特殊能力を得るために身体改造をした人達(サイボーグ化)

自らの身体に、マイクロチップなどの装置や毒を入れることで、驚くべき力を手に入れた人たちを5人ご紹介していこう。

1.第六感(磁覚)を手に入れた男性

(via theguardian)

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地球は一種の棒磁石であり、南極地方はN極、北極地方はS極を持っている。普通の人間は、この地磁気を感じ取ることができない。だが渡り鳥やミツバチなどの生物は、この地磁気を感じ取って方位を知り、正確なルートをたどることができる。

(via vice)

この能力を第六感として身に着けたのが、リビウ・バビッツである。彼がピアスのように胸に刺しているマイクロチップは、北の方角(S極)を感知する。この装置は、体を北に向けると振動して知らせるようになっているのだ。

【磁覚装置は約3.5万円で購入可能】

(via theguardian)

この装置は、スマホのコンパス機能でも代用できそうだが、スマホで使う場合は常に携帯していなければならない。この磁覚装置は常に自分の体の一部であり、嗅覚や聴覚などの五感と同様に、脳へ情報を伝え続ける。

私たちの記憶は見たものや聞いたもので構成されているが、もしこの装置を身につければ、第六感の地磁気によっても、記憶が形成されるようになるかもしれない。

2.三番目の耳を持つ名誉教授

(via scmp)

オーストラリアのパフォーマンスアーティストであり、カーネギーメロン大学の名誉教授であるステラークは、自分の腕に第三の耳を持つ。この耳は、STAP細胞の共同研究で知られるチャールズ・バカンティが作り出した耳ネズミから発想を得た。

【1997年に製作された人工耳を持つネズミ】

(via wikimedia)

第3の耳は、外科手術によりステラークの皮膚下に埋め込まれた。彼の主張では、この耳は自分自身のためではなく、世界のために存在しているという。その理由とは、ワイヤレスのマイクが第三の耳に挿入され、インターネットを通じて、誰もがいつでも彼の耳から立ち聞きできる予定だからだ。

【挿入された人工の耳】

(via stelarc)

最初の手術で、第三の耳にはマイクが挿入されていたが、感染症を起こしたため、耳の中から除去された。現在のところ、この耳は何の機能も持たないが、今後再びマイクの挿入手術が行われる予定だ。また彼の居場所がわかるように、GPSを挿入する計画もある。

3.「色を聴く」ことができるアンテナ

(via wikipedia)

イギリス出身のニール・ハービソンは、世界で初めて頭蓋骨にアンテナを取り付けた人物であり、政府からサイボークとして初めて認定を受けた人物でもある。

(via BE AMAZED)

彼はこのアンテナで、周囲の色を音として聴くことができる。具体的には、アンテナの先端にあるセンサーで色の周波数を認識し、それをマイクロチップで振動へと変換する。その振動は頭蓋骨を通じて、鼓膜へと伝わり、音として認識される。

(via customstoday)

彼は、色とそれに対応する周波数の関係を体得しているので、音の変化で色を感じられる。しかもこのアンテナは、紫外線や赤外線など人間が見えない光まで認識できる。そしてWiFi機能も付いているので、電話を受けたり、送られてきた音楽やビデオ、画像を”聞く”ことも可能だ。

【宇宙からを受信したデータをアート化するプロジェクトも請け負っている】

(via Campus Party Brasil/flickr)

彼にとって色の情報はとても役に立っている。なぜなら彼は生まれつき、モノクロの世界に生きてきたから。彼は白黒の濃淡しか見ることのできない先天性の一色覚であった。

だが彼は欠けているものをおぎなうために、アンテナを取り付けたわけではないと話す。アンテナは新しい器官であり、感覚を拡張して動物に近づけるよう進化するためにあると主張している。そして自らを、種を超えた存在「トランスピーシーズ」と定義している。

4.サイボーグになるための一連の実験「プロジェクト・サイボーグ」

(via superhumanacademy)

コヴェントリー大学の副総長であるケヴィン・ウォーウィックは、自らの体に様々なアレイを埋め込み、サイボーグになることを目的とした「プロジェクト・サイボーグ」の実験で知られている。

【自らの手に埋め込んだアレイ】

(via BE AMAZED)

実験の第一段階として、彼は自らの手にID情報を記録したRF発信タグを埋め込んだ。これによって、手をかざすだけでドアを開錠したり、照明や暖房器具、コンピュータ制御の装置を操ることが可能になった。

(via basaga)

第二段階として、人や物との情報伝達を直接的に行うため、彼の神経系に100本の電極からなるアレイをつなぐ手術が行われた。その後、彼の神経はインターネットに接続された。このようにして、遠く離れたところにあるロボットアームを、自らの腕で操作することに成功した。

【ニューヨークから遠隔操作で、イギリスにあるロボットアームを操作】

(via BE AMAZED)

また彼は、妻の腕に単純なアレイを埋め込み、彼と妻との神経間でのコミュニケーションを可能にした。妻が手を動かすと、インターネットを通じて彼の脳がそのパルスを受け取り、感知することができたのだ。

将来的にはこの装置を発展させ、テレパシーのような形式でコミュニケーションできる埋め込み装置の開発を目指している。

【アレイを埋め込む手術を受けたケヴィンの妻】

(via atlasobscura)

5.毒をもって毒を制す。ヘビ毒の耐性を手に入れた元パンクロッカー

(via centerforimmortality)

51歳の元パンクロッカーであるスティーブ・ルドウィンは、30年以上に渡ってヘビの致死的な毒を体に注射し続けている。スティーブはこのことについて「他の人が金を費やしてジムで鍛えているあいだ、私は自宅でヘビの毒を注射して免疫力をきたえている」と話した。

【注射器でヘビの毒液を注ぎ込むスティーブン】

(via Steve Ludwin)

本来ならヘビの毒は人間にとって危険であるが、彼にとってはエネルギー源になっている。彼はヘビの毒が体に入ってくると、ものすごい活力が6~8時間もたらされると言う。また彼は、アンチエイジングの効果を実感しているそうだ。実際に彼の写真を見ると、本来の年齢よりもずっと若そうにみえる。

【47歳のときのスティーブ】

(via Steve Ludwin)

彼はこれまでにブラックマンバ、パフアダー、カーペットバイパーなどが持つ猛毒を体に注入してきた。普通の人間なら死んでしまうだろうが、彼は51歳になっても至って健康だ。

【猛毒を持つブラックマンバ】

(via wikimedia)

スティーブの免疫が毒ヘビに咬まれた人達を救うかもしれない

(via NIAID/flickr)

毒ヘビに咬まれて亡くなる人は毎年10万人近くに達し、咬まれて後遺症を負った患者はその3倍以上と見積もられている。

現在のところ、抗毒素の血清は馬など動物の血液からしか得られない。動物の血清は人間にとって異物なので、アナフィラキシー・ショックや遅延型アレルギーなどで人体に問題を起こすことがある。

そこで毒ヘビに対する免疫を持った彼の血液が役立つかもしれないのだ。彼の血液からヘビ毒の抗体をコピーし、新しい抗血清を作ろうという試みが行われている。

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雑学

Posted by uti