太陽系とその惑星について知っておきたいこと
(via TV4Education)
スポンサーリンク
私達の故郷、太陽系。
天の川の一部であり、およそ45億年前に形成されました。太陽系は天の川銀河を時速86万㎞で周回しており、2億年以上かけて銀河を一周します。
これまでに太陽系は、天の川銀河を20回程度しか周っていません。それくらい天の川は大きいのです。
(via imgur)
太陽系の中心にある太陽。その周りには8つの惑星があり、これに加えて5つの準惑星、170の衛星、数百万の小惑星、数十億の彗星が太陽系内を移動しています。
そのうち、8つの惑星は二つの分類に分けることができます。1つ目に、私達の住む地球と同じく、岩石や金属から出来ている「地球型惑星」。
水星、金星、火星そして地球です。
(via wikimedia)
二つ目の分類として、ガスで出来ている「木星型惑星」。
土星、天王星、海王星、そして木星です。
(via wikimedia)
水星
(via Wikimedia )
(via Newton’s Apple)
水星は太陽系の中で最も小さく、最も軽い惑星です。地球に水星を収納したら、18個入るほどです。そのあまりの軽さゆえ、重力が弱く、地球のように大気をとどめておくことができません。
もし60kgの宇宙飛行士が水星に行ったら、体重が23kgになるほど弱い重力なのです。
(via ESA/Hubble)
水星は太陽に一番近い惑星でもあり、それゆえ太陽の当たる場所と当たらない場所では全く温度が異なります。
例えば太陽が水星から最も近い位置にあるとき、太陽に照らされた場所では、最高温度が427℃に達します。一方で太陽の当たらない日陰では、平均-163℃になるのです。
(via nasa)
これほど熱さと寒さが目まぐるしく変わるのにも関わらず、水星には氷が存在します。
水星の北極には、太陽光が全く当たらないクレーターが存在しており、そこに大量の氷が存在していることをNASAが明らかにしています。
(via Wikimedia)
水星は月のように、表面全体がクレーターでおおわれています。これは水星が出来たときに、数え切れないほどの彗星や小惑星がぶつかった後だと考えられています。
金星
(via wikimedia)
(via Wikimedia)
金星は、地球とほぼ同じ大きさで、しかも質量も密度もよく似ていることから、「地球の姉妹惑星」と呼ばれています。
とはいっても、地球のように水はありませんし、息苦しいほどに厚い大気でおおわれ、まったくもって人の住めるような場所ではありません。
地球に最も近く、姉妹と言われる存在ですが、金星の大気圧は地球の90倍にもなり、あまりにも過酷な環境です。
その圧力ゆえ、大量の大気が金星にひきつけられています。そのほとんどは二酸化炭素で、それが太陽の熱をたっぷりと吸い込んで、金星の気温を437℃以下にしません。
地球にいる私達にとっては、とても不思議な感覚ですが、金星の1日は1年よりも長いです。
1日、すなわち日が明けて暮れるまでの時間は、地球換算で243日です。一方で金星の1年は224日。1日は1年よりも、19日だけ長いのです。
(via Geek)
私達は太陽が東から昇って、西に沈むことが当たり前だと思っていますが、金星にはそれがあてはまりません。
上の自転軸の写真を見ると、金星が自ら回転する方向は地球と異なり、時計回りです。これが日の出、日の入りの方角を変えることになります。
西から日が昇り、東から日が沈むのは太陽系の中でも、唯一金星だけです。
(via NASA)
金星の雲は、二酸化硫黄で出来ています。これが雨となって硫酸に変わり、金星全体に降り注いでいます。
もし宇宙飛行士が金星に訪れたとしたら、硫酸によって大やけどを負い、灼熱地獄に見舞われ、窒息させられることでしょう。
地球
(via wikimedia)
私達の故郷である地球。唯一生命が存在し、液体の水をたくわえている太陽系の惑星です。
地球をおおう厚い大気は、太陽からの熱や強力な磁場、隕石から私達を守ってくれています。
水が無ければ生命は維持できません。もし少しでも地球が太陽より近かったら、水は沸騰してしまい、もし今より遠かったら、水は凍っていたでしょう。こうして生命が存在しているのは、奇跡に近いことです。
火星
(via NASA)
火星は、地球の次に人の居住に適した惑星です。理由は以下です。
・火星の土には、ごくわずかに水が含まれている
・他の惑星に比べれば、寒くも暑くもない(-125~20℃)
・ソーラー発電ができるくらいの日差しが見込める
・地球の重力の38%。この重力くらいなら人間は適応できる
・薄い大気があり、宇宙や太陽から発せられる有害な放射から守ってくれる
・1日は24時間39分で、地球とあまり変わらない(季節もある)
このような移住に適した条件であるものの、酸素がほぼ存在せず、二酸化炭素しかないので呼吸ができません。今の状態では、宇宙服を着て過ごすしかなさそうです。
(via NASA )
火星には、太陽系一高い山があります。オリュンポス山は高さが27kmで、エベレストの3倍以上あります。山の直径はおよそ500㎞あり、北海道が1.5個は収まります。
中央にある穴(カルデラ)の大きさは、直径80㎞、深さが3.2㎞あり、富士山が入ってしまうくらいの大きさです。
(via NASA )
火星の北極、南極ともに氷のようなものが張っています。しかし南極の方は二酸化炭素が凍ったドライアイスです。一方北極にはドライアイスと氷が大量に存在しています。
北極にある氷の容積は82万立米で、この容積を地球上で比較すると、南極大陸に次いで2番目に氷床が多いグリーンランドの約30%に匹敵します。
木星
(via Wikimedia)
木星は太陽系惑星の王様です。木星の質量は、木星以外の他の惑星を全て合わせた質量の2.5倍以上にもなります。
その巨大さゆえ、木星の中に地球をはめこんだら1300個入ります。ですが、木星はほとんど水素ガスで出来た惑星。そのため、重さは地球の318倍しか無く、容積に比べるとずっと小さいです。
木星の表面に見える白と黄土色のしま模様は、常に移動し続けています。
この白色はアンモニアで出来た雲。そしてこの黄土色は雲が無いか、少ない部分です。
あるいはこう言い換えることもできます。白色は上昇気流が発生している場所、黄土色は下降気流が発生している場所。
そして二つのしま模様は風向きが逆であり、一方は東から西へ、もう一方は西から東へ移動しています。この逆方向に移動する力の源は、木星の自転にあります(コリオリ力)。
(via wikimedia)
木星の表面でひときわ目立つのが赤い渦巻き。これは大赤斑と呼ばれ、すさまじい速度で嵐が起きています。その速度は時速640㎞。
しかも、地球が3個ほど入ってしまうくらいの巨大さです。この渦巻は反時計回りに回転し、6日間で1周します。
(via NASA)
木星は地球よりもずっと強い磁場があります。オーロラは、太陽から吹き出す高温の粒子(太陽風)と磁場によって作られるので、もちろん木星にもオーロラがあります。
しかも地球よりずっと大きく、そのエネルギーは1000倍以上。
土星
(via NASA)
(via star-name-registry)
土星は、太陽系の惑星の中で、木星に次いで2番目に大きな惑星です。土星を地球の中に収めたら、750個は入ります。
しかし土星の中身は、ほとんどが水素とヘリウムであるため、密度は水よりも小さいのです。もし土星が入れるくらいの浴槽があったら、そこで土星は水に浮きます。
(via NASA)
土星の一番の特徴といえば、土星を囲む巨大なリング。リングは全部で9つあり、はっきりと確認できるものから、おぼろげなものまであります。
このリングは、水の氷がいくつも集まって作られたものです。その大きさは、チリ程度から10m前後の巨大なものまであります。これが、土星の上空7千~12万㎞を囲んでいるのです。
天王星
(via wikimedia)
天王星は海王星とともに、「巨大氷惑星」と呼ばれることがあります。それは多量の氷を中心核に含んでいるからです。
また太陽からの距離が、地球よりも20倍近く離れているため、日差しが届かず、平均気温は-200℃と酷寒です。
(via Universe Today)
天王星は単色で変わり生えのない地味な存在ですが、太陽系の中では3番目に大きい惑星です。天王星の中には、地球が67個すっぽりと入ります。
ですがほとんどが水素とヘリウムで構成されているため、質量は地球の14倍しかありません。
(via Redshift live)
天王星の最もきわだった特徴が、自転軸です。他の惑星が少し傾いて回転しているのに対して、天王星は完全に横倒しの状態で回転します。
これに加え、天王星の公転周期は84年なので、南極や北極では42年もの間、ずっと昼か夜のどちらかが続きます。
→次のページがあります
ディスカッション
コメント一覧
イチコメ_φ(・_・
いつかは何も無くなってしまうんだなぁ
悲しいなぁ