最も熱い惑星、金星の奇妙な事実(雑学10選)
金星(Venus)は、太陽から2番目に近い惑星。
ローマ神話の愛と美の女神「ヴィーナス(Venus)」にちなんで名付けられた惑星です。
そして唯一女性の名が付いている惑星でもあります。女性の名が付けられたのは、地球から見たときに惑星の中で最も明るく、美しかったからと言われています。
今回は金星に関連した様々な知識や雑学をご紹介します。
金星は地球とよく似ている。
金星は地球の「姉妹惑星」と呼ばれています。
それは地球の質量と大きさ、密度、内部構造、重力が似ているからです。
実際に比べてみましょう。
(出典:en.wikipedia.org)
写真は金星と地球の大きさを比較した写真です。
金星の直径は12,092kmで、地球より650kmほど小さいです。たった5%しか変わりません。
質量(重さ)は地球の81.5%で、4.8675×10^24kg。
密度は地球の95.1%で、5.243g/cm3。
内部構造は地球と同じように、球の中心に核、マントル、地殻の順になっています。
(出典:en.wikipedia.org)
(写真は金星の内部構造:黄色が核、茶色がマントル、表面が地殻)
重力は地球の90.4%で、8.87 m/s2です。
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金星は地球から最も近い惑星である。
(出典:aladybuzz.com)
太陽から一列にして惑星を並べた場合、最も近いのが金星です。その距離は最も近い時でおよそ4200万kmとなります。
これは月との距離の約100倍、火星との距離の半分以下です。
金星は太陽系の中で最も熱い惑星。およそ470℃にもなる。
(出典:.astronomija.info)
金星は、太陽を中心に回っている惑星の中では最も熱い惑星です。
太陽に一番近い惑星ではありませんが、濃い大気が金星全体を覆っているため太陽から受けた熱を逃がすことが出来ず、温度がこのように高くなっています。
この470℃という温度は、金属の鉛さえも溶かす温度です。惑星探査機が金星に着陸して壊れずに調査できるのは、数時間と言われています。
金星の温度は昼と夜でほとんど変化しない
(出典:dailygalaxy.com)
金星は非常に厚い雲で覆われているため、太陽が当たる昼の間、当たらない夜でも温度はほとんど変化しません。
金星の大気は地獄ようなものである。
(出典:universetoday.com)
人間の体を溶かすほどの強酸として知られる「硫酸」のしずくが雲となって金星全体を覆っています。
地球では雨は水ですが、金星では硫酸です。
金星の大気(空気)は、96.5%が二酸化炭素であり、酸素はほぼ存在しません。それでも大気中には極微量の水が含まれています。
金星にいることは、地球の水深900mにいることと同じ。(圧力換算)
(出典:screenjunkies.com)
金星の大気圧は濃くて、重いので、地球の約90倍あります。
人間がもし金星に行けたとしたら、内臓などがぺちゃんこになって死んでしまいます。
金星は極端に乾燥している。
(出典:nasa.gov)
金星は太陽から近く、濃い大気によって灼熱の熱さになっているので、水が存在していたとしても即座に蒸発してしまいます。
また、大気中には極微量の水が存在しますが地表面にはありません。
金星には1,600以上の山がある。
(出典:awcolley.com)
金星の2/3が平らな地面ですが、残り1/3は数千にも及ぶ山々の連なりです。その中には現在も噴火活動のある活火山が存在しています。
山の幅は0.8km~240kmと広大で、その周囲には溶岩流で作られた長さ5000km級の河が広がっています。
金星で一番高い山はマクスウェル山で、高さは11km。エベレストの1.2倍です。幅は約870kmとなっています。
金星の1日は1年よりも長い。
(出典:slideplayer.nl)
金星の1日は、地球でいうところの243日です。これは金星自身が一回転するまでの時間(自転周期)であり、正確には5832時間になります。
一方、金星の1年は224日です。金星の1日は1年よりも長く、1日が終わる前に1年が経ちます。
しかし、金星には地球のように1年を通じて季節変化がほどんどないので、1年がどうであろうとあまり関係ないかもしれません。
金星の風速は最大100m/sに達する。金星の自転速度よりも早い。
(出典:fondecranhd.net)
金星で吹く風は、高度によって大きく異なります。
地表では0.3m~1.0m/sですが、雲のある高い位置だと100m/sにも達します。この速度は、金星の自転速度の60倍も早いのです。
この風速だと金星を一周するのに、たった4日間しかかかりません。
数十億年前まで、金星には海が存在し、地球の気候とよく似ていた。
(出典:ferrebeekeeper.wordpress.com)
金星にはかつて大量の水と海の存在が、金星探査機ビーナスエクスプレスによって明らかにされています。
金星にあった大量の水は、太陽から放射されたX線によって分解さたり、金星の温度上昇によって蒸発してしまいました。
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