見たこと無い超レアな珍しい海の生き物15種
とてもめずらしい海の生物をご紹介します。深海生物多めです。
1.ブタジリワーム(Pigbutt Worm)
(via Real Monstrosities)
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全長1~2mmの微生物であり、水深875~1200mのほとんど酸素がない環境で暮らしている深海生物です。
形が豚のお尻に似ていることから、Pigbutt (豚尻)という名前が付きました。本種は、弾力性に富み、風船のようにふくらんでいます。中央にある縦の亀裂は口であり、ここから粘液を出してプランクトンなどの死骸をからめとり、捕食します。
光る
(via Imgur)
深海生物だけあって、本種も光ることが分かっています。強い刺激を与えた時に、3~6秒間青色の発光を示します。また、粘液状の雲を作り出し、その雲が1~2秒の間、わずかに緑色発光することが分かっています。
2.コウモリダコ
(via MBARI)
暖かい海の水深600~900mに生息する深海生物です。英語では吸血イカ(ヴァンパイアスクイッド)という名前ですが、血を吸うことはなく、単にこの真っ赤な体色とクモの巣状の膜から名付けられました。
(via MBARI)
食べ物はプランクトンの死骸がほとんどで、生きているものを積極的に食べることはあまり無いとされています。
耳のようなものがついている
(via wikimedia)
コウモリダコの特徴の一つがこの2つの耳で、これをはためかせることで、水中を効率良く移動しています。
発光する
(via wikimedia)
触手の先端に発光器が付いており、数秒から数分に渡って青白く光らせることができます。光の強さと大きさは自由に調節可能で、外敵がやってきた時に光らせて目をくらまし、相手が混乱しているうちに逃げてしまいます。
スミを吐かない
(via MBARI)
一般的なタコやイカはスミを吐きますが、本種は吐けません。それが無い代わりに、上の写真のようにトゲが付いた膜を裏返して自分の体を包んで身を守ります。
ですがこのトゲは見かけ倒しで、ただの肉が変形したものであり全くの無害です。
3.エンデバーフサアンコウ
(via picshype)
オーストラリア東海岸の水深50~300m付近で見られる魚です。全長は成体で約22cmほどで、皮ふはぶよぶよして体の全体にトゲのようなものが生えています。
見た目通り泳ぐのは苦手なため、エサが来るのを海底で待ち構えています。
4.シロオオカミウオ
(via Daily News Dig)
オオカミと名前が付くだけあって、この魚には鋭い牙が生えています。この牙で貝やカニ、ヒトデやウニ等の硬い生物を食べています。珍しいことに、魚は一切食べません。
(via wikimedia)
全長は最大1.5m、体重18kgとかなり巨大で、ウナギのように細長く、動き方もウナギのように体をうねうねさせて移動します。
(via wikimedia)
本種は大西洋の海、特にアメリカ東部のジョージバンクスでよく見られます。また冷たい海の中にいても、体内に天然の不凍剤を作る特殊機能が備わっているため、血流がとどこおってしまうことがありません。
5.カグラザメ
(via seacreaturefacts)
ノコギリ状の小さな歯と6つのエラが特徴的なサメです。サメとしてはかなり巨大で、オスは最大8mにまで成長します。
(via otlibrary)
(via wikipedia)
世界中の暖かい海に生息しており、日本でも引き上げられることがしばしばあります。以前には静岡沼津の水族館で飼育されていたこともあります。
暖かい海と言っても、本種は水深180~1100mの日差しが届かない薄暗い場所を好み、水深2500mで発見されることもあります。
6.ジャイアント・チューブワーム
(via wikimedia)
植物のように見えますが、れっきとした動物で、ミミズやヒルと同じ分類です。硬いキチン質で出来たチューブと赤い羽飾りが特徴です。
その大きさは最大で全長2.4m、直径は4cmになります。
何も捕食しない
チューブワームは、口や消化管、肛門を持っていません。そのため、食べ物を摂取することは出来ません。一体どうやって生きているのでしょうか?
チューブワームが生きられるのは、体内に飼っている細菌のおかげです。硫化水素をエサにする細菌が体内に住み着いており、この細菌から栄養をもらっているのです。
本種は、水深数千mの熱水噴出孔近くに生息しています。ここでは人間にとって有毒な硫化水素が大量に噴出しています。
この硫化水素を赤い羽飾りの部分から取り入れ、体内に飼っている細菌へと渡します。これを細菌が酸化して、チューブワームのエサとなる有機物へと変えるのです。
(via wikimedia)
7.キタノクジャクイカ
(via Tree of Life)
北大西洋の冷たい海に生息している深海生物で、水深2000m以下で発見されています。成体は最大66cmにまで達し、大きな目とトサカのような短い触手、そしてガラスのように透明な体が特徴です。
この目は前方だけでなく、横方向にも動きます。また、本種は顔の前面に発光器を持っており、この光で海面から差してくる光を打ち消し、外敵に見つからないよう擬態することができます。
(via Tree of Life)
8.ユビアシクラゲ
(via wikimedia)
ミズクラゲの仲間で、2003年に発見されたばかりの種です。カリフォルニア湾、モントレー湾、ハワイと日本の水深600~1500mの深海で見つかっています。
(via marinespecies)
一番の特徴は、太くて肉々しい口腕です。全部で4~7本あり、これで獲物をとらえて口の中まで運びます。クラゲとしてはかなり大型で傘の大きさが最大で直径76cmになります。
9.ヘアリーフロッグフィッシュ
(via wikimedia)
髪の毛のようなトゲが生えたアンコウの仲間です。全長は最大22cmほど。体全体が柔らかいので、獲物を捕まえる際に口だけを前方へ飛び出させることができます。
本種は、暖かい海のサンゴ礁や岩場に隠れて生息しています。
体色や模様を自由自在に変えられる
(via Travel Blog)
ヘアリーは、環境に応じて体色や模様を変えることができます。ただしタコのようにすばやく変えられるというわけではなく、変化し終わるまで数週間はかかります。
このように体色を変化させ周囲の環境に溶け込むことで、獲物を捕まえられる可能性がぐんとあがります。
10.スターゲイザー
(via NBC News)
海底に住むオコゼの仲間で、全部で50種類います。いずれも砂にもぐりこんで獲物を待ち伏せる捕食方法をとります。
目は体のてっぺんにあり、口は上向きで、近づいてきた獲物に飛びかかって咬みつくことができるようになっています。
全ての種に毒がある
(via wikimedia)
全てのスターゲイザーには毒腺が二つ備わっています。ひとつはエラふたのところ、もう一つは胸びれの上部です。
また一部の種は、電気を起こすことで知られています。発電器官を持つ海洋生物は非常に珍しく、この電気で小魚を感電させて捕らえます。
11.キスジカンテンウミウシ
(via Kate Bunker/flickr)
ハワイ諸島の海でしか見られない珍しいウミウシです。体長は5cm以下で、透明なボディに黄色のレースがかかっており、体全体には小突起が並んでいます。
(via divephotoguide)
トナカイのような小さなツノは嗅覚突起と呼ばれ、ここで食べ物の匂いやフェロモン、水の流れを感知しています。
12.ウロコフネタマガイ
(via wikipedia)
インド洋の水深2400~2800mにある熱水噴出口で発見された巻き貝。厳しい環境の中で身を守るために鉄で出来た殻を備えています。足元にはうろこ状の硫化鉄で出来た強固なヨロイをまとっており、これは鉄製なので磁石にくっつきます。
このような硫化鉄を骨格に取り込んでいる生物は、本種だけで、他には見られません。死ぬとサビて赤色になります。
13.シギウナギ
(via noticias)
水深300~600mで発見されている、糸のように細いウナギです。本種が持つ反り返った口は、完全に閉じることが出来ません。
しかし、かぎ針状の小さな歯が生えており、口を開けて泳いでいるだけで獲物が引っかかるので、エサを捕獲する際に役立っています。
(via wikimedia)
全長は1~2mと長いものの、体重は80~400gほどしかありません。
14.ミジンウキマイマイ
(via Slate)
羽のようなものが貝殻から生えている全長1~4mmの巻き貝です。この羽を動かして水中を移動し、もし敵が迫れば貝殻に羽を隠すこともできます。
体はほとんどが透明で、ゼラチン状の柔らかさですが、貝の部分は炭酸カルシウムで出来ているため、比較的硬い構造になっています。
15.ハンドフィッシュ
(via Allmystery)
ハンドどいう名前の通り、腕のようなヒレが付いています。チョウチンアンコウの仲間で、海底に住み着き、泳がずにその腕を使って歩きます。
大きさは15cmほど。主にエビや貝類を食べているとされます。生息地はタスマニアとオーストラリアの沿岸部で、水深3~5mで見られます。
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