一般人の立ち入りが禁止された場所
一般人が足を踏み入れることを許されない場所は、世界中に数多く存在する。それは危険があったり、環境保護のためであったり、国家機密のためであったりと様々だ。今回は、世界中の立ち入り禁止スポットをご紹介していこう。
1.ケイマーダ・グランデ島(ブラジル)
ブラジル南東部にあるこの島は東京ドームおよそ9個分の敷地しかないが、9万匹以上の猛毒ヘビが生息している。1m四方の空間に平均1匹のヘビが見つかるほどで、その多さゆえにヘビの島と呼ばれることが多い。
(via World Viewers Stop)
かつてこの島は南米大陸とつながっていたが、海面が上昇して分断され、そのときにヘビが島に閉じ込められた。残されたヘビは島の環境に適応し、急速に数を増やした。
(via wikipedia)
島にいる多種のヘビの中で特別視されているのが、ゴールデンランスヘッドである。島固有の猛毒ヘビであり、絶滅危惧種に指定されているが、ここには2000~4000匹も生息している。
ヘビの危険性と絶滅危惧種の保護のため、ブラジル政府はこの島への立ち入りを厳しく取り締まっている。
2.ラスコー洞窟(フランス)
(via wikipedia)
フランス・モンティニャック村のラスコー洞窟は、600にも及ぶ壁画におおわれている。それらは、今から1万7千年前ごろに旧石器時代のクロマニョン人が何世代もかけ描いてきた芸術であった。
(via wikipedia)
全長200mに達するこの洞窟は、1963年まで一般公開されていたが、観客の吐く二酸化炭素により壁画が急速に劣化したため、一般人はアクセスできなくなった。しかし、オリジナルの洞窟近くにレプリカの洞窟が建設されたので、本物に入れなくてもほぼ同じ壁画が鑑賞できるようになった。
3.エリア51(アメリカ)
(via wikipedia)
アメリカ空軍が管理しているネバダ南部の基地であり、古くから機密の航空機テストが行われていた。近年ではステルス機の試験飛行がされているようだ。
何らかの機密事項が基地内に存在することから、基地の敷地周辺は立入禁止となっている。敷地周囲の警告看板には「無断侵入者は射撃される」、「撮影禁止」と書かれており、物々しさがただよっている。
エリア51は、アメリカ軍とアメリカ政府がその存在を最近まで否定していたことや、UFOのような物体がよく目撃されていたことから、「宇宙人をかくまっている」、「墜落したUFOが運び込まれている」などの疑いがかけられていた。
だが近年の軍事機密解除を受け、元職員の証言によりその疑いは否定された。
4.北センチネル島(インド)
インド近くのベンガル湾に浮かぶ北センチネル島は、事実上法律の及ばない場所である。ここの先住民であるセンチネル族は、2006年にこの島へ漂着したインド人2人を矢で射ち殺したが、訴追されることはなかった。
(via wikipedia)
センチネル族は数千年に渡って他の島との交流を持たず、現代文明との接触を拒否してきた。彼らと交流しようとする試みは数多く行われたが、そのほとんどは失敗に終わっている。
2004年には、スマトラ沖地震で被害を受けた部族へ救援物資がヘリコプターで運ばれたが、彼らは矢や石を放ち、追い返そうとした。
管轄する自治政府はセンチネル族に干渉しない意向を示しており、島から3海里(5.6km)を立入禁止海域としている。
現在島民は徐々に減少しており、1901年に117人だったのが2011年には40人程に減少したと見積もられている。島民は、外部者の侵入による虐殺や、免疫を持たない感染症にかかる潜在的なリスクを抱えている。
5.ハード島(オーストラリア)
(via Wikipedia)
ハード島はオーストラリア領であるが南極地域に位置しており、オーストラリアの西端から4000km近く離れている。
(via Wikipedia)
全ての大陸から隔絶された島であることから、19世紀なかばまでその存在すら知られていなかった。島は荒涼とした起伏の多い土地で、2つの活火山がある。そのうちの一つの山、モーソン・ピークはオーストラリア本土にあるいかなる山よりも高い(標高2745m)。
島にはアザラシ、ペンギンなどが住み着いているが、人間の居住は許可されていない。これは、この島全体が世界遺産に登録され、厳正保護地域となったためである。
6.ポヴェーリア(イタリア)
(via Yousense)
ベネチアにある小さな島のポヴェーリアは、イタリア随一の心霊スポットとして知られている。ここは14世紀頃から、ペストなど死病に侵された患者の隔離島であったのだ。
ポヴェーリアで末期患者たちは死ぬまで幽閉されたことから、その亡霊が島をさまよっているという伝説が生み出された。また19世紀頃には、精神病院が建てられており、そこでは医師が患者に対して残虐な実験を行ったと噂されている。
現在、島の施設は廃墟となっており、許可を得なければ一般人がこの島に立ち入ることはできない。
7.スルツェイ島(アイスランド)
(via wikipedia)
1963年に海底火山の噴火で誕生した島で、アイスランドの海岸から南に約40km離れた場所にある。
島が出来た当初は荒れ地だったが、時間の経過とともに植物や動物が繁殖していき、今では様々な動植物が定着している。その経過は研究者らにとって、貴重な研究資料となっている。
(via Wikimedia )
島の生態系が破壊されないよう、スルツェイ島での活動は特別な許可を得た科学者しかできない。島内には簡素なプレハブ小屋が1棟あるだけで、他に建物は存在しない。
8.ノース・ブラザー島(ニューヨーク市)
(via wikimedia)
(via New York City Audobonn)
ニューヨークの中心に近いイースト川にある島だが、現在は放棄された状態で立ち入り禁止となっている。ここは1885年まで誰も住んでいなかったが、病院が移転してから人の居住が始まった。
0.08km2しか無い土地に建てられたのは、天然痘など感染症の隔離病棟であった。WWⅡ後には隔離病棟としての役目を終え、当時住宅難にあった退役軍人とその家族の住居となった。住宅不足が解消されると、今度はヘロインなど薬物中毒者の治療施設に変わった。
だが1960年初めには職員の汚職と患者の常習的な薬物吸引が明らかになり、施設は閉鎖を余儀なくされた。それ以降、現在まで手付かずであり、建物は荒廃し深い森で覆われている。
9.メジゴーリエ(ロシア)
(via Google earth)
人口1.8万人近くが暮らすメジゴーリエは、一般人の立ち入りが禁止されている閉鎖都市である。しかも1994年まで地図上にも存在せず、その存在自体が隠されていた。
市内に住む人々は、核兵器の開発など何らかの国家秘密にかかわる仕事に従事しているとされ、当局による監視が付いている。住民が市から出るには許可が必要であり、様々な制限が存在しているという。そのためメジゴーリエで生まれた子どもは、一生をここで過ごすとも言われる。
10.ウーメラ立入制限区域(オーストラリア)
(via Wikipedia)
九州4つ分の広大な面積を持つ兵器試験地区である。大部分が不毛な砂漠であり、ほとんど人が住んでいなかったため、WWⅡの頃にイギリスによって実験区域に指定された。
1955~1963年に、イギリスはこの区域で複数回の核実験を行った。現在でもオーストラリア国防軍が試験場として利用しており、一般人の立ち入りはもちろん、写真撮影、描画、写生も違法となっている。
11.ニイハウ島(ハワイ)
(via Wikipedia)
ハワイは人気の観光地だが、ハワイ諸島のニイハウ島は「禁じられた島」という異名があり、一般人は足を踏み入れることができない。
島は150年以上に渡って、この土地を購入したロビンソン一家によって所有されており、島に住めるのは原則的に購入前にいた島民とこの一家だけである。
12.スヴァールバル世界種子貯蔵庫(ノルウェー)
(via Wikipedia)
ノルウェー領のスピッツベルゲン島にあるこの建物は、世界最大の種子貯蔵施設である。世界中から集められた84万の種子が地下の施設内に冷凍保存されている。
施設は現代版「ノアの箱舟」と称され、将来予想される深刻な気候変動や自然災害、核戦争などに備えて農作物種の絶滅を防ぐとともに、世界各地での地域的絶滅が起きた際に栽培が再開できる機会を提供している。
一般人が立ち入ることはできず、許可されるのは最終バックアップをとるために訪れる預種者だけである。
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イチコメ\\\\٩( ‘ω’ )و ////
しゅごいのぉ♥