忘れ去られた最もすごい人、素手で戦ったほうがボクシングは安全説(興味深い話)

海外で多くの人にシェアされた興味深い雑学をご紹介しよう。

素手で戦ったほうが、ボクシングは安全という事実

この写真は、素手で戦うベアナックル・ボクサーと現代ボクサーの基本フォームの比較である。

ベアナックル・ボクサーの奇妙なポーズに注目してほしい。胴体を守る姿勢で、頭は完全に露出してしまっている。

それはなぜだろうか?

なぜなら、グローブをしていない拳で対戦者の頭を殴ることはできないからだ。厳密的には可能である。しかし拳の小さな骨で、相手の体内の最大級に硬い骨を殴ることになるのだ。角度や力が少しでもずれると、手の骨を折ってしまう。

【ボクサーの骨折】


では、なぜ現代のボクサーたちは、いつもお互いの頭を殴り合っているのだろうか?

それは、グローブを身につけているからだ。グローブは対戦者を守るためにあるのではない。ボクシングの対戦が、より血まみれの惨事にならないよう、そして拳をより優れた武器にするために存在する。

グローブをしていれば、頭を殴ることも、 気絶させることもできる。

グローブが導入される前、ボクシングはほとんどポイントで勝敗が決まっていた。今ではノックアウトが当たり前になっている。

そして、このような頭部への打撃が繰り返されると、回復不能な脳障害が引き起こされる。折れた手は1カ月ほどで治るが、破壊された脳組織を再生する治療法は存在しない。
 
つまり現代のボクシングは、グローブという”安全装置”が追加され、血が出ないので安全そうに見えるかもしれないが、実際にはグローブ以前よりもずっと危険なのだ。

忘れ去られてしまっている、歴史上の最も偉大な人物

この女性の死によって、何十億もの人々が、体が不自由になったり、手足を失ったりすることから救われ、死を免れることができた。

1951年、アフリカ系アメリカ人の貧しい農民で五児の母ヘンリエッタ・ラックスは、メリーランド州のジョンズ・ホプキンス病院を訪れた。

ヘンリエッタは、不規則な出血と股間の痛みを医師に訴え、それが仕事に影響するのではないかと心配していた。

婦人科医ハワード・ジョーンズの診察がおこなわれ、子宮頸部に巨大な悪性腫瘍が見つかったため、ヘンリエッタは子宮頸がんのラジウム治療を受けるようになった。

治療と並行して、彼女のがん細胞のサンプルは、ジョージ・ゲイ博士の組織研究所に送られた。

癌&ウイルスの研究者であるジョージ博士は、何年も前からジョンズ・ホプキンス病院に子宮頸癌で来院した患者から細胞を集めていた。しかし採取したサンプルは、どれもすぐに死んでしまった。

ヘンリエッタ・ラックスの細胞は違った。細胞は死なず、それどころか24時間ごとに複製を繰り返していた。

これは驚くべき医学的ブレイクスルーだった。病気の治療法を見つけるために人間の細胞で実験しようとすると、これまでは数時間以内に死んでしまっていたのだ。何十年もの間、この問題に悩まされていた。

ところがヘンリエッタの細胞は生き残り、何度でも増殖することができた。

この細胞が最初に実験に使われたのは、四肢麻痺を引き起こすポリオウイルスに対してだった。実験の間、ヘンリエッタ細胞は一般的な細胞のようにすぐ死ぬことはなく、生き延びることができた。

このヘンリエッタ細胞を使った実験を続け、ついに科学者たちはポリオワクチンの開発に成功した。そして20世紀初頭に最も恐れられていた病気のひとつであったポリオは、ほとんどの国で根絶された。

ポリオの治療は、ヘンリエッタ細胞のキャリアの始まりにすぎなかった。

20世紀末には、彼女の細胞が世界初のヒト&動物のハイブリッドの作成に使われ、ヒトパピローマウイルスワクチン(これも何百万人もの命を救った)、衛生状態の改善、細胞一般に対する理解の向上に使われた。

今日、科学者は5000万トンものヘンリエッタ細胞を培養し、エボラ出血熱、ガン、腸チフスなどの治療薬やワクチンを見つけるために使用している。

【ヘンリエッタ・ラックスの墓】

ヘンリエッタ・ラックスは、治療後わずか2週間ほどで亡くなってしまったため、残念ながら科学への貢献を知ることはできなかった。また、その細胞もヘンリエッタの知らないうちに採取されたため、彼女の家族がその貢献を知らされたのは20年経ってからだった。

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雑学

Posted by uti