)
(via wetwebmedia)
生息地:バリ島、スラウェシ島など
新種の登録年:2006年
インドネシアの比較的浅い海で見つかるタコの仲間です。腕が長く、白と茶色のしま模様が特徴的な種です。
個体ごとに模様が異なるので、模様で個体を識別できます。
5.エウロフォフィルム・キルキ(Eulophophyllum kirki)
(via Público)
生息地:ボルネオ島北部
新種の登録年:2016年
最近見つかったばかりのキリギリスの仲間です。メスは赤とピンクがかった葉の形をしており、葉脈までリアルに再現されています。
一方オスは、全体が緑色をしていますが、きわめてリアルな葉っぱの形に擬態していることが見て分かります。
(via novataxa)
もちろん、キリギリスなので鳴きます。2回の短いクリック音を出すとのことです。
6.ソラヌム・オシクルエンタム(Solanum ossicruentum)
(via sciencefriday)
(via sciencefriday)
生息地:オーストラリア
新種の登録年:2016年
オーストラリアに自生するブッシュトマトと呼ばれる植物の一種です。トマトという名前ですが、実際はナスに近い種です。
外はクリのようなトゲトゲしい見た目で、中身はトマトのように赤い身です。
そして本種が他のブッシュトマトと一線を画すのは、熟していない実を切ると、数分で出血したような濃い赤色に変わることです。(写真の上側2つが、一定時間経過後)
ちなみにこのトマトは全くもって食用になりません。非常にまずく、あまりに苦いため、1個完食するのさえ困難だといいます。
7.パイロロブランチャス・ヒアストラム(Pylorobranchus hearstorum)
(via sciencespacerobots)
生息地:ヴェルデ島(フィリピン)
新種の登録年:2014年
ウミヘビ科の新種で、ヘビウナギ(スネーク・イール)呼ばれる種のひとつです。その中でも本種は非常に大きく、全長が1.3mにも達します。
歯は針のように鋭く、姿形はウナギによく似ています。本種はあまり泳ぐことはなく、ミミズのように土の中にまぎれて過ごすことが多いようです。
8.プーケット・ホーンド・ツリー・アガミッド
(via ResearchGate)
生息地:タイ・プーケット県
新種の登録年:2015年
低地林の樹上に暮らすトカゲです。
クシトカゲの一種であり、後頭部から背面に無数のトゲが生えています。大きさは19~38cmほど。他のトカゲと同じく、コオロギやミミズなど生きたエサのみを捕食します。
9.クリンゴン・イモリ(Tylototriton anguliceps)
(via Porrawee Pomchote / WWF)
生息地:タイ
新種の登録年:2015年
名前となっている「クリンゴン」は、スタートレックに登場するヒューマノイド型異星人に由来しています。下の写真を見ると分かるように、その頭の形がよく似通っているからです。
(via wikimedia)
本種はタイの自然保護区で、朽木や落葉の中に見つけることが出来ます。
体表は、周囲の環境と全くなじまない色なので、おそらく警告色の役割を果たし、外敵を避けるためにあると考えられます。
10.ピノキオ・フロッグ
(via listverse)
生息地:フォジャ山脈(パプアニューギニア)
新種の登録年:2010年
ピノキオフロッグはアマガエル科のカエルであり、頭の先から飛び出た鼻のような物体が特徴です。
これが何のためにあるかは、未だに分かっていませんが、オスだけにあることから、メスへのアピールに使われているのではないかと考えられています。
この鼻は鳴き声をあげて求愛する時には直立し、そうでない時は写真のように垂れ下がります。
11.キワ・ヒルスタ(Kiwa hirsuta)
(via BioWeb)
生息地:南太平洋
新種の登録年:2005年
毛むくじゃらの脚が特徴的な甲殻類です。熱水噴出孔周辺の過酷な深海の環境に暮らしています。
本種は目が退化しており、視覚はほぼ0に近いようです。
本種の脚に生えている毛の役割は、あまり分かっていません。しかし、熱水噴出孔から噴き出る有毒鉱物の解毒に役立っているのではないかと考えられています。また、その解毒した鉱物をエサとして食べているようです。
12.ニンジャカラスザメ
(via wikimedia)
生息地:東太平洋
新種の登録年:2015年
深海に住むサメで、中央アメリカに近い太平洋で発見されています。ニンジャという名前は、黒装束を着た忍者をイメージさせる見た目だからです。
大きさはオスが30cmほど、メスは50cmほどで、サメとしては比較的小さめです。
13.フィロデスミウム・アカンソリニゥム(Phyllodesmium acanthorhinum)
(via esf)
生息地:沖縄
新種の登録年:2015年
沖縄で発見されたウミウシの仲間です。体は半透明で、触手のようなものが複数生えています。
大きさは約3cm。3~4mほどの海底に住んでいるようです。
14.レプトブラチウム・ボンプ(Leptobrachium bompu)
(via Hirarena)
生息地:インド北東部
新種の登録年:2011年
熱帯雨林の小川周辺で発見されたカエルです。大きさは約5cm。
本種の一番の特徴は、その青色の眼です。
レプトブラチウムという学名の付いたカエルは27種いますが、そのうち1/3はこのように鮮やかな色彩の目をしています。残り2/3は真っ黒な目です。
15.タモヤ・オーボヤ(Tamoya ohboya)
(via wikipedia)
生息地:カリブ海
新種の登録年:2011年
「Oh Boy!(まあ!)」をもじった学名は、オンライン公募で決定されました。その由来は、このクラゲを発見したダイバーが驚きのあまり、「Oh Boy!(まあ!)」と叫んでだのではないかという発想からです。
実際にこのクラゲは、驚きの声をあげるくらい変です。このような、しま模様の触手は他の種では見られないからです。
ただし、この触手にさわると死ぬ可能性があります。本種はハコクラゲの一種であり、極めて強い毒を持っているのです。
16.ルキホルメティカ・ルケ(Lucihormetica luckae)
(via wikipedia)
生息地:エクアドル
新種の登録年:2012年
蛍光を放つ不思議なゴキブリです。ゴキブリと言っても森の中に住むオオゴキブリなので、移動も遅く、見た目もそれほどいやらしくありません。
ナゼ光るのかというと、周囲に住む「毒のある光るコメツキムシ」に擬態して、身を守るためです。
本種自体には毒はありませんが、毒のある虫と同じ格好をすることで、捕食される可能性を低減しているのです。
17.ケープ・メルビル・リーフ・テール・ゲッコー
(via wikipedia)
生息地:オーストラリア
新種の登録年:2013年
オーストラリアで、5億年前の熱帯雨林が豊富に存在していた頃から生き永らえてきたとされるヤモリです。
全長は20cm、全体が樹皮のような色合いで、しっぽは枯れ葉のような形をしているのが特徴です。
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