かつて存在した最も狂気じみた治療法13選
世界中の奇妙な治療法をご紹介します。
1.ネズミの死体ペースト
(出典:wikipedia)
一体誰が口の中にネズミを入れようなんて考えるだろうか。古代エジプトの人たちは、歯の痛みが和らぐとしてネズミのペーストを口の中に入れていたのである。また、すり潰したネズミを他の材料と混ぜ込んで、痛みのある患部に湿布して貼ることもあったという。
エジプト人だけがネズミを治療に使っていたわけではない。エリザベス朝(1558~1603年)のイングランドにおいてもイボの治療法として真っ二つにしたネズミを患部に押し当てるというものが存在した。
当時の人たちは、ネズミを揚げ物にしたり、パイにして焼いて食べることもあったという。それ以外にも、ネズミは百日ぜきや、はしか、天然痘、子供のおねしょの治療にも使われていたのだから驚きだ。
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2.ヒツジの肝臓占い
(出典:wikipedia)
血液検査やX線写真が全くない時代に、医者はどうやって病気を診断していたのだろうか。それは、ヒツジの肝臓を使ってだった。
メソポタミア(現在のイラク)では、医者は病気の診断をするのに、患者の体を診るのではなく、生け贄となったヒツジの肝臓を診ていた。当時は、肝臓が人間の血の源であり、生命の根源であると考えられていたためである。
医者は生け贄に捧げたヒツジの肝臓を観察し、形状や表面の状態から患者がどのような病気にかかっているかを判断していた。
その記録はヒツジの肝臓を模した粘土型として残されており、この粘土型を元に病気占いを行っていたと考えられている。
(↓かつて占い用に使われていた肝臓の粘土型)
(出典:brunelleschi)
3.舌半切除
(出典:pixabay)
吃音症(どもり、言葉を滑らかに話せない障害)の最適な治療法は一体なんだろうか。
18~19世紀の医者は、吃音症の最適な治療として、患者の舌を半分に切除する手術を行っていた。舌の切除は現在でも行われているが、それは進行した舌がんのみに限る。そして現在は麻酔を使って施術されるわけだが、当時、そんなものはない。
治療をするにしてもこの痛みは大きな問題となる。また、治療が失敗すれば、出血死することもあった。
4.ワニの糞
(出典:pixabay)
古代エジプトでは、ワニのフンが避妊用具として使われていた。乾燥したフンを体の暗部に貼り付けると、体温によってフンの粘着性と柔軟性が上昇し、貫くことが出来ない頑強な障壁となったのである。
5.武器軟膏・共感の粉
(出典:wikipedia)
17世紀頃、戦闘中に武器で傷を付けられた際、薬を傷口に塗るのでなく、武器に武器軟膏を塗ることで、傷が治ると信じられていた。
武器軟膏には共感の粉というものが主に使われていた。共感の粉は、ブタの脳、鉄さび、ミイラの死体などの材料を混ぜて粉にしたものであり、これを傷つけた武器にまぶした。
なぜ、これで傷が治ると考えられていたのか。
それは当時、傷ついたものと傷つけられたものは磁石のような作用によって、「共感」しあうと考えられていたからである。武器にこの薬を塗ることで、共感作用が働き、薬成分が体の方へと伝わって、傷が癒やされると信じられていた。
実際のところ、武器軟膏の効能なんてものは無く、全ては自然治癒力によるものであった。当時は、衛生観念が乏しく、薬効の無い薬を塗って傷口を不衛生にするよりは、何も塗らないほうが治りが早かったため、多くの人がこれを聞いて、勘違いしてしまったと考えられる。
6.ヒ素
(出典:wikipedia)
ヒ素が毒であることはよく知られているが、1世紀前までは薬として使っていた国が存在した。
ヒ素は中国の伝統的な医療薬、「砒霜(パイ・シュアン)」として知られている。砒霜は、18世紀後半から、1950年代になるまでマラリアや梅毒を治癒する薬として処方されていたのである。
7.かびたパン
(出典:wikipedia)
かつて、古代エジプトには切り傷にカビパンを押しあてて、傷口を殺菌する治療が存在した。
いくらかおかしいことに聞こえるかもしれないが、これは実際に効果があったとされている。ルイ・パスツールが発見したアオカビの培養液から生まれたペニシリンのように、抗菌作用を示すカビがあるためだ。
8.ヘビ油
(出典:wikimedia)
チュウゴクミズヘビから抽出したオイルは、関節痛を和らげる治療法として、何世紀にもわたって利用されてきた中国の伝統医療である。実際のところ、現在もこの治療法はまだ使われることがある。
ヘビのオイルには、オメガ3脂肪酸の一つである、エイコサペンタエン酸が20%含まれており、これに抗炎症作用があるため、効能は確かにあると分かっている。
9.パラフィン
(出典:after40.co)
今日、美容外科医は患者の若返りにボトックスやコラーゲンを顔に注射する。
しかし19世紀にさかのぼると、一部の医者は、石油の一成分であるパラフィンをシワ伸ばしのために使っていた。パラフィンは顔だけでなく豊胸にも使われていたようだ。
しかし、この施術はすぐに廃れた。なぜなら、パラフィンが非常に強い痛みをともなうパラフィン腫と呼ばれる、はれものを作ったからである。
10.ヤギのこう丸
(出典:wikimedia)
1900年代初期、ジョン・ブリンクリーはアメリカの裕福な医者であったが、医療資格を一切持っていなかった。彼は不妊など性の問題を抱える男性に対して、ヤギのこう丸を手術で移植する治療を行った。
移植手術は単にヤギのこう丸を人間とすげ替えただけであり、体の拒否反応は必然的であった。また、この手術によって感染症にかかり、死亡する人が続出した。
11.おなら入りビン
(出典:wikimedia)
14世紀頃、ペスト菌がもたらした黒死病の大流行に直面した医者は、この感染症が「死をもたらす蒸気」によって引き起こされると考えていた。
「毒をもって毒を制す」ということわざがあるように、黒死病の治療のカギは「治癒効果のある臭気」にあると医師たちの間では考えられていた。
悪臭を嗅ぐことで、黒死病の感染を防げると信じた者の中には、家の中でヤギを飼う者も現れた。またおならをビンの中に貯めておくよう、すすめる者もいた。
近所で黒死病の患者が現れるたびに、おなら入りのビンのフタを開けて臭いをかがせたという。
12.水銀
(出典:wikipedia)
16世紀以降、梅毒の治療法として、水銀蒸気の吸入や患部への塗布が行われていた。
その効き目は劇的であったが、服用量を間違えたり、長期間の摂取により、水銀中毒で苦しめられる人が数多く現れた。
梅毒が大流行したヨーロッパでは、水銀中毒になってよだれを流せば流すほど治療の効果があるとされるほどだった。
ありがたいことに、この恐ろしい治療法は1943年に発明されたペニシリンの導入によって廃れることとなった。
13.ラジウム水
(出典:orau)
放射能というものが十分に理解される前までは、ラジウムは非常に効用のあるものだと考えられていた。ラジウム入りの水を飲むことで、関節炎から性的不全まであらゆる病気が治癒すると言われた。
これが本当だったらすごいことだが、もちろんそんなことはありえなかった。むしろ、この「奇跡の水」とも呼ばれていたラジウム水を飲んだ人が次々と死んでいったのだから。
ディスカッション
コメント一覧
21世紀頃の人間は、ガンを治療するために
患部をメスで、えぐり取ったり、放射線で焼いたり、
激しい副作用がある、化学療法で治療したそうです。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
《25世紀のailoveiの記事より》