高所から飛び降り・落下して奇跡の生還(6例)

高いところから飛び降りた場合、10階以上のビル(高さ約30m)の高さではほとんど生存例が無い。今回はそれ以上の高さで落下し、生還した奇跡的な事例をご紹介していこう。

1.高さ67mから落下した高層ビルの窓拭き作業員

(via wikipedia)

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高層ビルの窓ふき作業で最も恐ろしいのが、作業中の落下である。その事故が実際にイギリス・サルフォードにある高層ビルで起こった。作業員のクリス・サガーズさんは、22階で窓拭きを行っていたところ、足場が突然崩壊した。

彼は高さ67mから落下したにもかかわらず、着地後に立ち上がって体のほこりを払い、駆け寄ってきた大勢の前でこう言った。

「私は大丈夫」

病院での検査の結果、彼はヒジの骨を折っただけで済んでいた。彼が幸運にも生き延びられたのは、硬い舗装の上ではなく、自動車の屋根に落下したからだろう。

2. 47階からの落下で昏睡状態。クリスマスの日に目を覚ます

【落下した超高層ビル】

(via Solow Residential)

4階のビルから落下した場合でさえ、死亡率が50%に達することを考えれば、高さ143.9m、47階からの落下で生存することは奇跡だろう。

事故当日、アルシデス・モレノ(37歳)さんは弟と一緒に、ニューヨークにある47階建てソロータワーの窓清掃を行っていた。ビルの頂上でゴンドラのケーブルを調整していたところ、ケーブルが外れてしまい二人が乗っているゴンドラが落下した。

落下の衝撃により弟は死亡。アルシデスさんは脳に損傷を負い、胸部、腹部、あばら、腕、脚などを骨折したものの、奇跡的に息をしていた。医者は彼が病院へ搬送されてから6週の間に、16回の手術を行った。輸血量は11リットルにもなったという。

【47階から落下したアルシデスさん】

(via .dailymail)

昏睡状態は3週間に及んだが、ついにクリスマスの日、目を覚ました。最初の一言は、看護師に「私は何をしていた?」と聞いたそうだ。その後順調に回復し、足の歩きづらさは残るが、いつもどおりの日常生活に戻ることができた。

3.飛行機が雷に打たれ、高度3kmから墜落。11日間アマゾンで生き延びたユリアナ・ケプケさん

【ユリアナ・ケプケ】

(via Atlas Bar)

墜落事故が起きたのは、1971年のクリスマスイブの日だった。ユリアナさんは前日にペルーのリマで高校の卒業式を終え、生物学者の父親と会うため、母親と一緒にLANSA508便でアマゾン熱帯雨林内の町へと飛んだ。

だが彼女が乗っていた機体のロッキード L-188は、激しい雷雨に巻き込まれ、上空3000mで雷に打たれた。飛行機は空中で崩壊し、彼女はその高さから落下した。

彼女を除いた乗客全員91名の命が失われた事故で、彼女だけが大怪我を負うこと無く助かったのは、複数の好条件が重なったためであった。

(via Todays Weather and News)

その一つは、彼女はシートベルトをしていたため座席から飛ばされることなく落下し、座席のクッションが衝撃を和らげた。また彼女の両側のシートがパラシュートのような働きをして、落下速度を遅くした。そして生い茂る木々の葉に落下したことである。

【事故機と同モデルの機体】

(via wikipedia)

彼女は墜落から半日後、意識を取り戻した。最初に隣の席にいた母親を探したが、見つけられなかった。しかし後の調査で、母親は最終的に亡くなったものの、墜落後数日間は生きていたことが判明している。

彼女は母親の捜索からまもなく、小川を発見した。そのとき父親の教えが頭にパッと思い浮かんだそうだ。それは「下流をたどれば、必ず文明にたどり着く」だった。

彼女はこの言葉を信じ、ごくわずかな食糧だけで小川の中を10日間下流に向かって歩き続けた。そしてついに停泊中のボートと小屋を見つけたのだった。彼女は地元の漁師に発見され、飛行機で病院へ運ばれ、命を助けられた。

4.上空3kmからのスカイダイビングで、パラシュートが開かなかった妊婦

【生還した女性】

(via BBC)

シェイナ・リチャードソンさんはアマチュアのスカイダイバーであり、ボーイフレンドから教えられたダイビング技術で、2005年に初めての1万フィートソロジャンプ(高さ約3km)に挑戦した。

(via wikimedia)

落下速度が最高時速80kmに達したとき、彼女のメインパラシュートは不運にも開かなかった。彼女はそれを切り落とし、予備のパラシュートを開こうとしたが、それも完全には開かず、彼女の体は死の回転を始めた。

恐ろしいことに、彼女は顔面からアスファルトに激突した。そして頭蓋骨と骨盤を骨折し、即座に病院へ運ばれた。彼女がこの高さの自由落下から生き延びたことも驚きであったが、病院に到着して妊娠が明らかになったのは、さらに信じられないことだった。

彼女は完全に回復し、それから約7ヶ月後に体重3500gの元気な男の子を出産した。

5.奇跡の生還をとらえたビデオカメラの映像。上空4.3kmからの落下

【事故動画】

2006年の事故当時、25歳のマイケル・ホルムズさんは、スカイダイビングイントラスターの最年少資格取得者であり、7000回のジャンプ経験を持つ熟練者でもあった。

事故があったその日は既に2回飛んでおり、いつもどおりの準備をこなし飛行機で空へ昇っていた。だが彼はジャンプしてから時速160kmに達した上空600mで、パラシュートの展開に失敗した。

(via bbc)

パラシュートは何かに引っかかって開ききらなかった。彼はパラシュートを切って予備を展開しようとしたが、体が高速で回転し続けたため出来なかった。

【一緒に飛んだスカイダイバーが撮影した別角度の動画(ニュース)】

死を覚悟した彼は、上空150mでビデオカメラに向かって手を振り、「もうだめだ、さよなら」とメッセージを残した。だが彼は低木の茂みがクッションになり、奇跡的に生還した。

【落下直後:足首骨折と気胸を起こしていた】

(via TheWankieChannel)

6.ナイアガラの滝から落下した少年(高さ50m)

(via US Embassy Canada)

北アメリカ最大のナイアガラの滝から落下死した人は、これまでに5000人と推測される。そしておそらく毎年20~40人が、ここで自ら命を絶っている。

滝から落下すれば助かる見込みは少ないが、ロジャー・ウッドワードさんはほぼ無防備であったにも関わらず、無傷で生還した。そしてこのとき、彼はまだ7歳だった。

【ロジャー・ウッドさん】

(via Toronto Star photo)

事故のあった日は、ロジャーさんと妹、叔父の3人でナイアガラの上流でボートに乗って遊んでいた。その最中にボートのエンジンが停止し、下流へと徐々に流されていった。流れは段々と強くなり、ボートが転覆、3人は水上に投げ出された。

【落下したナイアガラ最大の滝、ホースシュー・フォール(高さ50m)】

(via pxhere)

勇敢な2人の男性が岸に駆け寄って妹を救助したが、ロジャーさんと父親はナイアガラの激流に呑まれ、滝を急降下していった。父親は助からなかったが、ロジャーさんは完全に無傷で、偶然近くで遊泳していたボートに救助された。

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Posted by uti