ファクトチェックで真相が明らかになった画像・動画
海外で話題になった動画や画像について、その真相をご紹介していこう。
公園にあるジムマシンで運動する幽霊
Believe it or not but Ghosts have started doing exercise and this happened at Rohini Japani park around 2 Oclock last night !! 😱 pic.twitter.com/CsLYCN0QUM
— Dilsedesh (@Dilsedesh) June 12, 2020
SNS上に「幽霊が公園でエクササイズしている」という驚くべき動画が拡散された。しかもこの不可解な現象が起きたのは、警察官の目の前だった。公園に置かれているショルダープレスマシーンが、誰も触っていないのに動いていたのだ。
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現場となったのはインド・ジャーンシーの公園で、ここで起きたことは幽霊の仕業だと言われた。
事件の真相は?
(via Dilsedesh)
問題の動画は、ジャーンシー市の警察が撮影したものである。しかし警察は、これが超常現象や幽霊によるものではないと明らかにしている。
拡散された動画は、警察が撮影した動画を一部切り抜いたものであり、警察官がマシーンを動かすシーンを故意に切り取って編集していた。
そしてマシーンはオイルの塗り過ぎで故障しており、誰かが一度でも動かすと、長い間勝手に動き続けるようになっていた。
似たような目撃例は、インドの公園で他にもある。いずれもショルダープレスマシーンで起きており、同じ故障が原因ではないかと思われる。
2.アマゾンに棲息する世界最大のアナコンダが人間を殺害
(via Our sharing)
この話は2015年ごろに広まり始め、数百万回以上シェアされている。
物議を呼んでいるその投稿には、
「アフリカのアマゾン川で、世界最大のアナコンダが発見された。そのヘビは257人と動物2325匹を殺害した。全長40mで、2067kg。アフリカの英国王室軍隊が駆除するまでに37日を要した」とあった。
事件の真相は?
アナコンダが何百、何千もの人や動物を襲った事件に関して、信頼できる情報源は存在しない。
それに加えアフリカには、アマゾン川も英国王室軍隊という組織も無い。またシェアされた画像のアナコンダをよく見ると、地面と接触している部分がいかにも合成しているようにみえる。
(via Rajesh Das )
おそらく上記の写真が、合成に使われたものだと考えられる。これはオオアナコンダで、ベネズエラの平原で撮影された。
オオアナコンダは世界最大級のヘビであるが、どんなに大きくなっても全長5mほどである。
3.木が一夜で車を貫通する
(via boushaba akhbarona)
動画や画像で、信じられない光景がSNS上に拡散された。フランス・ナントの駐車場に停めていた車が、次の日に見に来ると、木によって貫かれていたのだ。
動画ではこの車の周りに人だかりが出来ていて、多くの人が不思議と驚きの目で見ていた。この木がどうやって車を貫通したのかは、誰も分からないようだった。
事件の真相は?
(via Royal de Luxe)
これはフランスのパフォーマンス集団、ロワイヤル・ド・リュクスによるアートであることが判明した。この集団は、巨大な操り人形をまるで生きているかのように練り歩かせるショーでよく知られる。
(via Royal de Luxe)
この事件以前にも、巨大なフォークを刺した車や、ビルの壁に駐車した車のアートを設置して話題を呼んでいた。
4.ネパールで発見された驚くべき動物
(via CMWyvern)
この画像は、YoutubeやFacebookなどで何度も拡散されたもので、「ネパールで見つかった驚くべき動物」であるとか、「アフリカのヤギ」、「中国の龍」など投稿者によって説明はまちまちで一貫性がなかった。
画像の真相は?
(via CMWyvern)
画像の謎生物は、アメリカのアーティスト CMWyvern氏が製作したアートドールである。クラウド・アンテロープという名前で、etsyで販売されていた。彼女の他の作品は、こちらのサイトで見られる。
5.ロシア精神病院の狂気じみた写真
(via paranormaldestinations)
この写真は1952年に、ロシア西部のハサヴユルトにある精神病院で撮影されたという。精神病患者とされる女性たちが、重力を無視したかのように壁に張り付き、宙に浮いている。
画像の真相は?
(via snopes)
この写真は、世界的に有名な振付家ピナ・バウシュによる「ブラウバート」というドイツの舞台で撮影された。1977年に行われたこの芸術舞踊ショーに、このような狂気じみたシーンがあった。その舞台の壁には、足を置けるだけの穴が開いていて、壁によりかかれば体を支えることができた。
6.ズンズンシトは世界最小の鳥
(via MalinikMiniatureAnimals)
世界最小の鳥として拡散された画像。人差し指に乗るくらいの小ささだ。ズンズンシトという名前だが、和名ではマメハチドリと呼んでいる。
画像の真相は?
ギネス世界記録によると、世界最小の鳥はマメハチドリである。別名でズンズンシト(Zunzuncito)と呼ばれているので、名前については間違いない。しかしこの画像は、本物のマメハチドリではない。
(via sina)
上記の写真が本当のマメハチドリで、サイズは5~6cm、体重1.6gほど。疑惑の画像よりもずっと大きい。拡散された画像は、手作りミニチュア人形を製作している「マリニック・ミニチュアズ」の作品である。
(via MalinikMiniatureAnimals)
7.インドで105歳の赤ちゃんが生まれる
(via itechsky)
「インド人の母親が105歳の赤ちゃんを産んだ」という話題で、世界中に拡散された画像である。その話によれば、医師が血液検査を行ったところ、この赤ちゃんを「105歳の老いた状態」にあると診断したそうだ。
画像の真相は?
(via mirror)
確かにこの赤ちゃんは、シワが多く年老いて見えるが、これは珍しい皮膚病を持って生まれたことが原因だった。
(via mirror)
この子は2015年にインドの村で、妊娠7ヶ月の母親から産まれた。800gしかない未熟児で皮膚病を持っていたため、両親はこの子の世話を拒否し、食べ物を与えずに捨てた。
そして村の誰もが、病気が移ると思って赤ちゃんに触れようとしなかった。2週間、この子は生と死の狭間で闘っていた。
その後祖父がやってきて、この子を救った。ムンバイの病院へ連れて行き、治療を受けさせた。
(via mirror)
病院の医師は、複数の染色体異常と子宮内胎児発育遅延がこの皮膚病をもたらしたと診断している。また後少し遅かったら、脱水症状で死んでいたかもしれないと言う。
このムンバイの病院は、この子の治療費を負担することに同意し、救出した祖父にも宿泊施設を用意することにした。
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コメント一覧
皮膚病の赤ちゃん良かったねぇ
おじいちゃん神過ぎて草