人間にとって危険なワニ・ランキングトップ7
ワニは、人間を次の4つの理由で襲うといわれています。
1.腹をすかしているため
2.縄張りを守るため
3.子供を守るため
4.ほかの種を襲おうとして(猫や犬を捕食しようとしたところに、人間が近くにいた)
人間に害をなした、つまり人を殺したことがあるのは、ワニは全部で23種類です。今回紹介するのは、これらワニの中でも最も攻撃性の高い種についてです。
7.クロカイマン
南アメリカ大陸の北部、主にアマゾン川流域で見られる。クロカイマンは、様々な種類の肉を食べる。魚はもちろんのこと、他の爬虫類、体長1.3mを超えるカピバラなどのげっ歯類も。
成体のオスは、全長4mを超え、特に人間より大きくなった個体は、人を襲うことがあると知られている。世界のワニによる死傷者統計をとっているチャールズ・ダーウィン大学の調査では、2008年から2013年の間に、クロカイマンは43人を襲っている。そのうち8人が命を落とした。
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6.ヌマワニ
イランから東南アジアにかけて、淡水の湖沼、流れの遅い川や湿地帯に生息している。ヌマワニという名前は、沼を好むことから名づけられた。ヌマワニは、幅広の平坦な鼻(吻)が特徴的であり、他のワニとの識別が容易である。
大きさは、ワニの中でも大型で全長4~5m、人間の2~3倍の大きさに達する。世界中のワニの襲撃事件をデータベース化しているCrocBITEによれば、2008~2013年の間に、110人がヌマワニに襲われているとのことだ。そのうちおよそ1/3がヌマワニの襲撃によって、命を落としている。
5.アメリカワニ
アメリカワニは、フロリダ州南部と中央アメリカから南アメリカの北部にかけて、水のある幅広い地域で見られる。淡水の湖沼だけではなく、塩分濃度が高い海岸にも出没する。
オスは大きくなると、全長およそ5mに達する。もっとも大きな個体では6.5mになるものもいる。アメリカワニは基本的に小さなセキツイ動物を好んで食べているが、人間を襲うこともそれほど珍しいことではない。
CrocBITEの調査によれば、2008~2013年で90人が襲われており、うち20人の死亡例がある。最近では、2015年に7歳の少年が、メキシコのバーバラ・サンタアナ河口で、このワニに襲われて亡くなっている。バーバラ・サンタアナ河口でのアメリカワニの襲撃は、ここ2年で9件と頻発している。
4.インドガビアル
ガビアルは、インド北部とネパールの川辺に生息している。長くて非常に細い口吻(こうふん)が特徴的だ。この口吻を水の中で振り回して、魚をつかまえる。
ガビアルは、成長すると通常3.7~4.6mになる。人を襲うことはめったにないが、水死体をエサとしていることがわかっている。インドのガンジス川では、ヒンドゥー教の儀式の一環として水葬が行われており、ガビアルはその沈められた死体を捕食しているのである。
3.アメリカアリゲーター
アメリカアリゲーターは、アメリカの湾岸域固有のワニで、湖沼や湿原など淡水域で見られる。淡水と海水が混在したマングローブ沼にいることもある。全長は4mほどで、最大個体5.8mという記録がある。
2000~2007年の間で、アメリカアリゲーターによる襲撃事件は、フロリダだけでも毎年平均11件起きている。野生動物保護局の調査によれば、1948年から2005年の間に、379人がアメリカアリゲーターに襲われ、そのうち17人が死亡したという。
2.イリエワニ
イリエワニは、インド南部および東南アジアからオーストラリアにかけて、淡水と海水の混じりあった汽水域や、淡水の湖沼に生息している。大きさはワニの中でも最大級で、オスだと最大全長6m、体重は500kgを超える。
イリエワニによる襲撃事件は、オーストラリアとマレーシアだけでも、2000年から2007年の間に30件発生している。そのうち、オーストラリアでは1/4が、マレーシアでは1/2が命を落としている。
2011年には、フィリピンで地元の漁師と12歳の少女を食べたとされる、人食いイリエワニ「ロロン」が捕獲され、大きな注目を集めた。ロロンは全長6.17m、体重1075kgで、捕獲されたワニの中では世界最大となった。
1.ナイルワニ
ナイルワニは、サハラ砂漠をのぞく、アフリカ全域の小川や汽水域を住居としている。ナイルワニの成体サイズは個体によって大きく変わり、4~6mほどである。
この種による襲撃事故はワニの中では最も多く、毎年300件を超え、襲われた際の死亡率は60%以上である。犠牲者の多くは、川岸で洗濯や魚釣り、ガイドなどの仕事中に急襲されている。
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