あなたの顔に住んでいる驚きの生物(顔ダニ/ニキビダニ)

(via abovetopsecret)

孤独を感じることがあったら、この顔を思い出してほしい。この顔ダニという生物は、いつでもあなたの顔に寄り添っている。どんなに美しい人であってもほぼ100%、外見によらずこのエイリアンを飼っているのだ。

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【顕微鏡でみたニキビダニ(顔ダニ)】

(via wikipedia)

正確に言うと、顔ダニは「ニキビダニ」という名前が付いたクモ綱の動物だ。クモやダニと同じ分類であり、脚が8本ある。その大きさは0.3~0.4mmほどであり、肉眼で見えないほど小さい。

毛穴の中に暮らす

【油っぽいおでこが好み】

(via Deep Look)

顔ダニは毛穴の中、毛包と呼ばれるところに寄生している。その毛包から分泌される皮脂が、顔ダニのエサだ。そのため鼻や頬、おでこなど顔の脂っぽい場所にたくさんいる。一般的な成人では、1cm2あたり平均1~2匹を飼っているという。

【毛穴の皮脂腺に暮らす】

(via wikimedia)

もちろん顔ダニは、人の顔に生まれつき寄生しているわけではない。親が抱いたり、皮膚に触れたりすることで感染するのだ。特に思春期ごろになると、ホルモンの影響で顔が脂っぽくなりやすいため、急激に増えることが分かっている。

夜になると顔を這い回って、いたるところで交尾する

(via abovetopsecret)

夜行性の顔ダニは、夜になると毛穴から出てきて、交尾相手を見つけるために顔中を這い回る。だいたい1時間で1cmくらい進むことができる。

(via Gross Science)

交尾が終えると、毛穴の皮脂腺にハート型の卵を産む。卵はだいたい2日で孵化し、6本脚の幼虫が誕生する。その後脱皮を繰り返し、約7日間で8本脚の成虫になる。成虫として生きられるのは4~6日足らずで、卵から換算しても14日くらいの寿命だ。

全滅させるのは困難

(via defense)

できるだけこのダニを顔から一掃したいと思うかもしれないが、毛穴の中に潜り込んでいるものを完全に洗い落とすのは難しい。たとえ全て取り除いたとしても、タオルやまくら等にはたくさん付いているので、それに触れればすぐに寄生され、数週間で元の状態に戻ってしまうだろう。

とはいえ、顔ダニは基本的に無害なので、たとえ顔中を這い回っていたとしても、気にかける必要はないのだ。

死ぬまでうんこを漏らさない

【腹に糞をためこんだ顔ダニ】

(via Yourwildlife)

驚くべきことに、顔ダニは死ぬまでの14日間、いかなる物も排泄しない。顔ダニには肛門がないため、糞を排泄する術がないのだ。だから、ひたすらその長いお腹の中に糞をためこんでいる。

【顔ダニが要因のひとつとされる酒さ皮膚炎】

(via wikipedia)

しかし顔ダニは死ぬと分解され、その糞が一部漏れ出す。この糞の中にはバイキンがいて、これが皮膚炎をもたらす要因になっているのではないかと考えられている。ただしこれは免疫が弱まっているときに、顔ダニが異常増殖して起こる問題であり、基本的には糞であっても無害である。

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動物

Posted by uti