BMIで見るやせている人が多い国ランキング(低体重の国)
BMIは、肥満を判定するのに使われている基準です。BMIは以下の計算式から求められます。
※単位はkg/m2、身長はメートルで計算することに注意。
肥満基準は以下のようになっています。
BMI | 状態 |
18.5以下 | やせている |
18.5以上25未満 | 普通 |
25以上 | 太っている |
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今回は、世界各国における成人のBMI調査から、痩せている国トップ10をご紹介します。ランキングにはアフリカが6ヶ国、アジアが4ヶ国入っています。
ちなみに日本は平均22前後、アメリカは26.5です
1位.エリトリア BMI値20.5
(via Wiki/googlemap)
アフリカに位置するエリトリアは、飢餓と干ばつで最も被害を受けている国です。国民の3/4が食料と水不足に悩まされており、その食料の7割は輸入と援助に頼っているのが現状です。
エリトリアに住む人のほとんどは、農業や牧畜業などの第一次産業に従事していますが、降水量が少なく、全く雨が降らない年もあるため、作物が採れなかったり、家畜の大量死が頻繁に起こっています。
約500万人いる人口の140万人が食糧不足に陥っており、その多くは女性と子どもです。それゆえ幼児死亡率は極めて高く、1000人あたり45人となっています。これは日本の20倍近くに達します。
(via borgenproject)
2位.エチオピア BMI値20.6
(via Wiki/googlemap)
エチオピアは、飢えや栄養失調、衛生設備の不備、高い幼児死亡率で大きな打撃を受けています。国民の1/3が栄養失調であり、その数は3160万人(2014~2016年)に達すると見積もられています。
(via forbes)
国民の中に肥満はほとんどおらず、男性だけで見るとBMIは平均21.1であり、世界で最もBMIの低い国です。特に地方での貧困者が多く、80~90%の人が1日200円以下で暮らしています。
エチオピアの貧困の事実
3位.ブルンジ BMI値20.9
(via Wiki/googlemap)
ブルンジは世界の飢餓状況を示す「世界飢餓指数」で、常に上位であり、多くの人が貧困にあえいでいます。そして経済制裁や感染症の蔓延によって、栄養失調にかかる人の数は一向に減りません。
ブルンジにおける飢餓は「極めて危険」な状態であり、国民の67%が栄養不足に陥っているとされます。昨今の食費の高騰がさらに家庭への食べ物の供給を困難なものにしています。
(via The Gazette Review)
多くの成人が低体重であり、それゆえ成人のBMIの平均値は20.9となっています。
ブルンジにおける貧困の事実
4位.バングラデシュ BMI値21.0
(via Wiki/googlemap)
バングラデシュは日本の1/3程度の国土面積ですが、人口は1億6千万人で日本よりも多く、それが貧困の原因の一つにもなっています。
人口の60%以上は農業を営んでいますが、人口過剰により1人あたりの作付面積が狭く、多くの人が農業だけで十分な収入や食べ物を得ることが出来ていません。
それでも、国の政策と海外の多大な援助により貧困層はかなり減少しており、貧困率は1991年において44.2%でしたが、2010年には18.5%になっています。
貧困率は毎年2%近く減少しており、2030年までには極貧の人がほとんどいなくなると言われています。
また現在では、都市部での生活水準は上昇傾向にあり、電気・ガス・上水が当たり前のようになっています。一方で、地方では洪水が頻繁に起こることも災いして、食料が十分に得られない人もいます。
(via revisegeo)
5位.マダガスカル BMI値21.1
(via Wiki/googlemap)
マダガスカルは4番目に大きい島で、2200万人の人口を抱えています。生物多様性に富んでおり、動植物の80%近くが固有種です。それゆえ、観光が大きな産業となっています。
一方で50%近くの人が、1日100円以下の生活を送っていることが明らかになっています。マダガスカルの重要な収入源である農業は、かんがいなどのインフラが整っていないために干ばつや洪水によって影響を受けることが多く、非常に不安定です。
地方に住むおよそ36%の人が食糧不足の状態で、栄養失調だとされています。不十分な土地管理と森林伐採がさらに状況を悪化させており、多くの人を低体重にしています。
(via Dinika)
6位.東ティモール BMI値21.2
(via Wiki/googlemap)
2002年にポルトガルから独立した島国であり、人口は110万人いますが、そのうち77万人が1日200円以下で暮らす貧困層とされています。
国民の7割以上が貧しい暮らしを送っていますが、1人あたりのGDPはインドネシアの1.5倍以上で、タイに次ぐ高さです。このGDPの高さは、ほぼ石油と天然ガスの収入によるものです。
GDPの8割が石油・天然ガスから得られたものですが、国民の多くが農業に従事しているため、その恩恵はほとんど受けられていません。
2014年における成人の平均BMIは21.1で、アジアではバングラデシュに次いで低くなっています。女性においては、世界で最も痩せていて、BMIは20.8となっています。また男性の20%、女性の25%が低体重であると見積もられています。
(via Wikipedia)
7位.アフガニスタン BMI値21.6
(via Wiki/googlemap)
人口3000万人のうち、その約1割弱の250万人が現在でも飢えに直面しているのがアフガニスタンです。
アフガニスタンは、年間降水量が数十mm足らずの地域もあり、干ばつによる大打撃を受ける年もあります。特に北部では干ばつの影響が強く、その地域では多くの人が飢えに苦しんでいます。
国民の60%以上が1日200円以下で生活を送っており、上水設備が無い地域が現在でもたくさんあります。幼児の死亡率は25%とかなり高く、その多くは不衛生な水の摂取が原因です。
(via The Borgen Project)
8位.ベトナム BMI値21.6
(via Wiki/googlemap)
ベトナムでは政府の医療への資金提供がかなり低い水準にあるため、医療施設や医者が不足しています。そのため国民の多くが必要な医療情報を手に入れることができていません。
特に地方では栄養失調が蔓延しており、食糧不足に悩まされる人が多くいます。2011年の調査では、1日200円以下で暮らす人は3333万人で、国民のおよそ40%に上りました。
女性や子どもが栄養失調になるケースが多く、それゆえ幼児死亡率も1000人あたり20人と比較的高い水準にあります。
9位.ニジェール BMI値21.7
(via Wiki/googlemap)
ニジェールは、政情不安や女性軽視、高い栄養失調率や民族紛争の問題に直面しており、世界最貧国の一つとして知られています。
国民の多くが農業などの第一次産業に従事していますが、降雨量が少なく、人工的に水を供給するインフラが整っていません。そのため、雨量による影響を受けやすく、たびたび干ばつが発生しています。
1999年の干ばつでは国民の1/4が飢餓の危機に陥り、2005年に起きた干ばつでは経済に壊滅的な損害を受け、IMF(国際通貨基金)から76億円の融資を受けるにいたっています。
(via World of Matter)
10位.北朝鮮 BMI値21.8
(via Wiki/googlemap)
国連の機関によれば、北朝鮮は国民の多くが飢えに苦しんでいると言います。2400万人いる国民のうち、およそ40%が貧困線上にあり、1日200円以下の生活を送らざる得ない状況になっています。
国費の多くが軍事目的で使用しており、GDPの20%以上を占めています。これらの無駄な費用のために、必要なインフラが作られず、国民の生活レベルは低水準になっているのです。
(via Taringa!)
データは以下から
The World’s Thinnest Countries
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