海外のびっくりで悪質な異物混入・6例

悪意をもって行われた海外の異物混入事件をご紹介していこう。

1.ゼリーミックスの中に砂と塩?

(via Mike Mozart)

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たった120円のゼリーミックス粉にお金を払いたくないばかりに、異物混入をでっち上げる夫妻がニューヨークのスーパーに現れた。

60代のクレメント夫妻は、購入したゼリーミックスの箱からミックス粉の袋を取り出した後、砂と塩を混ぜたサンドイッチ袋に入れ替えた。そしてそれをスーパーに持っていき、異物混入だとして120円の返金を求めた。

【逮捕されたクレメント夫妻】

(via cbsnews)

夫妻は、このような返金のクレームをスーパー4店舗でおよそ50回行い、約6000円を詐取した。この事実が明らかになると、夫妻は複数の軽窃盗罪と異物混入により起訴された。

2.ニコチン入りひき肉

(via inspecciondealimentos)

2003年、ミシガン州のスーパーで販売されていたひき肉を食べた111人が、ニコチン中毒になる事件が起きた。この事態を受けて、スーパーは約700kg分のひき肉を回収することになった。

ニコチンを混入させたのは、食中毒が起きたスーパーに勤めるランディ・ベルトラム(39歳)。ランディは、嫌いな上司をトラブルに巻き込ませるため、ニコチン入りの殺虫剤をひき肉に混入した。

(via pixabay)

被害者の多くが、口内の灼熱感や吐き気、めまいなどを訴えた。ひき肉に混入していたニコチンの量は、致死量に近かったが、幸運にも死者や長期的な健康被害は出なかった。

3.医療用麻薬を娯楽目的で無断使用した結果

(via health)

1998年、アラブ首長国連邦の集中治療室で、菌血症や尿路感染症の原因となりやすい霊菌の院内感染が流行した。捜査員がその細菌の発端をたどっていくと、感染源は医療用麻薬のフェンタニルの小瓶であることが分かった。

(via wikimedia)

フェンタニルは、同種のモルヒネの100~200倍、ヘロインの50倍の鎮痛作用を持つ非常に効果の高い麻酔薬であり、娯楽目的ではヘロインと混ぜて使われることがある。

この病院で働く呼吸療法士は、フェンタニルの中毒になっており、療法士は病院のフェンタニルをくすねていた。そのフェンタニルを自らに注射した後、小瓶の中身が減ったことがばれないように水で満たしていたのだ。その際にバイ菌が混入したと考えられている。

4.水銀が混入したオレンジ

(via arabamericantribe)

オランダに暮らすバーグス一家の子供4人は、デザートにもらったイスラエル産オレンジを食べていた。だが食べているうちに、何か味がおかしいことに気づいた。中身をよく見てみると、銀色の粒が見えた。その粒は致死量に達するほどの水銀だった。

(via wikimedia)

両親は子どもたちを連れて病院に駆け込んだ。胃洗浄を受けた子どもたちは、一命をとりとめることができた。

この中毒事件がニュースになると、アラブ革命軍を自称するパレスチナの過激派組織が実行犯として名乗り出た。革命軍は、イスラエルの重要な農産品であるオレンジに水銀を混入させ、イスラエルの経済に打撃を与えようとしていた。

(via wikipedia)

実際に、輸出されたヨーロッパ各地で中毒が発生したため、オレンジの輸出が一時的に停止する事態に陥った。

5.未解決のタイレノール殺人事件

(via baomoi)

1982年、アメリカで最もシェアの高い解熱鎮痛剤であるタイレノールに青酸カリが混入される事件が起きた。そのカプセルを飲用したシカゴ在住の7人が亡くなり、およそ3100万本のタイレノールが回収対象となった。

【犠牲者7人】

(via nonstop80s)

青酸カリが混入したビンは全部で8つ見つかり、犯人はおそらく数週間かけてスーパーやドラッグストアにあるタイレノールのカプセルに青酸カリを注入していったと考えられている。

この事件から既に30年以上経っているが、この犯人は未だに見つかっておらず、その動機も分かってない。

(via time)

この後シカゴ周辺では、模倣犯が相次ぎ、4人が殺害されている。これらの事態を受けて、アメリカでは不正加工を防止するための法律が新しく制定され、食品や薬はより厳重なパッケージになり、開封したことが分かるシールなどの混入防止策が講じられるようになった。

6.新興宗教団体による異物混入

(via hsdl)

1984年に起きた被害者750人におよぶサルモネラ菌の食中毒事件は、アメリカ最大のバイオテロと言われている。サルモネラ菌が意図的に混入されたのはオレゴン州のレストラン10店舗であり、バイキング形式のサラダバーの中で検出された。

【サルモネラ菌】

(via pixnio)

混入を行ったのは、インドの新興宗教家ラジニーシの信者であった。当時、この新興宗教団体には10万人以上の信者がいて、エイズとサルモネラ菌を製造する秘密の実験室を有していた。

【新興宗教「和尚ラジニーシ運動」のラジニーシ】

(via wikimedia)

信者の一人であったマ・アナンド・シーラは、実験室のサルモネラ菌を持ち出し、サラダドレッシングに菌を混ぜてサラダバーの野菜にかけた。

【実行犯のマ・アナンド・シーラ】

(via theblast)

その目的は、次回の選挙で教団員が立候補することになっていたため、住民を病気にして投票を邪魔し議席を確保しようとしていた。この集団食中毒によって数多くの中毒者が発生し、45人が入院したものの、幸運にも死者は出なかった。

その後、実行犯のマ・アナンドは有罪判決を受け、懲役20年を言い渡された。しかし刑に服して39ヶ月目で仮釈放された後、スウェーデンに移住、結婚している。

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雑学

Posted by uti