世界の最も頭が良い鳥(賢い鳥類5選)

「三歩で忘れる鳥頭」のことわざで知られるように、鳥は頭が悪いイメージだが、1万種いる鳥類の中では優れた知能を持っているものもいる。今回は鳥類、それどころかあらゆる動物の中でも上位の知能を持つ種をご紹介していこう。

1.カラス(カラス科)

(via pxhere)

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鳥類の知能を語る上で、カラスを外すことはできない。カラスは鳥類で最も知能が高いと言われており、全ての動物の中でもトップクラスである。チンパンジーなどの霊長類に匹敵する問題解決能力や観察力を有しているのだ。

カラスはエサをとるためにカスタマイズした道具を作り、因果関係を理解し、論理的に思考し、5秒まで数えられ、人間の顔を覚えることができる。以下に、実際に目撃されたその知能の高さを示す具体例を上げていこう。

・パンをエサにして魚を釣る(イスラエル)
・釣り糸に引っかかった魚をとるために、クチバシでその糸を水中から引きずり上げる(ノルウェー、スウェーデン)
・カレドニアガラスは、木を加工して倒木の穴に差し込み、幼虫を捕獲する(ニューカレドニア)

【加工した木(葉柄)を木の穴に差し込むカレドニアガラス】

(via Air Freshener)

・道路にクルミを置き、車にひかせて殻を割る(日本)
・公園の蛇口をひねって水を飲む(日本)

カラスは少なくとも41語を操り、これで仲間と情報を共有している。彼らは記憶力が高いので、巣を排除する人など敵対する存在を記憶し、仲間にその情報を伝え、集団で攻撃してくることがある。

このような観察例から、カラスは人類に次いで知能が良いとも言われ、実際にいくつかの試験においてはサルを超える知能を示している。驚くべきことに体重に対して脳が占める割合は、類人猿やクジラ目に匹敵している。

2.ミヤマオウム

(via wikipedia)

ミヤマオウムの知能は、カラスと同様に鳥類の中でかなりレベルが高いとされている。

ミヤマオウムは、ニュージーランド南島の固有種であり、高山帯の森林や草原に生息している。エサが手に入れづらい環境に住んでいるため、それに適応するのに知能や体力、学習能力、好奇心、協調性が高くなったとされている。

ミヤマオウムの探究心と知能の高さゆえ、生息地の住民には害鳥とみなされる一方、旅行者にとっては魅力的な鳥になっている。

【旅行者に好奇心を持つミヤマオウム】

(via wikipedia)

ミヤマオウムはカラスと同じく、ゴミあさりをし、人に近づいてきてかばんや靴など所有物をあさったり、真新しい物があれば色んないたずらをする。それらを集団で協力してこなすことさえある。

【ミヤマオウムの問題解決能力の高さが分かる動画】

ある研究結果では、仲間内で協力し問題解決する能力はゾウやチンパンジーに匹敵することが明らかになっている。また野生では道具を使うことはないが、学習させることで道具を使用し、カラスと同様の知能テストをクリアできる。

3.ヨウム

(via wikipedia)

人の言葉をよく覚えるので、ペットとして人気が高い大型のインコ。逃げ出したオウムが動物病院で保護され、そこで自分の名前と住所を連呼し、飼い主と再会できたという話があるくらいだ。

ヨウムの知能は非常に高く、ある研究では4歳児と同等とされており、言葉を覚えるだけでなく、状況に応じた会話もできる。

特に知能の高いヨウムとして有名だったのが、アレックスとニキシである。

アレックスは50の物体、7つの色、5つの形を認識し、数を6つまで数え、2歳児の感情と5歳児の知性を持ち合わせていた。ニキシは、950の単語を覚え、動詞の時制を正しく使うことができた。写真を見せると、それが何であるかを答えることもできたという。

4.コンゴウインコ

(via Wikimedia)

南米に生息する最も大きなインコの総称で、全長100cmを超える種がいる。コンゴウインコは、ヨウムと同様の知的レベルにあるとされ、その知能は人間の幼児と比較されることが多い。

コンゴウインコは問題を把握し、道具を使って解決することができる。仲間とのやり取りは鳴き声だけでなく、顔を紅潮させたり、体を毛羽立たせたりなど、自らの感情を表現する高度なコミュニケーションを行っている。また他のインコと同様に、人間の言葉を覚えられる。

【顔を赤らめるコンゴウインコ(左)、通常状態(右)】

(via A. Beraud )

5.オウム(オウム科)

(via Wikimedia)

オウム科は全部で21種いて、インコとの違いは特徴的で華やかな冠羽と湾曲したクチバシを持つことである。オウムはきわめて社交的な鳥であり、会話能力が総じて高い。その高度な知能は、幅広い音声の習得を可能にしている。

また研究者がシロビタイムジオウムに行った知的テストにおいて、本種が後に与えられるより良い報酬のために、自己の衝動をコントロールできることが分かった。具体的にこのオウムは、目の前に置かれたエサを我慢し、豪華なエサを後でもらうことができたのだ。これは知能の高い動物でしか見ることのできない行動である。

またこのオウムは、人間では生後18~24ヶ月にならないと分からない物の永続性を理解していた。物の永続性とは、目の前にあった物をどこかに隠したりして直接見えないようにしたとき、それが存在していると認識できること。これが未発達の赤ちゃんは、物を隠されると存在自体が消えたと理解し、その物を探すことができない。

参考:wingspanopticsthesprucepets

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動物

Posted by uti