いなくて良かった怖い伝説の生物・化物

2017年7月30日

世界中の神話や伝承で語り継がれている怖い化物や生物、悪魔などをご紹介します。全11種類です。

1.ポンティアナック

(via Mental Floss)

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インドネシアの州都の名前になっているほど有名な幽霊。吸血鬼のように血を吸うことで知られている。

ポンティアナックは女性であり、青白い肌に長く黒い髪、赤い目をし、真っ白な服を着ている。彼女は妊娠中に死亡した霊である。その無念を晴らすために現世に現れ、人を襲うとされている。

(via AcidCow)

たいていポンティアナックは、赤ちゃんの泣き声とともに現れる。その泣き声がおだやかなら、近くにいる。一方うるさければ、遠くにいる。

(via inilahinfo)

この幽霊に襲われた犠牲者は、鋭い爪で胃に穴を開けられ、内臓をむさぼり食われる。またその姿を見てしまった場合、目玉を吸い取られる。

彼女は、洗濯物の匂いでエモノを嗅ぎ分ける。そのため、この幽霊が信じられているマレーシアやインドネシアでは、夜遅くまで洗濯物を干しっぱなしにすることを避ける傾向がある。

2.レーシー

(via wikimedia)

スラブ神話に登場する森に住む精霊。レーシーは1体ではなく、各々の樹木に宿る。

レーシーは、森に入ってきた旅人の方向感覚を狂わせ、森の奥に誘い込んだり、子どもを誘拐したりすることがある。彼の性格は、妖精のように気まぐれでいたずら好きだ。

その性格が災いして、旅人や子どもを洞くつの中に導き、くすぐりの刑に処すことがある。そして彼らが命を落とすまでくすぐり続けるのだ。

【↓レーシーの住む森】

(via wikimedia)

姿はめったに現さないが、風のような笑い声や口笛を吹いて、その存在を知らせる。ある旅人によれば、ヒゲを生やした男のような姿で、まゆげとまつげ、そして右耳がなかったという。

また樹木のように巨体だが、一歩踏み出すと雑草と変わらない大きさに変わったという。レーシーは、自由に体の大きさを変化させることができたのだ。

3.ドモヴォーイ

(via wikimedia)

ドモヴォーイは、先に紹介したレーシーとともに、神に対する反乱で自然界へと落とされた精霊である。

ドモヴォーイは、全ての家庭にいる。例えば、家のストーブのそば、玄関や地下室などだ。

たいていは男性の姿をしており、体は小さく、全身が毛で覆われている。しかしその姿は変幻自在であり、ツノやしっぽがあったり、ネコやイヌの姿で現れることもある。

(via Book of Fables)

ドモヴォーイは、家の住人が彼に対して敬意を払い、家を清潔に保ち、彼に対して供え物をする習慣を忘れなければ、災いをもたらすことは無い。

しかし、これらを守らず、家を不潔するなどして怒らせると、ポルターガイスト現象を起こすことが知られている。

皿が勝手に落ちて割れたり、夜中に物音がしたりするのは、彼が原因である。また、火を好む性質から、火事を起こすことがある。

彼の怒りを収めることができなければ、彼は家から出ていってしまう。彼が出ていった家には、大災害がもたらされるという。

ドモヴォーイは神の意を受け、未来を予言する

(via ellenseer)

ドモヴォーイは預言者であり、未来への警告を行う。彼の笑い声や歌声、ジョークが聞こえれば、良いことが起こる前触れである。

しかし、彼の泣き声を聞いたり、風もないのにろうそくが突然消えたり、家族の誰かが彼の姿を見てしまった場合は、住人の誰かが亡くなる予兆となる。たいてい、家主が亡くなるケースが多い。

4.アハ・イシュケ

(via Shadowrun Wiki)

アイルランドやスコットランドにいたとされる魔物。アハ・イシュケは馬の姿となって、背中に乗るように誘惑することで知られている。

陸を走っている時は安全だが、少しでも水の匂いを感じた時点で、馬上の人は死を迎える運命となる。

アハ・イシュケは、水の匂いを感じると、乗った人を背中にくっつけ、絶対に降りることができなくするのだ。そして一番深い海底まで引きずり込み、溺死させる。

【↓アハ・イシュケに引きずり込まれる様子】

(via Amino Apps)

魂の抜け殻となった人体は、引き裂かれむさぼり食われる。ただ、アハ・イシュケは肝臓だけは食べない。それゆえ、犠牲者の死は、海面に浮かぶ肝臓によって知らされる。

5.ヴォジャノーイ

(via wikimedia)

ヴォジャノーイは水に住む妖精である。カエルのような顔に、緑がかったアゴひげが生えており、裸の老人男性のようにも見える。

手はカエルのように水かきがあり、魚のような尾ひれを持つという。目は燃え盛る石炭のように赤い。

【↓ヴォジャノーイの別形態】

(via In The Dark Air )

ヴォジャノーイのすみかは川や湖、池である。それゆえ、彼の怒りに触れるとダムが破壊されて水車が洗い流され、水の力で人や動物が死ぬ。

また彼は、ときどき人間を川の中に引きずり込むことで知られている。引きずり込まれた人間は、彼の住む海底宮殿で奴隷にされるか、磁器製の杯にその魂を閉じ込められてしまう。

ヴォジャノーイにとって人間の魂を閉じ込めた杯は、最も価値ある財産であり、コレクションしてヴォジャノーイ同士でその数を競いあったりする。

ヴォジャノーイを信じる住民は、彼の機嫌をとるため、しばしば生贄をささげた。ロシアではヴォジャノーイへの捧げ物として、道行く人を水中に突き落とすこともあったという。

6.ブラック・アニス

(via liveinternet)

イギリスの子どもたちが恐れる化物である。夜の森をさまよい、無防備の子どもを襲うことで知られている。

ブラック・アニスは長い鉄の爪を持ち、顔が青く魔女のような姿をしている。昼間はオークの木の洞で、太陽に隠れて過ごしている。彼女は、太陽を浴びると石化してしまうのだ。

(via Monster Wiki)

彼女による虐殺は夜間に始まる。闇夜に襲われた子どもは、彼女のすみかに連れ込まれて血液を吸われ、肉を食べられる。

アニスは皮ふ以外を食い尽くし、残った皮ふはオークの木に吊り下げて乾かし、スカートなどの洋服として使用する。

【↓ブラックアニスに囚われたこども】

(via Comic Vine )

7.ブバク

(via Playbuzz)

チェコとポーランドで信じられている化物。川岸にひそみ、亡くなった乳児の泣き声で大人を誘惑する。そして彼の誘惑に負け、近づいた者の命を奪う。犠牲者の皮ふは、彼の得意とする編み物の一部となる。

ブバクの見た目は、カカシのような姿である。またブバクは、満月の夜に大きな黒い猫が引く荷車に乗って現れるという言い伝えがある。

(via Critter Compendium)

8.ゴーゴン

(via Horrorpedia)

ゴーゴンは、ギリシア神話の海の神であるポルキュースとケトーが産み出した怪物である。ゴーゴンの頭には髪の毛の代わりに、どう猛な毒ヘビがいくつも生えていた。

ゴーゴンを見たものは石化し、命を奪われるという伝説がある。

そしてゴーゴンは3姉妹である。ステンノー、エウリュアレー、メドゥーサと呼ばれた。そのうち2人は不死身だったが、メドゥーサだけは違っていた。

メドゥーサは、英雄のペルセウスに首を切られ、殺害されている。ペルセウスは、メドゥーサの顔を見ないようにしながら、盾に映し出されたメドゥーサの姿を見て、首をとることに成功したのである。

【↓メデゥーサを討ち取ったペルセウス】

(via Plus7)

9.アチェリ

(via wikimedia)

ネイティブ・アメリカンの伝承に登場する少女の幽霊。少女は、山や丘の頂上から夜に突然やってきて、人間とりわけ子どもに病気をもたらすと信じられている。

アチェリは、異様な真っ黒な目をした姿で描かれることが多い。また彼女は、夜通しで異界の楽器を弾き、その音を聞いた人にも病気や死をもたらすという。

(via The Paranormal Guide)

彼女から身を守る方法はたった一つだけである。それは、首に赤色のリボンを巻くことだ。

10.アル

(via creepypasta)

アルメニアの伝承として語り継がれている、出産を妨害する悪魔。アルは、出産中の女性の肺や心臓などの臓器を盗む。

そのうえ、胎内にいる子どもをインプにすり替え、出産してから40日後に、そのインプを手に入れるのである。

【↓インプの彫刻】

(via wikimedia)

盗みを働いた後は、水源を通って逃亡するため、病院と水源の間には、お守りや魔除けなどが置かれ、悪魔ばらいが行われる。

11.ペナンガラン

(via mashpedia)

マレー半島とボルネオ島に伝わる女性の吸血鬼である。頭から臓物をぶら下げて飛び回る姿が目撃されている。臓物はホタルのような光を放つという。

ベナンガランは、力と美しさを手に入れるために、悪魔と契約した助産師であった。しかし契約の条件として「40日間肉を食べない」という約束を守らなかったため、このような姿にされた。

なお、彼女は幽霊ではない。ろくろ首のように生身の人間である。彼女の体は、頭と胴体で分離するが、エモノを吸血した後は再び元の姿に戻る。

彼女が好むエモノは、妊婦である。出産時に現れ、目に見えない長い舌で分娩後の血液など吸い取る。その舌に触れた妊婦は、必ず衰弱死する。

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Posted by uti