驚くほどにぜいたくで快適な刑務所12選
今回は、海外の豪華だったり贅沢だったりする刑務所をご紹介します。
1.バストイ刑務所、ノルウェー
ノルウェーのオスロ南方に位置するバストイ島の軽警備刑務所。ここは世界初の環境にやさしい刑務所だ。囚人は木造の小屋に住み、農作業に勤しむのである。
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自由時間には、乗馬や釣り、テニス、クロスカントリースキー等のアクティビティが楽しめる。
2014年この刑務所に対して、”人的価値と寛容さを育む”とし、特別な賞が与えられた。
刑期を終えた囚人の再犯率は、およそ16%。ヨーロッパの一般的な刑務所の再犯率が70%であることを考えると、この方法はかなりうまく行っていると言えるだろう。
2.レオーベン刑務所、オーストリア
オーストリアのシュタイアーマルク州に位置するこの刑務所には、2つの碑文が存在する。
”生まれながらにして自由でありかつ尊厳と権利とについて平等である”
これは国際連合総会によって採択された、人権の国際的な保障に関する条文から引用されたものである。
そして2つ目は、
”自由を奪われた全ての人に対しては、各人の固有の尊厳を持って取り扱うべきである”
刑務所の壁は木造で、飛散防止ガラスがはめられており、いくつかの監房にはバルコニーさえある。また一人用の独房には、専用の浴室、トイレがあり、共有キッチンの設備も備えられている。
囚人には、好きな服を着ることが許可されている。刑務所長によれば、ここで普通に近い生活をすればするほど、出所したときに社会復帰しやすくなるのだからと言う。
3.Champ-Dollon刑務所、スイス
スイスのジュネーブにあるこの刑務所は、国が40億円の支援を行う前までは、受刑者の過密や、暴動、病気などの典型的な問題を抱えていた。
2008年に、ヨーロッパ拷問禁止委員会から最低評価を受けており、それがきっかけでスイス側が改善を行うことになった。
新館が建てられてからは、広々とした3人部屋に各々専用の浴室(シャワールーム)が与えられるようになった。
現在刑務所の状況は、3つ星ホテルと同程度に快適とうたわれるほどである。
4.パンドック・バンブー刑務所、インドネシア
インドネシア、ジャカルタの女性刑務所。主に麻薬関連の犯罪者を受け入れている。薬物を断つためのクリニックが置かれている数少ない刑務所でもある。
囚人はビーズ細工の授業に参加したり、別途お金はかかるが美容院を訪れることも出来る。また、夜には定期的にカラオケが行われている。
刑務所は麻薬中毒者の社会復帰に力を入れており、インドネシアでの麻薬を通じたHIVの蔓延を減らす努力を続けている。
5.JVA フールスブッテル刑務所、ドイツ
最近改修されたハンブルクにある刑務所の装飾は、刑務所というよりもお城を思わせるかもしれない。広々とした監房には、居間があり、机、シャワー付き専用浴室などがそろっている。
囚人は新しい洗濯機、そして洗濯場にある新しいドライヤーも使える。
6.ソルレツナ刑務所、スウェーデン
基本的に、受刑者が刑期中に自らの体型を維持するためには、グラウンドに立って走ったりなど、当座しのぎの運動で解決する方法しかない。
しかしスウェーデンのソルレツナ刑務所では、受刑者がフル装備のジムを利用できる。
また受刑者は、自分の食事を自分で作ることも出来るし、ソファーに座ってテレビを見ることも可能だ。外出できないという点を除いては、まるで家にいるような感覚で過ごせるのである。
昨今、スウェーデンでは受刑者の減少により、刑務所の閉鎖が続いている。
国はこのような方法に、多くの時間やお金、エネルギーを使って、犯罪を防ぎ、減らすことを選んだのだ。
7.ハルデン刑務所、ノルウェー
2010年に建造された252人を収容する”世界一人道的”であると言われる刑務所。
ノルウェーの刑務所自体が、人間としての権利と尊厳に重点を置いていることでよく知られているとおり、ハルデン刑務所もその精神を持って運営されている。
独居房には、TVや冷蔵庫、格子の無い窓、デザイン家具が装備されている。銃は無用な脅迫と社会的距離を生み出すとして、ほとんどの看守は非武装である。
刑務所での時間のほとんどは、社会復帰のために充てられる。受刑者には出所後に生産的な活動が出来るように、自身の成長のための様々な機会が与えられる。
8.アランフェス刑務所、スペイン
アランフェス刑務所は、家族そろって過ごせる世界で唯一の育児室付き刑務所だ。通常、囚人に子供が産まれると、子供は外にいる家族あるいは親戚、里親に育てられることになる。
しかしこのスペインの刑務所は、子どもが三歳になるまで、監房で家族が一緒に住むことを許している。子どもには、おもちゃなどの遊ぶものが十分に提供され、家族とよい関係を築ける。
刑務所は囚人が刑期を終えた時に、家族がより良い日常生活を過ごせることを、一番に願っているのだ。
9.セブ刑務所、フィリピン
刑務所の生活は毎日同じことの繰り返しであり、非常に退屈なものだ。だが、セブ刑務所は違う。ダンスグループに参加できるという点においてである。
このダンスプログラムは、単に受刑者の定期的な運動のために始められたものだったが、今ではただの運動という範ちゅうを超え、多くの人に認識されるほどになった。ダンス動画がネットにアップされたことで、一躍有名になったからだ。
最も有名なダンス動画は、マイケル・ジャクソンのスリラーである。再生回数は5000万回を超えた。
10.セレッソ・チェトゥマル刑務所、メキシコ
刑務所内では、囚人間のいざこざ、暴力行為はそれなりに見られることだ。
セレッソ・チェトゥマル刑務所では、その暴力行為の吐出を最小限にするために、興味深い方法が採られている。囚人にボクシンググローブを渡し、リングに上がらせているのだ。
その他にも、芸術作品を生み出すことを奨励したり、作品を旅行者に売る機会を与えたりもしている。また刑務所内には、”夫婦ホテル”と呼ばれているエリアがあり、家族一緒に過ごせる専用の空間が用意されている。
11.アディウウェル刑務所、スコットランド
アディウウェルは、自らの行った違法行為や自らを投獄に至らしめた状況について学ぶことを重点に置いている刑務所である。
現代的な内装は機能的で清潔であり、また快適でもある。刑務所には最大700人を収容し、主に男性あるいは刑が確定していない被疑者が入る。
12.コルディエラ刑務所、チリ
チリ、サンティエゴにあるこの刑務所は、非人道的犯罪で有罪判決を受けた軍将校のための刑務所である。収容人数はたった10人であり、セキュリティーは低めだ。敷地にはテニスコートがあり、専用浴室や運動に関連したパーソナル・トレーナーも付いてくる。
受刑者は、専用の居室で生活し、チリにある他のいかなる刑務所よりも素晴らしい環境で過ごすことが出来る。
ディスカッション
コメント一覧
刑務所でもここまで受刑者らにサービスしてくれると、受刑者らの脱獄も防げるし、同時に早期の社会復帰にもつながる。こういう刑務所が日本にもあれば面白みもあり安心なのに。
囚人だからって砂漠に放置したり色々制限すると、犯罪対策には良いのかも知れないけど、冤罪だったり悪気が無かったりした時のためにこういう刑務所が増えると良いですね。あと8番目で壁に貼ってあるトゥーティー(アヒルのキャラ)可愛いですね。
刑務所はテレビとベッドと風呂とパソコン&スマホ(メール使用禁止)さえあれば大丈夫。
被害者がいるのに何てことするんだと思ったけど再犯率の低さを見ると、第二の被害者が出ないという点ではかなりいいのかもしれないな…。みんながみんな人に迷惑をかける犯罪なわけではないし(麻薬や覚醒剤とかは禁止されてるだけで人に危害を加えなくても逮捕されるから…。)こういう考えもありかも知れない。
犯罪に走ってしまう人は愛情が欠如した環境で育ってきた人が多い。
昔見た海外の人権的刑務所を取材したTV番組で、とある人権的刑務所に収容された囚人が「俺は今までこんなに愛を受けたことはなかった。もう人の心を傷つけることは二度としたくない」と語っていたのが印象的。
その人が更生したのかは知る由もないが、愛を与えられるとこのような考えに変わっていくのは人の心理としてごく自然なことだと思う。
圧倒的再犯率の低さが何よりの証明である。
日本の再犯率は50%を超えているけど、被害者感情や罰することをひたすらに重視して厳罰を求めるだけだから当然の結果。むしろ反発心を生むだけ。そして再犯に走る。
日本の刑務所は更生の役割など全く果たせていないといっても過言ではない。
ただ罪を重くして、長期の刑に服させて一体何になる?
加害者を劣悪な刑務所で長期刑に服させることによって被害者は救われるのか?
もちろん、被害者感情を全く無視しろというわけではない。しかし、ただ罰するだけでは何の意味もない。再犯率50%超えの日本のムショにぶち込んでも更生など見込めないしまさに税金の無駄。
それなら、重罪でない加害者は更生に重きをおいた上記のような人権的刑務所に収容し、その代わりに被害者には国が責任を持って賠償する。
そうすることによって更なる被害を防ぎ、被害者の感情も蔑ろにされることはない。
ただ単に罰することしか考えない日本の刑務所とは大違いですね。
厳罰に重きを置き、ただ感情的な日本の法曹界にも見習っていただきたい。
日本にはまだまだ愛がない とつくづく感じさせられます。