アマゾンにいる恐ろしくも危険な生物たち14種

2017年9月16日

ブラジルとその周辺国にまたがるアマゾンは、世界でも有数の多様な生物が住む場所です。アマゾンには、世界一長い川であるアマゾン川、世界最大の熱帯雨林があり、それらが豊かな生態系をもたらしています。

そして数え切れないほどいる生物の中には美しいものも、恐ろしいものもいます。たとえば、全長6mを超えるアナコンダや鳥をも喰らうタランチュラなど。

今回は、アマゾンに住む恐ろしい動物たちに焦点を当て、その生態や危険性について迫っていきます。

1.オオアナコンダ

(via Animal Battle N Fight)

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オオアナコンダは、最大9mに達する世界最大級のヘビです。平均的な長さではアミメニシキヘビにかないませんが、体重と太さではこちらが勝ちます。

オオアナコンダは体重が250kg以上、胴の直径は30cm以上で、丸太のような太さになります。その体型ゆえ、地上ではゆっくりとしか動けません。

しかし本種は、ほとんどの時間を水中で過ごしており、水の中ではかなり素早く動き回ることができます。

水中から頭だけを出してエモノを待ち伏せをし、近くにエモノがやってくると、大きな口で噛みついて水中に引きずり込みます。そして胴体をエモノの体に巻きつけ、窒息死させた後に食べてしまいます。

ひよこを食べる超巨大オオアナコンダ

人間も襲われる可能性はある

オオアナコンダは人里離れた場所に住む生物なので、人が襲われるケースはかなりまれです。しかしながら、シカやカピバラ、ジャガーなど巨大なほ乳類を捕食するので、人を襲う可能性は十分にあります。

ただし、アナコンダは水中以外ではほとんど脅威になりえません。川を渡ったりしない限りは、彼らに食べられる心配はほぼ無いのです。

2.ティラノブデラ・レックス

(via wikipedia)

2010年に見つかった新種のヒルで、アマゾンにいるヒルの中でも極めて危険なことで知られています。

たった数cmですが、8つの大きな歯を持っており、これで人間を含めたほ乳類の肉を食いちぎり、体内にもぐり込んで、血を吸います。

このヒルは、粘膜部分を狙って人の体に穴を開けます。たとえば鼻や口、喉、眼、そして生殖器にも鋭い歯で穴を開けていくのです。

恐ろしいことに、血を吸った後でも、このヒルは出ていきません。数日~数週間は体内に居残って血を吸い続けます。

血を吸われている側はヒルが小さいため、痛みの原因に気づけないまま過ごすことがあるようです。

3.オオメジロザメ

(via wikimedia)

サメが海にしかいないなんてのは、幻想です。オオメジロザメは、海水にも淡水にも現れる恐ろしいサメです。しかも、人間を容赦なく襲います。

攻撃性は人喰ザメとして知られる、ホオジロザメやイタチザメに匹敵すると言われています。このサメの近くにいるだけで襲われる可能性があるのです。

サイズは最大で全長4m、体重は300kgに達します。水深30mより浅い場所とにごった水の中を好みます。

これらのために、知らずに川に入ってオオメジロザメのえじきになる人が続出しています。

4.ゴライアス・バードイーター

(via Clock Spider)

アマゾン熱帯雨林に這い回る悪魔、ゴライアス・バードイーターは世界最重量のクモです。体重は170g、全長は最大28cmで子犬ほどのサイズになります。

不用意に近づくと、毒針毛を飛ばしてきます。この毛針に触れたり、吸い込んだりすると、皮ふや粘膜に激痛が現れます。

それだけではなく、ゴライアスは強力で長大なキバを備えています。その長さは最大5cm。ネズミの頭蓋骨なら破壊できるほどの咬合力です。もちろん毒もあります。

【ゴライアス・バードイーターのキバ】

(via 9gag)

毒の強さはハチ類に匹敵するほどだと言われていますが、これはエモノを仕留める時にしか使いません。なので、人が噛まれたとしても毒を注入されることは少ないようです。

5.フキヤガエル

(via wikimedia)

熱帯雨林の宝石とも呼ばれる美しい色彩のカエルですが、その毒は人を死に至らしめるほどの強さです。

特にモウドクフキヤガエルという種では、たった1匹の保有する毒で、10,000匹のネズミの致死量になります。

人間では、およそ10~20人が殺害可能とされています。

とはいえ、この毒は自己防衛のみに使われているため、カエルが自ら人間を襲うようなことはありません。フキヤガエルは、皮ふの表面と体内にしか毒が無いので、触らない限りは、毒に侵されることはありません。

6.ピラニア

(via Wikimedia)

アマゾン川にひそむ危険な魚と言えば、ピラニアです。大きな個体では全長50cm、体重4kgに達します。

ピラニアは肉はもちろんのこと、水草であれ、昆虫であれ何でも食べます。もちろん人間もそうです。

ピラニアの噛む力は、体格で比較すると魚類最強であり、また非常に鋭利な歯を持つため、人間の肉なら、いとも簡単に引きちぎることができます。

【ピラニアの鋭い歯】

(via Observator)

単体ではおくびょう。でも群れると最強

(via Mother Nature Network)

余り知られていませんが、ピラニアの本来の性格はとても臆病で、一匹で行動する時は大きなエモノがいても怖くて近寄れません。もっぱら、水草や昆虫、小魚など小さなエサを食べて過ごしています。

しかし群れをつくると、彼らのふるまいは大胆不敵になります。川に入り込んだ自分より大きな動物に対して、群れで一斉に食らいつき、数分から数十分で骨だけにしてしまうのです。

ウシの頭をピラニアの群れに与えた捕食映像

群れになると、ウシやカピバラ、シカなど自分の数十倍の大きさのほ乳類をおそうこともあります。人間も例外ではありません。

ブラジルでは毎年必ずといっていいほど、ピラニアの群れに襲われる事故が発生しており、死亡者も出ています。2012年には、5歳の少女がピラニアの群れに襲われ亡くなっています。

ピラニアは、激しく動くモノと血の匂いに反応するため、大人よりも動きが活発な子どものほうが襲われやすいとされています。

7.クロカイマン

(via Thug Hamster)

アマゾンで食物連鎖の頂点に立つワニです。クロという名前が示すとおり、全体が黒色をしています。これは夜間に活動する際、エモノに気づかれにくくなるので、とても役立ちます。

大きさは、成体で全長2.8~4.2m。大きな個体では6mを超えます。重量は400kg以上になり、南米最重量の動物とされます。

あらゆるものを食し、魚やヘビ、鳥、ほ乳類、そして自分より小さな同種のワニも捕食してしまいます。

攻撃性は非常に高く、人間を襲うことがあります。クロカイマンはカメのコウラをかち割るほどの咬合力があるので、人間が襲われた場合はひとたまりもありません。

2008年~2013年には、43人がクロカイマンの襲撃にあい、そのうち約8人が死亡しています。

8.サシハリアリ(弾丸アリ)

【尻にある針で最強の痛みを与える】

(via Wikimedia)

アマゾンの森を数百~数千の群れで這い回る非常に恐ろしいアリです。その恐ろしさは、刺された時の痛みにあります。

その痛みは全てのハチ目の中で最強とされ、ミツバチの30倍とも言われています。

実際に刺された人によれば、「かかとに7cmの釘が刺さった状態で、焼けた炭の上を歩くような痛みだ」と言います。しかも、その痛みは24時間続くため、地元では「24時間のアリ」という別名があります。

9.ペーシュ・カショーロ

(via rantnow)

知名度のほとんど無い魚ですが、見た目はかなり特徴的です。大きく開いた口には、最大で15cmにも達する2本の大きな歯が伸びています。

体長は、成体で1m近くになり、重量は20kgほどに達します。

エサは小魚で、この2本の歯でエモノを突き刺して、捕食します。人間をおそうことはありませんが、釣りなどで捕まえたときに、噛まれるケースがあります。

10.カンディル

【魚のエラなどに入り込む】

(via blogtalkradio)

カンディルは、他の生物に寄生するナマズです。魚のエラや皮ふから体内に入り込み、肉を食い荒らします。しかも一度侵入を許すと、簡単には取り除くことができなくなります。

なぜなら、ヒレには返し針のようなトゲが付いており、引きはがそうとすると、自分の肉が裂けてしまうからです。

【カンディルの持つトゲ】

(via Jurassic Albatross)

人の体にも入り込む

おそろしいことに、カンディルは人の性器に入り込みます。これまでに女性の膣内に入って、中を傷つけたという事故がありました。

また地元民の話では、川で遊んでいた男の子の尿道にカンディルが入り込んだため、あそこを切らざる得なかったという話もあります。

11.デンキウナギ

(via Scott/flickr)

デンキウナギは、生物界で最も強力な電撃を放ちます。全長2m以上の巨体の80%が発電器官であり、瞬時に800Vもの高電圧を作り出すことができます。

流れる電流量は最大1Aに達し、小魚なら一発で即死、馬でさえこの電撃でノックアウトします。人間にも、この電撃は極めて脅威となりえます。

【動画:デンキウナギがワニを電撃で殺害】


ただし、デンキウナギがこの電撃を与えられる時間は、たった1000分の1秒足らず。人間を電気ショックで殺害するには、この数十倍の時間が必要です。

この電撃によって、人が直接死ぬことはありません。しかし、これはスタンガンを当てられたのと変わらないので、意識を失うことがあります。その際に、水中におぼれて死亡するケースが、ごくまれに起きています。

12.ジャガー

(via wikipedia)

アマゾンの深い森の中に生息する南米最大のネコ科動物です。クロカイマンと同じく、食物連鎖の頂点に立つ動物でありながら、幼体のクロカイマンを捕食することで知られています。

【こどものカイマンを捕食するジャガー】

(via Animal Channel/youtube)

ネコ科最強の咬合力をほこる

ジャガーはライオンやトラよりも体重が軽いものの、噛む力はそれらよりも強いです。その咬合力の強さは、カメのコウラに穴を開けることができるほどです。

トラやライオンよりは安全

ライオンやトラなどに比べると、ジャガーの人間に対する攻撃性は低く、襲撃事件はほとんど起きていません。歴史上、人食いライオンや人食いトラはいても、人食いジャガーはいないのです。

彼らは主にカピバラやシカなどのほ乳類、カエル、ネズミなどを食べて暮らしており、人間は魅力的なエモノとはなりえないのです。

13.ブラジリアン・ワンダリング・スパイダー

(via wikimedia)

全長15cmの体躯には、クモ類で最も強い毒を有しています。人の死亡例もあり、ブラジルではこれまでに10人が亡くなっています。

特に、体の小さな子どもたちが咬まれて亡くなるケースが多くを占めています。このクモはアマゾンの熱帯雨林だけではなく、人家にも住み着くので、建物の中で咬まれる可能性があるのです。

本種はクモの巣をはらずに地面を歩き回り、暗闇を好みます。そのため、知らぬ間にクモと接触してしまい、咬まれてしまうことがあります。

咬まれると焼け付くような痛みとともに、発汗、鳥肌などが見られます。30分以内に血圧が異常を示し、脈拍が乱れ始め、吐き気、腹痛、めまい、けいれんなどが起き、最悪の場合、呼吸困難などによって死に至ります。

とはいえ、クモも捕食対象でない人間には、積極的に毒を注入しません。抗血清による治療が必要になるのは、患者全体の2%ほどです。ほとんどの場合、噛まれるだけで毒は注入されません。
※(注)以下、ムカデの画像があります

14.ペルビアン・ジャイアント・オオムカデ

(via wikimedia)

世界最大のムカデで、全長は最大40cmに達します。このムカデが持つキバは非常に大きく強靭で、薄いプラスチックなら噛み切ることができます。

その巨体さゆえ、ネズミやコウモリを食すことがあります。

(via neogaf)

そして本種には、強い毒があります。それも人間が死ぬほどのです。ベネズエラでは、4歳の子供が本種に咬まれて亡くなっています。

攻撃性は高いものの、不用意に触ったりしなければ、襲われることはありません。

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Posted by uti