見た目やばすぎ。世界三大奇虫の衝撃

2017年10月18日

世界三大奇虫って知ってますか?非常に変わった見た目の虫たちです。今回はこの三種の虫に関する興味深い雑学をご紹介していきます。

※虫が苦手な方は、前のページに戻ることをおすすめします

1.サソリモドキ(ビネガロン)

(via wikimedia)

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全長:2.5~8.5cm
寿命:4年
生息地:九州南部~沖縄、日本以外ではヨーロッパ、オーストラリアを除く熱帯と亜熱帯地域

サソリのような見た目だけど、サソリじゃない

【サソリとの比較】

(via wikimedia)

サソリモドキは、2つの大きなハサミと後端にある尾から、サソリに間違われることがありますが、サソリとは別種の生き物です。

尾の形など細部はかなり違いますし、サソリは大きいものだと20cmを超えますが、サソリモドキははるかに小さく、たいてい3cmくらいにしかなりません。

毒は持たないが、肛門から酸っぱい液体を噴出する

(via Arachnid Craze)

サソリモドキは、サソリのように毒を持っていません。ですが、毒の代わりにお酢のような臭いのする酸っぱい液体を肛門から噴出させます。

サソリモドキが液体をスプレーする動画

この液体は、お酢の成分である酢酸と、ココナッツなどの成分であるカプリル酸の混合物です。目や口、鼻などに入ると強い刺激があり、皮ふ炎や角膜炎を起こすことがあります。

肛門から出る酸っぱい液体は、防衛のみに使われる

(via Wikimedia)

この酸っぱい液体の攻撃力はそれほど高くありません。これでサソリの毒針のように、獲物を仕留めるなんてことは絶対にできません。

この液体は完全に防衛用です。人間などを含め、外敵が迫ってきたときに、相手めがけてこの液体をかけることで、相手をひるませるとともに、攻撃する意志をくじかせるのです。

尾と前脚2本は、様々な役割を果たす感覚器官

(via Wikimedia)

サソリモドキは8本の脚と2本のハサミ、そして後端に尾があります。ひょろ長い2本の前脚は、前方を探って「どんなものがあるのか?」、「どれくらいの暖かさなのか?」等を感知しています。

また尾には、感覚毛と呼ばれる細かく密生した毛があり、振動や気流、熱、音など周囲の環境の変化を感じ取っているとされます。

益虫とみなされることもある

【いろんな益虫たち】

(via dengarden)

サソリモドキはこちらから触ったりしなければ、液体を飛ばしてくることはなく、人間に対して害を及ぼすことはほとんどありません。それに、岩や倒木の下に住んでいるので、人と出会うこと自体まれです。

そしてサソリモドキは、害虫のバッタやゴキブリを捕食することがわかっています。なので益虫と言われることもあります。

日本では九州南部~沖縄の森の中にいるので、見つけたら仰天しつつも、「ゴキブリをやっつけてくれるやつ」と思い返して、そっとしておいてあげましょう。

2.ヒヨケムシ

(via reddit)

全長:数mm~15cm
寿命:1年ほど
生息地:熱帯の乾燥地(日本にはいない)

大きな牙(鋏角)が一番の特徴

(via Our Beautiful Planet)

ヒヨケムシはクモっぽいような、サソリっぽいような見た目をしています。全身に毛が生えており、口元には巨大な牙(鋏角)があります。

この鋏角は、ヒヨケムシ最大の特徴できわめて力が強く、人間の皮ふをちぎったり、小さな鳥の羽毛やその内部の骨を切断することができます。

ヒヨケムシは1000種以上いる。とても小さなものから大きなものまで

(via Giant Bomb)

ヒヨケムシは世界中の乾燥地域に1000種以上生息しています。数mmサイズのものから、最大では全長15cmに達する種がいます。いづれも大きな鋏角と10本の脚を持ち合わせています。

日本にはいないので、安心してくださいね。

ネズミや鳥など大きな獲物も捕食する

(via glogster)

ヒヨケムシは肉食です。大型種では、ネズミや鳥やトカゲなど自分と同じくらい大きな動物も捕食します。

ヤモリを捕食するヒヨケムシ

大きな獲物を捕まえられるのは、強力なアゴがあるからです。どんな大きさであれ、捕まえることさえできれば、肉を少しずつ鋏角でちぎって、口に入る大きさにして食べてしまいます。

ちなみにサソリやタランチュラなども捕食することが知られています。

【サソリvsヒヨケムシ。勝敗は五分五分】

(via Wikimedia)

でかいのに、すばしっこい

【走り回るヒヨケムシ】

一番早い種では、時速16kmに達することが知られています。これは100mを22秒で走る速さです。それにくわえ、脚が粘着性なので滑らかな垂直の壁を高速で登ることもできます。

前脚2本は、感覚器官

(via Wikimedia)

10本も脚がありますが、一番前についている2本の脚は歩行に使われていません。これは先ほどサソリモドキで紹介したのと同じく、感覚器官となっています。

昆虫の頭についている触覚と似たような役割を果たしており、前方の障害物を探ったり、獲物の位置を把握したりするのに使われています。

日陰を好む。人の影やバッグの中に入りこんでくることも

(via TheDevil3966)

ヒヨケムシ(日除け虫)は名前の通り日陰を好むため、人の影で涼を取ることがあります。この虫の影になってしまった人は、逃げても逃げても追いかけられるので、パニックになることもあるようです。

もちろん人を襲おうと思っているわけではなく、ただ影について歩き回っているだけです。また、日陰を求めた結果、バッグやテントの中で見つかったりすることもあります。

このような場面に直面したとしても、ヒヨケムシは無毒で自ら攻撃してくることも無いので、触らなければ問題ありません。

3.ウデムシ

(via Reddit)

全長:0.5~7cm
生息地:世界中の熱帯地方(日本にはいない)
寿命:3~5年

異常に長い前脚が特徴

(via Wow Amazing)

上の写真を見ると一目瞭然ですが、前脚が異常に長いのがウデムシの特徴です。種類によってその長さは異なりますが、体長の数倍になるものもいます。

写真にうつっている長い前脚は、カマキリのカマと同じように、獲物を捕獲するのに使われています。また別の前脚では、触覚として機能するものもあります。

【前脚を動かすウデムシ】

サソリモドキとよく混同される

(via Pikabu)

外見がぱっと見似ていて、名前も英語ではサソリモドキを「ホイップ・スコーピオン」、ウデムシを「ホイップ・スパイダー」というので、かなり間違えられやすいです。

よく見れば、ウデムシにはサソリモドキと異なりしっぽが無く、前脚が長いという特徴があるので見分けられます。

子供を背中に乗せて世話をする

(via fieldofscience)

サソリも同じですが、母親の腹に付着した卵塊から卵が産まれると、生まれた子どもたちは母親の背中に登って、2週間以上そこで過ごします。

ですが1回目の脱皮を迎えるまでに、母親の背中から落下してしまった子どもは、母親から引き上げられることなく死ぬ運命にあります。

きもいけど、毒もなく咬みもしない。全くの無害

(via Reddit)

私達を震え上がらせる気味の悪い外見ですが、人に害を与えることはありません。毒もないし、噛んだり、刺したりして誰かを傷つけたりすることも無いのです。

また日本にはいませんし、夜行性であり森の朽木など目立たない場所にいることがほとんどなので、一生出会うことさえないかもしれません。

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動物

Posted by uti