信じられない世界の食用昆虫・15種

地球に生息する動物の80%以上は昆虫といわれており、その出現は私達人類よりも5億年以上前にさかのぼる。古くから人類にとって昆虫は、肉や魚の代わりになる重要なタンパク源であり、現在でも世界各地で食されている。今回は、一般的に食べられている世界各地の昆虫をご紹介していこう。

1.アリとその卵

【ハキリアリ】

(via Wikimedia)

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アリの多くが食用可能であり、特にハキリアリ、ミツツボアリ、レモンアリなどが人気である。中国の一部地域では、寒い冬にアリ入りのホットスープを食べて体を温めている。

ただしアリは体内にあるギ酸のため、酸味がある。一方でアリの卵にはその酸味がなく、甘みがあって脂肪分豊富なため、メキシコやタイなどではこちらの方が好まれている。下の写真のようにサラダにして提供される事が多い。

【アリの卵のサラダ】

(via Darly J)

メキシコではアリの卵料理がエスカモーレと呼ばれており、タコスの具にも用いられる。その卵の食感はコテージチーズのようで、味はバターとナッツに似ているという。

【アリの卵のタコス】

(via ihc2015)

2.カイコ

【四川風トウガラシ炒め】

(via wikipedia)

カイコのさなぎは絹が取れるだけでなく、古くから貴重なタンパク源として食されていた。長野県では古くから佃煮が作られ、現在でもスーパーで販売されている。

また日本だけでなく、韓国では蒸して味付けした「ポンテギ」、中国では素揚げ、煮付け、炒めものにして食べられている。

【韓国の屋台にあるポンテギ】

(via wikipedia)

カイコは飼育がしやすく、栄養価が高いことから、宇宙ステーションでの食用利用も研究されており、粉末にしたものをクッキーにするなど様々な調理法が開発されている。

3.バッタ

【メキシコ・オアハカの市場で売っているバッタ】

(via wikimedia)

メキシコの一部地域でよく食べられており、「チャプリン」という愛称がある。チャプリンはたいてい、ニンニクやライム、チリなどで味付けして焼く。それをそのままスナックとして頬張ったり、何かに詰めたりして食べるのが一般的。

また中国の屋台では、バッタを揚げた串料理が楽しめる。

(via tenmien)

4.コオロギ

【コオロギの素揚げ】

(via wikipedia)

カンボジアやラオス、タイ、ベトナムなどアジア南部の一部地域で食べられている。しっかり揚げて、スナックとして食べる。味はポップコーンのようだとか、ナッツに似ているとか言われる。

タイでは、コオロギ養殖農家が2万戸に及んでおり、年間の生産量は7500トンに達する。また、牛肉や豚肉などに比べて生産コストが非常に小さく、飼料転換効率が高い。コオロギの繁殖力を考慮すると、その効率は牛肉の15~20倍に達するといわれる。

将来起こりうる食糧危機を救う食材として国際連合の食糧農業機関(FAO)では、ラオスなどでコオロギ養殖の増産を推し進めるプロジェクトを開始した。

5.モパネワーム(毛虫)

【幼虫と成虫】

(via wikipedia)

他の食材以上にグロテスクな見た目だが、ボツワナやナミビアなどの南部アフリカでは、とても人気の高い食材。鶏肉や豚肉の代わりとして重要なタンパク源になっているのだ。

【モパネの木に群がる】

(via wikipedia)

幼虫はマメ科のモパネという樹木に群れており、これをたいてい女性や子どもが採集する。その後、中身を歯磨きチューブのごとく絞り出して、日干しや燻製にして乾燥させる。

【タマネギと炒めたモパネワーム】

(via wikipedia)

乾燥したものはスナック菓子としてそのまま食べられる。またこの乾燥した虫自体にはほとんど味がないので、水で戻してトマトソースや香辛料で炒めたり、フライにするなどの調理法がある。

6.ミールワーム

(via wikipedia)

鳥や魚、爬虫類のエサとして一般的だが、人間も普通に食べられる。むしろ牛肉並みにカロリーと栄養があるので、見た目はひどいが素晴らしい食材である。

【ミールワームの成虫】

(via wikipedia)

ミールワームはゴミムシダマシ科の幼虫で、様々な種が世界中に分布している。簡単に手に入り、養殖は誰でも出来るので古くから東南アジアで食用にされてきた。焼いたり揚げたりしたものが、アジアの屋台で売られている。味はナッツ風味のエビらしい。

7.ゾウムシ

【ヤシオオオサゾウムシの幼虫】

(via wikimedia)

成虫の口の部分がゾウのような鼻なので、ゾウムシと呼ばれている。ゾウムシは世界に約9.7万種いるが、その中でごちそうとして食されてきたのが、ヤシオオオサゾウムシの幼虫である。

【ヤシオオオサゾウムシの成虫。全長3~4cm】

(via wikipedia)

本種は、ゾウムシの中では大型で、幼虫は最大で6cmくらいになる。ヤシの木に潜り込んで、柔らかい繊維をエサにしている。

【パプアニューギニアで提供されたゾウムシ料理】

(via wikimedia)

ゾウムシはベトナムやマレーシア、パプアニューギニアなど東南アジアの特別な食材である。生で食べればクリーミー、炒めればベーコンや肉のような美味しさである。ベトナムでは魚醤をかけて生で食べるのが普通である。また味付けしてライスやサラダと一緒に食べることもある。

8.シロアリ

【羽の生えた個体が一番採集しやすく、栄養価が高い】

(via wikimedia)

シロアリは、木材を食い荒らす害虫としてあまり良いイメージはないかもしれない。だが、栄養失調が発生するような発展途上国では、タンパク源として重宝されている。

特に、ある時期になると現れる羽を持つシロアリは、照明をつけるだけで採集できること、脂肪やタンパク質が多く含まれていることから食糧として重要視されている。一方で大量に手に入れづらい働きアリは、羽のあるシロアリよりも美味である。

パリパリになるまで揚げたシロアリの味は、ナッツのようだという。

【揚げたシロアリ】

(via Rosa Brooks)

9.蜂の子(ハチ)

【クロスズメバチとその幼虫】

(via wikimedia)

ハチの幼虫・さなぎは、長野県や岐阜県、山梨県など山間部を中心に日本各地で食用となっている。一番食べられているハチの種類は、地中に巣を作る黒い体色のクロスズメバチで、秋ごろに採集されたものが佃煮や炊き込みご飯の具材になる。

【蜂の子の炊き込みご飯】

(via グリーンファーム)

蜂の子は、クリーミーさとほんのり甘みがあり、見た目に反して味は悪くないようだ。

10.セミ

(via Wikimedia)

セミはかつて古代ギリシアで食され、現在では中国八代料理のひとつ、山東料理の食材として使用される。成体も食べるが、幼虫のほうが好まれている。またメスのセミは肉付きが良いため珍重され、さらに脱皮したての個体は柔らかくジューシーで美味だという。

【油で揚げたセミ(山東料理)】

(via wikipedia)

11.オオボクトウの幼虫

(via wikipedia)

【成虫】

(via wikimedia)

オーストラリアでしか見られない蛾の幼虫であり、古くから先住民のアボリジニにとって重要な食料源であった。特に砂漠地帯では、特定の樹木の根っこを掘れば、この幼虫がいたのでタンパク源として欠かすことのできないものだった。

生でも食べられ、その味はアーモンドに例えられる。また灰に包んで軽く焼けば、外側は鶏皮のようにサクサク、中は目玉焼きのように黄色くなる。

12.ゴキブリ

【メキシコ料理のゴキブリ入りブリトー】

(via yelp)

日本人の多くはゴキブリが嫌いだろうが、この食材は世界各地で食されている。ただし家の中に現れるゴキブリは、細菌やウイルスを持っている可能性があるため、食用には適さない。

メキシコやタイでは、ゴキブリの脚や頭が取り除かれた後、ソテーあるいは茹で、グリル、乾燥などの処理をして食べられている。中国では伝統医学に使われる薬の材料となるため、100以上のゴキブリ養殖場がある。

またゴキブリは2度揚げすると、外はサクサク、中はカッテージチーズのようで美味だという。

13.サソリ

(via 24sata)

毒があるので食べられないと思われがちだが、きちんと調理すれば何も問題ない。中国の山東省やタイなどでは、普通に屋台で串揚げとして売っている。

毒のある尾を取り除けば安心だが、基本的に熱を加えれば、毒は分解される。そのため加熱調理する場合は、尾を取り除かないことのほうが多い。また生食も可能であるが、このときだけは毒腺をしっかり除いてからでないと問題がある。

油であげたサソリの味は、カリカリの鶏皮とか、ポップコーン、エビ、カニなどと表現されることが多い。

14.カメムシ

(via Pinterest)

刺激を与えると悪臭を放つ嫌われもののカメムシ。だが南アフリカ共和国やマラウイなどのアフリカ南部では、昔から食べられている昆虫だ。

ビタミンBやタンパク質、微量元素の摂取に重要であり、その臭くて苦い液体だけをどうにかしてしまえば普通に食べられる。

カメムシを美味しく食べるためには、まず最初にカメムシを開き、臭い液体を絞り出す。そしてそのカメムシを茹でる。煮出った水の中には、カメムシの臭い成分が溶け出てくるので、この水を捨てる。この煮出しを繰り返して臭みをとる。そしてこのカメムシを天日干しにして乾燥させる。

乾燥したカメムシは、少量の塩でフライにすれば、食感はパリパリ、風味はシナモンのスナック菓子になる。

15.タランチュラ

【タランチュラのフライ】

(via Paul Mannix)

タランチュラのフライは、カンボジア料理のひとつとして有名である。特に中部のスクンという村では名物料理になっている。このタランチュラには元々毒があるが、高温で揚げると分解されるので安心して食べられる。またタランチュラに特有の刺激毛も無い。

タランチュラの味付けは砂糖と塩で、ニンニク入りの油で揚げる。これを食べた人によれば「鶏肉と魚のタラの間をったような味」だという。表面はカリカリ、中はジューシーで、フライドチキンと似ていると言う人もいる。

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食べ物

Posted by uti