実在する嘘みたいな近未来的な素材・3種
現在研究・開発中の近未来的な素材をご紹介していこう。
1.エアロゲル
(via wikipedia)
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エアロゲルは地球上で最も軽い固体であり、その重さは空気の数倍未満。半透明の外観から「凍った煙」とも言われている。
(via Veritasium)
エアロゲルは、アルミニウムやケイ素の酸化物、あるいは炭素からなるゲルを特殊な手法で乾燥させて作られる。出来上がったゲルは、微小な穴ぼこだらけの構造物であり、内部に含まれる空気は90%以上になる。すなわちほぼ空気だ。
(via extremetech)
エアロゲルは軽さはもちろんのことだが、熱の伝わりにくさ(熱伝導率)でも世界最小の物質として知られる。その熱伝導率は空気よりも低く【約0.017 W/(m·K)】、非常に優れた断熱材となる。
(via wikipedia)
だから上の写真のように、エアロゲルを下からガスバーナーであぶっても、マッチに火が付くことがないのだ。
エアロゲルは様々な用途への応用が期待されているが、現在のところ製造コストの高さやもろさからあまり普及していない。だがその断熱性を利用した天窓や毛布やシーツ、宇宙服、火星探査機などが開発されている。
2.光学迷彩シールド(クオンタム・ステルス)
(via realtalktime)
物語の世界にある透明マントが、盾になってカナダのハイパーステルス・バイオテクノロジー社から誕生した。この素材は「クオンタム・ステルス」と名付けられており、現在のところ試作段階ではあるが、状況によっては優れた迷彩効果を発揮する。
クオンタムステルスは透明なシートであり、「盲点」にある位置の物体だけを見えなくする。そのため近すぎたり、遠すぎたりすると、隠すべき物体がうっすらと見えてしまう。
(via 9gag)
実際に上の写真を見ると分かるように、シールドを持っている人は見えないが、その持ち手やそこに伸びた手は見える。
(via arronlee33)
このようなことが起きるのは、このシールドが無数の凸レンズを並べて作られているからだ。無数の凸レンズは、あらゆる方向の入射光をねじ曲げ、光が通ることのできない「盲点」を生じさせる。そのため、この盲点に入った物体は見えなくなるのだ。
(via dezeen)
中・近紫外線から赤外線までの光を曲げることができ、熱探知カメラもブロック可能である。現在は用途が限られているものの、軍事用の武器を覆い隠したりするのに利用できるかもしれない。
3.自己修復するコンクリート
(via Delft University)
コンクリートの長寿命化のために誕生したのが、細菌を利用した自己修復型のコンクリートである。
このコンクリートには生分解性の微小カプセルを大量に含み、そのカプセル内部には休眠中の細菌とその細菌の食糧となる乳酸カルシウムが入っている。
(via sciencedirect)
そしてコンクリートにひび割れが入ると、水がその隙間に入り込んでカプセルが割れ、細菌が眠りから目覚める。この細菌は食糧を食べて石灰岩を排出するため、ひび割れの隙間を埋めてくれるのだ。
(via giatecscientific)
この細菌の寿命は最大200年で、現在は小さなひび割れしか直してくれないが、研究が進めば道路や建物の補修が長期間いらなくなるくらいの大きなひび割れにも対応できるようになるかもしれない。
ディスカッション
コメント一覧
光学迷彩!すごい
エアロゲル欲しい
エアロゲル市販希望!
いつの日かエアロゲル防具とかでてきそう(マイクラ)