信じられないニオイを放つモノ・11種

驚くべきニオイがするものをご紹介していこう。

1.天の川銀河の中心付近は、ラズベリー臭のするところがある

(via wikimedia)

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私達が暮らす天の川銀河の中心近くには、新しい星が誕生する射手座B2分子雲がある。この中にギ酸エチル(C3H6O2)が検出された。この化学物質はラズベリーの主要な芳香成分であり、またラム酒の匂いの一部でもある。

【ラズベリー】

(via pixabay)

もしこの分子雲の匂いが嗅げたとしたら、甘い果実臭を堪能できるはずだが、実際には芳香成分があっても宇宙には酸素が無いので、その匂いを嗅ぐことはできない。

2.ピーナッツバターの匂いがするトウブスキアシガエル

(via wikimedia)

ずんぐりとした体に対して脚が細く、目が大きいカエル。後ろ足で穴を掘って、そこを住処にしている。そして理由は分からないが、このカエルはピーナッツバター臭がすると言われている。

匂いを嗅いでみたいと思っても、軽々しく触れてはならない。一部の人はこのカエルに触れると、アレルギー反応を起こすことがある。なのでクシャミや目の充血が嫌なら、顔を近づけるだけにしといたほうが良いだろう。

3.チョコレート・デイジーはチョコレートの匂い

(via Paul Asman and Jill Lenob/flickr)

北アメリカの乾燥した岩地に自生するチョコレートデイジーは、その名前の通りにチョコレートのような匂いがする。この匂いがする雄しべは、食用もできる。また花びらを引き抜いたときにも、匂いが発せられる。

(via wikimedia)

アメリカの先住民たちは、この花の根っこを乾かして燃やし、その燃え殻を精神的な病気の治療薬に使っていた。

4.アメリカミズバショウはスカンクの臭い

(via wikipedia)

スカンク・キャベジとも呼ばれ、スカンクのような強烈な悪臭を放つ。その臭いとは腐った卵のようであり、花の咲き始めから放出され始め、枯れかけになるとピークに達する。

【ほ乳類のスカンクが発する悪臭に似ている】

(via Free great picture)

人間にとっては悪臭だが、虫達にとっては食欲をそそる臭いだ。アメリカミズバショウはこの臭いで虫たちを誘引し、花粉を運んでもらい受粉を完成させる。

5.ビントロングはバター味ポップコーンの匂い

(via wikimedia)

東南アジアの熱帯雨林に生息するビントロングは、別名クマネコとも呼ばれる。これは顔がネコのようで、体はクマのような姿をしているからだ。大きさは60~90cmくらいで、体重は13~22kgある。

(via wikimedia)

ポップコーンの風味は、しっぽの根元にある油腺から分泌されている。この油を樹木に塗りつけて、縄張りの主張や交尾相手を引きつけるのに使っている。

6.ツバメケイは牛の糞の臭い

(via wikipedia)

アマゾンに生息するツバメケイは、その食性のためにひどい臭いを放つ。鳥としては珍しく、樹木の葉っぱしか食べないのだ。

その葉っぱは、内臓の1/3を占める嗉嚢(そのう)に貯蓄され、そこで発酵し消化される。この発酵臭が新鮮な牛の糞のようなニオイを放つ原因だ。この臭いは、外敵から身を守るのに役立っている。

7.ペパーミント・スティック・インセクトはペパーミントの香り

(via wikipedia)

オーストラリアのクイーンズランドで見られるナナフシの仲間。特定のタコノキ科の樹木だけにしか生息しない。本種は外敵に襲われそうになると、細かい霧状の液体を噴出させる。これが強力なペパーミント(ハッカ)のような臭いを放つ。命中率は非常に高く、この臭いに驚いて外敵は逃げていくことになる。

8.クロカンガルーはカレーの臭い

(via wikipedia)

オーストラリア南部に生息するクロカンガルーは、地元で「臭いやつ」とあだ名がついているほど強烈なカレー臭を放つ。ただし臭いがきついのはオスだけ。

(via wikipedia)

本種は、カンガルー最大級の体格でオスの体高は約1.3m、体重は50kgを超える。強烈な臭いは胸の分泌腺から放出され、外敵から食べられないように身を守る効果がある。カンガルーをよく食べていた先住民のアボリジニでさえ、このクロカンガルーは最終手段の食料だった。

9.エトロフウミスズメはオレンジの匂い

(via Wikipedia)

海鳥のエトロフウミスズメは、繁殖シーズンになると強力なオレンジの匂いを発する。その繁殖時期には、最大で100万匹ものコロニーを形成するため、遠くからでも匂いが分かるほどだ。そのニオイは、誰かが自分の隣でオレンジの皮をむいているような感じである。

【匂いをかぎあうエトロフウミスズメ】

(via researchgate)

匂いはうなじの近くから発せられ、メスとオスは互いに顔をうなじに突っ込んで匂いを嗅ぎあう。匂いが強ければ強いほど魅力的な交尾相手になるという。

10.シアニド・ミリピードは、チェリー・コーラの匂い(Harpaphe haydeniana)

(via Wikimedia/amazon)

北アメリカの太平洋岸に生息するこのヤスデは、奇妙なことにチェリーコーラ(さくらんぼ風味)の匂いがする。このニオイはアーモンド臭にも似ており、有毒なシアン化水素を含む。危険が迫ると体内からこの液体を放出し、鳥などに捕食されるのを防いでいる。 

シアン化水素は別名「青酸カリ」とも呼ばれ、強力な毒性を持つことで知られるが、このヤスデが放つ毒は、人間にほとんど害はない。

11.ハチミツの匂いがするフクロウオウム

(via wikipedia)

ニュージーランドでしか見られないフクロウオウムは、「世界で唯一飛べないオウム」である。羽が退化したのは、かつてニュージーランドには陸生の哺乳類が全くいなかったため、襲われる心配がなかったからだろう。

【約200羽しかいない絶滅危惧種】

(via wikipedia)

そしてこのオウムは、強力な甘い匂いがする。花やハチミツなどに例えられ、空を飛べないオウム同士が仲間を遠くからでも見つけやすくするのに役立っているようだ。

しかしこの甘い匂いが原因で、他の動物からも見つかりやすくなり、捕食されやすくなるデメリットも存在している。

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雑学

Posted by uti