恐ろしい冬の怪物6体
海外の伝承・神話で伝えられている冬に登場する怪物をご紹介していこう。
1.イクータユク
(via itsmth.wikia)
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女の怪物であり、その名前は「穴を開ける者」を意味する。この怪物には弟がいて、共謀して人間を捕獲する。そして犠牲者をつららが並んだ円の中に連れ込み、恐ろしい儀式を始める。
その儀式は弟が犠牲者の体を抑え、もう一方が犠牲者の体をつららで貫くというものだった。その行為は、犠牲者が死ぬまで何度も続けられた。遺体はその円の中に埋められたという。
イヌイットの伝承によれば、英雄がイクータユクを殺し、弟は殺される前に恐れをなして逃げたという。そのため、もう北極圏にこの怪物はいない。
2.ウェンディゴ
(via SoundCloud)
ウェンディゴの伝説が生まれたのは、北アメリカに住むインディアンたちの伝承からだった。その怪物は身長が5m程とかなり大きく、人間と狼を合体させたような姿をしている。そしてウェンディゴは、一人でいる旅人の背後に忍び寄り、人間の声を真似て話しかける。
怪物は、旅人に暖と安全な場所を与えると甘い言葉をかけてだまし、その罠に引っかかった者の肉を食らう。
またウェンディゴは、人に取り憑くことでも知られている。インディアンらは誰かが突然、通常の食物を一切拒絶し、人肉を欲しがるようになったとき、ウェンディゴ憑きになったと言って恐れた。
3.氷の巨人、チェノー
(via ComicOnlineFree)
チェノーも、インディアンたちの間で広まっていた伝説の怪物だ。人間のような姿とされているが、その体はかなり大きい。そして人間を好んで食べる。
言い伝えによれば、チェノーはかつて人間だったが、悪魔に取り憑かれたためにこのような姿に変貌してしまったという。その男は、人肉食の禁忌を破ったとされ、それが原因で悪魔に取り憑かれた。悪魔は、男の心臓を凍りつかせ、怪物へと変えたのである。
チェノーは、自らの心臓を他の人間の心臓に取り替えると、元の人間の姿に戻ることができると言われている。
4.イジラク
(via warriorsofmyth)
イジラクは自由に姿を変える怪物である。イヌイットの伝承で語られており、その真の姿は肉眼で見ることができないとされている。
だが人間の前に姿を現すとき、イジラクはカリブーと人間が融合したような姿で目撃されることが多い。
彼らは子どもを自らの住処にさらい、仲間とともにむさぼり食う。もしその住処から子どもが逃げられたとしても、道に迷い、家に戻ることができずに死んでしまうと言われている。
5.ナックラヴィー
(via Quora)
スコットランド民話に登場する冬の怪物である。夏の間は海の底に眠っているが、冬になると異形の姿を現す。
見た目は半人半馬のケンタウロスのようだが、皮ふが無くむき出しの筋肉が脈打ち、両手が地面に付くほど長い。馬は一つ目で、口は長く裂けている。
(via wikimedia)
邪悪な力を有しており、その息吹は作物はしおれさせ、家畜を病気にする。干ばつや伝染病が起きるのもナックラヴィーが原因だとされた。また人と遭遇すれば、襲って食べてしまうという。
6.キキルン
(via Cryptid Wiki)
語感はとても可愛らしいが、この怪物はイヌイットの間で恐れられていた。大型犬のような体躯をしていて、尻尾と脚周り以外には毛がない。
キキルンは夜に出歩く人たちを静かに尾行し、襲うチャンスを狙う。獲物が一人になり、居住区から離れたところで襲って食べるのだ。
しかし、キキルンには弱点がある。自らの名前を呼ばれるとおびえて逃げ出すのだ。イヌイットの人たちは「キキルン」と叫び、この怪物から身を守ったとされている。
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