人間が持たない驚くべき感覚を持つ動物たち

人間以外の動物だけが持つ興味深い感覚を4つご紹介していこう。

1.わずかな静電気を感知するマルハナバチ

(via wikimedia)

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マルハナバチは花の蜜を探す時、静電気を手がかりの一つにしている。晴れた日に、花はマイナスに帯電するため、これがマルハナバチにとって花の蜜の目印となるのだ。

また、本種は空を飛んでいる最中に荷電した微粒子と衝突してこすれることで、体表面がプラスに帯電している。帯電した状態で花の上に降りると、マイナスとプラスが中和し、花もハチも静電気が失われる。

(via publicdomainpictures)

つまりマイナスの帯電が無い花は、ハチが既に訪れているという印になるので、マルハナバチが蜜の多い花を効率的に探すのにも役立っている。

2.獲物が発する電場を感知するサメ

(via Purdue Engineering)

サメはおよそ5億年前から進化し、過去の大量絶滅を生き延びて海の最強の捕食者としての地位を確立した。それを可能にしているのは、サメの優れた感覚である。

(via Mark Rober)

サメは視力、嗅覚に優れ、また海流のわずかな変化や極小の電位差を感知できる。特に嗅覚に関しては、「オリンピックプールに垂らした血液1滴のニオイを感知できるほど」だと言われている。

電場によって動物の動きを感知

【頭部に開いた小さな穴から電場を感知する】

(via wikipedia)

動物は体を動かすときに筋肉が収縮し、微弱な電場を作り出す。このわずかな変化を、頭部にあるロレンチーニ器官で感知する。上記写真のように、サメの頭部には小さな穴が点々と開いており、その奥にゼリー状の物質が詰まったロレンチーニ器官がある。

サメはこの器官によって、数百万分の1ボルトという極小の電位差を感知し、魚の居場所を特定しているのだ。

3.サーモグラフィーのように見るヘビ(マムシほか)

(via wikimedia)

ある種のヘビが完全な暗闇でも獲物をとらえられるのは、獲物が発する熱を見ることができるからだ。それを可能にしているのは、ヘビの目と鼻の間にあるピット器官である。

【赤矢印がピット器官】

(via wikimedia)

このピット器官は、小型動物の体表から熱として発せられる遠赤外線を数m先から感知可能にする。この器官を持つヘビは、あえて自分だけが見える暗闇の中で獲物を待ち伏せし、獲物に襲いかかることがあるという。しかしその解像度は低く、獲物の体温の違いを見られるほど高精度ではないと思われる。

4.反射音でモノを見るコウモリ(エコロケーション)

(via futurism)

洞窟で暮らすコウモリは、視覚があまり役に立たないため、口や鼻から超音波を出して、その反射してきた音から物の位置や大きさを理解している。この感覚はエコロケーションと呼ばれている。

それらに加えて、その反響音の周波数の違いから獲物となる昆虫の速度まで判断している(ドップラー効果)。

(via wikimedia)

コウモリ以外にもクジラがこの感覚を生まれつき備えており、獲物の探索だけでなく、数百㎞離れた相手とのコミュニケーションにも使っている。

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動物

Posted by uti