科学に関連した怖い雑学5種

1.アインシュタインの脳はスライスされ、博物館で展示されている

(via Expresso)

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20世紀を代表する天才、アインシュタインは1955年、76歳の時に亡くなりました。死後、彼の脳は病理学者トーマス・ハーヴェイによって家族の許可なく取り除かれ、保存されています。

ハーヴェイらの調査によれば、アインシュタインの脳は普通の人よりも小さいということです。成人男性の脳の重さは1400gほどですが、アインシュタインの脳の重さは1230gしかありませんでした。

しかし、神経の伝達速度を向上させるグリア細胞の数が、一般人に比べてが多いことが分かっています。そして彼の脳は、言語や発話能力をつかさどる部分は小さいものの、数や空間を把握する能力を示す部分は大きく、より発達していました。

2.毎年25万匹以上のカブトガニが、生きたまま血を抜かれている

(via IFLScience)

カブトガニの血液は、数百万人以上の命を救ってきました。血液から抽出した成分には、細菌が分泌する致死的な内毒素と反応し凝固するため、この毒素検出には必要不可欠となっています。そしてこれは、多くの感染症や新薬のテストに使われています。

毎年25万~60万匹近くのカブトガニが生きたまま捕獲され、血液を採取されています。その血液はきわめて高価で1リットル150万円近くになります。市場規模はアメリカだけでも年間50億円以上になります。

【↓カブトガニの血液。人間の血と違い青色なのは、鉄ではなく銅が含まれているため】

(via littlecrows)

カブトガニは、捕獲後48時間以内に全血液の約30%を採取され、また海に戻されます。悲しいことに、この採取過程の中で10~15%が死んでしまいます。

3.高濃度&高気圧の酸素を吸うと、死ぬことがある

(via Wikimedia)

人類にとって絶対に無くてはならない酸素ですが、酸素中毒が人類を死に至らしめることもあります。

酸素中毒は、高濃度の酸素を圧力が高い状態にして吸った場合にだけ起こります。なので純度100%の酸素ボンベを外で吸っても中毒になることはありません。

酸素中毒が起こりうるのは、スキューバダイビングでタンクを使って潜水している時や、高気圧酸素治療を受けている時などです。

たとえば、純度100%の酸素ボンベをスキューバダイビングで使用した場合、水深10m前後で酸素中毒が引き起こされます。酸素中毒を防ぐために、スキューバダイビングで使われるタンクには、圧縮された空気(酸素濃度20%前後)が入っています。

酸素中毒の症状

(via Max Pixel)

酸素中毒は活性酸素を劇的に増やすため、体中の細胞が破壊されます。特に影響を受けるのが肺で、症状として胸の痛みや呼吸困難が見られます。また目が近視となり、網膜はく離を起こすこともあります。中毒状態が長時間続くと、最悪の場合、全身にけいれんなどを発症し、死に至ります。

4.オーストラリアでは、人為的にウサギを死滅させるウイルスを導入し、アナウサギの駆除が行われていた

【↓駆除の対象となったアナウサギ】

(via wikimedia)

ミクソマーウイルスは、南米で見つかったウサギを死に至らしめるウイルスです。アナウサギに感染した場合の死亡率は、99%以上に達します。

オーストラリアでは、イギリスの艦隊によって1788年にアナウサギが導入されましたが、急激に増えすぎたため、あらゆる草木を食べつくして砂漠を作り出し、生態系にきわめて甚大な悪影響をもたらすことから、駆除の対象となっていました。

そこで1950年にこのウイルスが導入されたのです。ウイルスの効果は非常に高く、当時6億匹いたとされるアナウサギが、たった2年で1億匹まで減少しました。

しかし数年後にはミクソマーウイルスが弱毒化し、また免疫を獲得するアナウサギを増加していったため、致死率は50%以下まで落ちています。

そのためオーストラリアでは1996年に、ウサギのみに感染する致死的なウイルス「ウサギ出血病ウイルス」を新たに導入しています。このウイルスで、8週間のうちに1000万匹の駆除に成功しています。

5.第2次世界対戦の頃、アメリカはコウモリを使った爆弾を日本に落とし、広範囲に火災を起こす計画を練っていた

【↓爆弾を背負ったコウモリが収容される格納器】

(via wikimedia)

アメリカのある医師は、コウモリが自分の体重よりも重い物を持ち運ぶことができ、昼間は建物に隠れて休むことからヒントを得て、ひとつのアイディアを考え出しました。それはコウモリに時限式の爆弾を持たせれば、広範囲に大きな損害を与えることができるのではないかということです。

そのアイディアはアメリカの大統領に承認され、研究開発が開始されることになりました。それで作られたのが、上の写真のコウモリ爆弾キャニスタです。このキャニスタは、時限式爆弾を付け冬眠させられたコウモリを数千匹収容可能な格納容器です。これを爆撃機から投下し、落下途中でコウモリを放ちます。

そしてコウモリたちが、この容器から飛び出て軒下に入り込み、時間が来たら爆発する仕組みになっています。

しかし、このコウモリ爆弾は完成間近でしたが、原爆よりも開発が遅くなってしまったため、結局最後まで使われることはありませんでした。

【↓コウモリ爆弾に使われたメキシコオヒキコウモリ】

(via J. N. Stuart)

コウモリ爆弾の研究が遅れたのは、実験中に爆弾を装備したコウモリが逃げ出し、大規模な火災を引き起こしたことが大きな原因だとされています。

【↓爆弾装備のコウモリが起こした火災】

(via wikimedia)

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雑学

Posted by uti