南極大陸で見つかったビックリなモノ
大陸の99%が氷に覆われた土地である南極大陸は、厳しい気候や遠く離れているために研究を十分が進めることができず、謎に包まれていることが多い。だがこれまでの南極探査で、その謎を明らかにする様々なモノが発見されている。それらの驚くべき発見を10個ご紹介していこう。
1.南極大陸の氷の下に湖が見つかった
(via Discover Magazine)
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冬の平均気温が-50℃近くに達するにもかかわらず、南極大陸の地下には分かっているだけでも400の湖が存在している。湖水の温度は氷点下になるが、上に乗っている氷床の圧力により凍る温度が下がるため凍結しない(凝固点降下)。
また湖に乗っている氷床は、冷たい空気をさえぎることで、水温を下がりにくくしている。
(via Zvjezdarnica)
ロシアのボストーク基地に近いボストーク湖は、氷床約4kmの下にある南極大陸最大の氷底湖である。最も広い場所で幅40km、長さ250km、水深は最大で800mに達し、その面積は1.4万キロ平米で東京都の7倍近くある。
2.血の滝が存在する
(via Aban Tech)
赤色の液体が流れる奇妙な光景が、南極大陸東部の突端で見られる。血の滝と言われているが、実際に流れているのは血液でなく、鉄分を豊富にふくんだ高濃度の塩水である。
この塩水は、血の滝の上流数kmにある亀裂から湧き出しており、空気に触れてサビが生じ赤くなっている。この赤色の原因となる鉄分がどこからやってくるのかは長らく分かっていなかったが、氷河の下に存在する湖に由来していることが最近になって判明した。
3.北海道並みに大きい巨大穴が見つかる
(via Benjamin Urmston)
2017年、南極大陸のウェッデル海でオランダ以上、北海道並みに巨大な穴が開いた。この穴はポリニヤと呼ばれており、毎年冬になると現れる。その季節になると、このあたりに暖かい海水が流れてきて、海氷が溶けて形成される。
1970年以降、同じ場所でポリニヤの観測が行われていたが、2017年に形成された穴は、今までで一番大きいものであった。
4.ピラミッド型の物体が発見される
(via CBS News)
(via Usa today)
数年前にグーグル・アースによって発見されたこのピラミッドは、陰謀論者を熱狂させた。彼らは、このピラミッドをかつて南極大陸に存在した宇宙人の文明あるいは、人類が築いた失われた幻の文明の証拠であると考えたのだ。
しかしこのピラミッドは、100年近く前に行われたイギリスの南極探査で既に発見されていた。こちらのグーグルマップの衛星写真(リンク)で見てわかるとおり、明らかに山なのだ。
このピラミッドは、全長360kmに及ぶエルスワース山脈をなす山頂のひとつである。頂部以外が氷床によって埋もれたために、このようなピラミッド型に見えている。
5.大量の隕石が見つかっている
(via e-wiki)
南極大陸は、隕石探しに最適な場所である。これまでに南極大陸で発見された隕石は3.7万個以上であり、地球で見つかった隕石全体の6.5割がここで見つかっているのだ。
これほどまでに多く見つかる理由は、南極大陸の環境にある。この大陸は降雪量が極端に少なく、乾燥しているため、隕石が完璧な状態で保存される。また猛烈な風によって、隕石が氷の中に埋め込まれることがないためだ。
6.溶岩湖が見つかっている(南極大陸の一部であるロス島)
(via wikimedia/samuel blanc)
(via Atlas obscura)
南極大陸の厳しい寒さにかかわらず、この活火山は現在まで噴気を上げ続けている。またエレバス山頂の火口には、写真の溶岩湖が年中存在しており、山頂の気温が夏でも-40℃以下になるとは考えられないほどの熱気がある。
この火山が活動を開始したのは130万年前にさかのぼる。過去30年間において火山活動は増加しており、現在のところ2つの溶岩湖が見つかっている。
7.古代の熱帯雨林の痕跡が見つかった
(via wikimedia)
酷寒の大地である南極大陸に、かつて熱帯雨林が存在していたことは信じられないかもしれない。
だが今から1億年前、地球全体がきわめて暖かい状態で、南極大陸は亜熱帯の気候だった。その当時、南極には氷がなく、熱帯雨林が形成され、恐竜が住んでいたのだ。驚くべきことに当時の南極に住んでいた動植物は、数ヶ月も続く冬の暗闇の中でうまく適応できていた。
(via bbc)
8.氷の下に巨大な山脈が見つかった
(via Michael Studinger)
南極大陸東部にあるガンブルツェフ山脈は、数百~数キロ下の氷床下に完全に隠れている。山脈の長さは1200km、標高は3000m近いとされ、その規模はヨーロッパのアルプス山脈並みである。
上の写真を見ると分かるように山脈の峰々は、とがっている。これは通常の山と異なり、風や雪にさらされて侵食を受けないからだ。
9.東京都の5倍以上の巨大な氷山があった
(via wikipedia)
2000年に、南極大陸南部のロス棚氷から分断されて生まれたのが、観測史上最大の氷山であるB-15だ。その長さ295km、幅37kmで面積は1.1万キロ平米に達し、ジャマイカよりも大きかった。
(via NASA Earth Observatory)
だがまもなくして、B-15はいくつかの氷山に分かれた。現在最も大きいとされるのは、B-15Aと言われるB-15から分離した氷山で、栃木県ほど(6400キロ平米)の大きさがあるという。
10.半透明の変わった魚がいる
(via wikimedia)
南極大陸周辺で見られるコオリウオは、セキツイ動物として唯一ヘモグロビンを持たない。そのために、血液が無色透明となって、体が半透明なのだ。
だが酸素を運搬するヘモグロビンを持たないために、体が必要とする酸素を効率的に取り入れることが難しく、他の魚と比べ素早い動きができない。
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南極には、きょうりゅうもいたよ。リンクを貼っときますhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%A7%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A9%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%82%B9