(進化のメカニズム)進化とは何か?

2016年9月7日

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(進化とは何だろうか?進化とは生命の発展である。これは数十億年前から始まり、現在に至るまで続くものである。)

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(進化は、莫大な数の生命を発展させた。太古の原生生物が、現在見られる数百万に及ぶ様々な種になれたのも進化のおかげである。)
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(進化は、ダックスフンドやグレートデーンなど異なる種の犬が存在する理由を教えてくれる。そして私達の先祖がどうしてこんなにも異なる外見の子孫を作ることが出来たのかを。)
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(この質問に答えるために、菌類や植物を除いた「動物」に焦点を当ててみたいと思う。)
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(一つ目の質問はこうだ。「一つの祖先から全く新しい動物の種をどのように発展させたか?」)
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(でも、その前に種とは何かを説明しよう。)
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(種とは、お互いに子孫を残す事ができる生物集団のことで、その子孫も同様に子孫を作ることができる。)
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(よりこの質問を理解するために、次の点について注意深く見ていくとしよう。生物の「唯一性」は、「過剰な子孫の出産」と「遺伝」、そして「選択」によって得られるものであるということ。)
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(「唯一性」とは個体が唯一でそれ以外にはないこと。これは進化に必要不可欠なものだ。)
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(同じ種では外見がかなり似るが、特徴や性格はわずかに異なる。大きいもの、太っているもの、強いもの、大胆な気質のもの。)
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(なぜ同じ種の間で違いが生じるのか。ここで、生物を注意深くみてみよう。)
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(全ての生物は、細胞から出来ている。これらの細胞には核がある。)
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(核の中には染色体があり、染色体の中にはDNAがある。)
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(DNAは異なる遺伝子からなり、そして遺伝子は生命情報を持つ。この生命情報は、細胞に対する指示や命令を含んだ情報であり、これが生物の特徴を決定づける。)
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(そして、DNAはすべての生物で異なる。これが、個体同士で特徴がわずかに異なる理由となる。だが、どうしてここまで膨大な種類のDNAが作られたのか?)
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(「子孫の過剰な出産」が一つの大きな要因である。)
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(自然下では、種の存続に必要な数以上の子孫を出産する。時には環境が支えきれないほどの子供を産むこともある。結果として、多くの子孫が早死にする事も多い。しかしこれが、種の多様性を増大させる一つの要因であるのだ。)
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(子孫が多くなればなるほど、その違いも多くなる。「生物の違いが出来るだけ多くなること」、これが自然の望むことだ。)
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(個体が「唯一性」を持つ二つ目の原因は、「遺伝」にある。「遺伝」とは、DNAを子孫に受け渡すことである。)
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(この過程で興味深い二つのことが起きる。「組み換え」と「突然変異」である。「組み換え」は、二匹の生物のDNAがランダムに混ざることである。)
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(二匹の生物が恋に落ちた時、遺伝子が2回組み変わる。)
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(1回目は、遺伝子が分離して配偶子(精子と卵子)
が作られるときだ。配偶子の中には遺伝子の半分がある。)
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(2回目は、オスが精子をメスに注入するときだ。親はそれぞれ50%のDNAを提供する。いいかえれば、50%の特徴をそれぞれ受け渡していることになる。これらがランダムに混ざり合い、結果として新しい子孫が生まれる。)
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(子孫は、これらのDNAの無作為な配合により、両親の特徴をランダムに受け継いでいる。これが、多様性を増大させ、種の多様性をより大きくする。)
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(これに加え、「突然変異」も進化の重要な要因の一つだ。「突然変異」とは、DNAのランダムな変化のことである。この「突然変異」は、DNA修復のエラーとも言える。)
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(これは、毒素あるいは他の化学物質、放射線などが原因で引き起こされることが多い。突然変異は、DNAの一部に変化を起こす。)
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(この変化が悪く働けば、癌のような病気にかかってしまうこともある。しかし、無害な方に働くこともある。青い目を持つ人がいるのもこの変異の結果といえるだろう。)
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(特に精子と卵子は、突然変異により影響を受けやすい。レントゲン撮影などでx線照射を受けるときに、性器を保護するのは、この理由からだ。)
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(まとめると、遺伝の過程において、生物はDNAの形で子孫に特徴を伝える。そして、「ランダムな組み換え」と「突然変異」によりDNAを変化させ、同じ親からでも異なる特徴の子供が産まれるようになる。)
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(ここでキーワード:ランダム。遺伝は全て偶然に基づいている。「ランダムな組み換え」と「突然変異」は結果として、ランダムな特徴を作り、ランダムに子孫へと伝わる。)
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(それらの偶然があるにせよ、一体どうやって生物は完璧なまでに環境に適応できているのか?例えば、ナナフシ、ハチドリ、アンコウのように。)
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(その答えは二つ目のキーワード、「選択」である。生物個体は「自然選択」を受ける。)
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(既に学んだように、個体はそれぞれわずかに異なり、種の中では多様な型が存在する。)
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(これに環境が影響を及ぼす。これは「選択因子」とも呼ばれ、捕食者や同種の動物、毒素、生息環境の変化あるいは気候などがある。)
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(全ての個体は「選択」を受ける。個体は全てが異なる特徴を有しているが、その特徴が環境への生存に適しているかは、彼らの住んでいる環境次第である。適していないものは、「選択」を受けて淘汰され、適しているものはその特徴を子孫に伝え、よりその特徴を強化することができる。)
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(多様性が重要だと言える理由はこのためである。生物はできるだけ多くの異なった子孫を産み、「自然選択」の過程を通過できる子孫を増やして、生存確率を最大化するのだ。)
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(この良い例が、離島に生息していたフィンチたちである。これは、科学界で最も有名な動物の一種、チャールズ・ダーウィンが発見したダーウィンフィンチの話である。)
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(数百年前、フィンチの群れが嵐に運ばれて太平洋の真ん中にあるガラパゴス島にやってきた。フィンチは、そこで新しい生活を始めた。)
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(そこは食べ物がふんだんにあり、捕食者も全くいない。まさにフィンチの楽園であった。そのためフィンチはたちまち増え、島はフィンチで溢れかえることなった。)
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(これは、食料が不足していくことを意味する。フィンチの楽園は飢餓に脅かされ、仲間は競争相手に変わった。)
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(ここで「選択」が起こる。フィンチ同士の小さな違い、ここではわずかに異なったクチバシが仲間との競争を避けるように働いた。)
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(あるフィンチのクチバシは、穴をほって虫を捕まえるのに適していた。あるものは、堅い種を割って食べるのに適していた。)
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(こうやって、フィンチ同士は住み分けられ、これらの違いは過度な競争を避けることにつながった。)
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(交配相手も同じ特徴を持つ仲間同士で行われるようになった。世代に経るごとに、環境に適応した特徴が強化されていった。すでに虫を食べるフィンチと種を食べるフィンチではあまりにも違いが大きくなり、交配することはなくなった。)
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(こうして異なる種が誕生したのである。今日、ガラパゴス島には、フィンチが14種いるが、全て同じ先祖の子孫である。)
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(こうして生物は進化する。個体は唯一性を持ち、過剰な子孫が産まれ、遺伝子の組み換えと突然変異が起こり、そして選択がおこる。)
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(進化は、生息地に完璧に適応した多様な生物を作り出した。それは、人間にもあてはまる。人間は、35億年に及ぶ進化の結果である。もちろん、あなたも。)
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(私達の祖先が戦いを勝ち抜き、生き残るために適応した。この生存は、かなり不確実な事である。)
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(これまでに、かつて存在した種の99%が絶滅したことを考えれば、いかにあなたが成功者であるかは言うまでもないだろう。)
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恐竜は絶滅したが、あなたは生きて、今これを見ている。
あなたは信じられないほど特別だ。
もちろん今日生存する全ての生物も、みんな宇宙で唯一の特別な存在だ。
via:How Evolution works

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雑学

Posted by uti