めったに見られない貴重で珍しい花(絶滅危惧種など)

今回は絶滅危惧種などに指定されている非常に珍しい花をご紹介します。全部で10種類あります。

1.ユウレイラン

(via mesosyn)

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コケのように樹木に付着して生活する植物です。キューバとフロリダ、バハマに自生していますが、個体数が少ないために絶滅危惧種に指定されています。

このランは、葉がないかわりに木の幹に張り巡らせた根で、光合成ができます。

(緑色の根には葉緑素が含まれているので、光合成ができる)

(via wikimedia)

開花時期は4~8月で、3週間ほど花を咲かせ、リンゴのような強い芳香を発します。

名前の由来は?

ユウレイランを遠くから見ると、花が空中に浮いているように見えます。この姿が、宙に浮く幽霊をほうふつさせるとして、ユウレイと名付けられました。

2.ゲッカビジン(月下美人)

(via wikimedia)

その名の通り、月の下で咲く植物(サボテンの仲間)です。この花がとても珍しいのは、真夜中に咲き始め、夜明け前にはしぼんでしまうからです。

そのうえ野生では、たいてい1年に1度しか咲きません。これらのことから、この花が咲いている瞬間を見ることはかなり難しいとされています。

(via wikimedia)

花はとても強い香りを放ちますが、落ちついた匂いのため、一部の国ではお祝い事がある際に、ゲッカビジンの匂いを抽出した香水を使うこともあります。

しぼんだ花は食用にでき、焼酎につけたり、スープにして食べられています。

3.ジブラルタルカンピオン

(via wikimedia)

イギリスの海外領土・ジブラルタルでしか見られない花で、色はピンクから紫までバリエーション豊かです。夕方頃に、弱い芳香を発しながら咲き、短期間で花の寿命を迎えます。

この花は、1992年に絶滅したと考えられていました。ですが、1994年にジブラルタルの崖で登山者がこの花を再び見つけたのです。その後繁殖が行われたことで、絶滅から逃れることができました。

現在この花は、ジブラルタルとロンドンの植物園だけで見られれる非常に希少な植物として知られています。

(ジブラルタル植物園の個体)

(via wikimedia)

4.チョコレートコスモス

(via wikimedia)

一見ただの赤茶色をしたコスモスのように見えますが、名前にある通り、チョコレートの匂いがします。夏の終わりの夕方に咲き始まり、鮮やかな赤茶色の花びらを8つ付けます。

野生では絶滅した花

(via pauldingcountyareafoundation)

メキシコで産まれたこの種は、野生では絶滅していますが、交配種の栽培が1902年から行われており、現在では世界中に園芸用として広まっています。

5.オウムバナ

(via EMMA FORSBERG/FLICKR)

モロッコの西側にあるカナリア諸島原産の花です。花の形が、オウムのクチバシとよく似ていることから、このように名付けられました。

この花は、かつて広く栽培されていましたが、1884年頃に野生種は絶滅しました。ただし園芸用の交配種については、現在でも容易に手に入れることができます。

6.ヒスイカズラ

(via Wikimedia)

エンドウやマメの仲間です。エメラルド色をした爪形の花びらが特徴的。フィリピンの熱帯雨林のみに自生し、樹木を支えにしてツルを伸ばすツル性植物として知られています。

ツルから垂れ下がった枝に、最大で3mに渡って多数の花を咲かせます。

7.ミドルミスト・レッド

(via ba-bamail)

世界でもっとも希少な花と言われるのが、ツバキの仲間であるミドルミスト・レッド(Middlemist red)です。現在、イギリスとニュージジーランドにある2ヶ所の庭園にしか残されていません。

(via wikimedia)

ミドルミストは、苗木屋のジョン・ミドルミスト氏が1804年に中国からイギリスに持ち込んだとされています。その後、中国ではこの種は絶滅しましたが、ロンドンでは栽培が続けられていました。

8.コキア・クーケイ

(via Flickr/David Eickhoff)

ハワイのモロカイ島にのみ自生する植物です。野生のコキアは、1860年代から既に3株しか存在していませんでした。

1950年には最後の1株が枯れて絶滅したかと思われたのですが、1970年に1株が新しく発見されて、なんとか絶滅からは逃れることが出来ました。

その後の繁殖活動の努力によって23株まで増えましたが、現在でも絶滅寸前であることには変わりありません。

9.フランクリニア

(via wikipedia)

ツバキの仲間で、アメリカ・ジョージア州のアルタマハ川渓谷にしか自生していなかった種です。この種は、19世紀初めに野生での絶滅が確認されていますが、園芸用の品種は今も残っています。

樹木は、最大10m前後まで成長し、春頃になると白い花をつけ、オレンジのような強い芳香を放ちます。そして秋になると、葉の色が緑色から赤色に変わります。

10.クロバナタシロイモ

(via wikimedia)

アフリカの主食になっているヤムイモの仲間で、コウモリ形状の黒い花びらと、地面に着くくらい長いヒゲが特徴的です。

タイやマレーシアなど東南アジアが原産ですが、野生ではめったに見られません。また、育てるには大変な労力が掛かることもあって、現在では絶滅危惧種に指定されています。

調査、参考元:conserve energyba-bamail

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雑学

Posted by uti