世界中のかなり変わった訴訟・5種

1.マクドナルドのコーヒーをこぼして6000万円を勝ち取った女性

(via Pixabay)

スポンサーリンク


マクドナルドのコーヒーが熱すぎたために、訴訟が起きることになるとは誰も予想しなかっただろう。

1992年、ニューメキシコ州に住む79歳のステラ・リーベックとその孫が、マクドナルドのドライブスルーで朝食を購入した。ステラは駐車場で停車しているときに、砂糖とミルクを入れるためフタを開けようとした。そのときに誤ってカップが傾き、全てのコーヒーがヒザにこぼれた。

それのよって彼女は太もも、尻などに皮下組織まで傷害が及ぶ第3度のやけどを負い、8日間の入院により皮膚移植を受け、その後2年間の治療を余儀なくされた。

ステラは、火傷の直接的な原因が自分の行動にあることは認識していた。しかし、火傷の一因となったコーヒーの熱さは異常であり、マクドナルドはこれを是正すべき義務があり、また治療費の一部を補償するべきであるとして訴訟を起こした。

確かにマクドナルドのコーヒー(85℃)は一般的なコーヒーメーカーでつくるコーヒー(72℃)よりも高かった。またこの他にもマクドナルドの過失が認められたことにより、賠償金として64万ドルの支払いが命じられることになった。

2.エナジードリンクを飲んで、翼が生えてこなかったので訴訟

(via Pixabay)

エナジードリンクを販売するレッドブルは、自社のドリンクを「レッドブル、翼をさずける」というスローガンで大体的に販売している。これを真に受けた男性が、信じられない訴訟を起こした。

その男性は10年以上に渡ってレッドブルのドリンクを飲み続けてきた。だが何百万リットル分を飲んでも翼は生えず、運動能力も知的能力も向上しなかったことから、レッドブルが虚偽の宣伝を行っているとして訴えたのだった。

レッドブルは、裁判による多額の損失と長期的な争いになることを恐れ、示談での解決を提案した。その結果、2002年以降にアメリカで自社のドリンクを購入した人に現金10ドル(1100円)を払い戻す事と、広告を修正する事で決着が付いた。これによるレッドブル側の損失額は、約15億円に上ったとされている。

3. 8歳の甥に抱きつかれて転び、骨折した叔母が甥を訴える

【甥と訴えた叔母】

(via nbc)

2015年、叔母は8歳になる甥の誕生日会にやってきた。叔母の来訪をとても喜んだ甥は、力いっぱいに叔母をハグしようとした。だが予想外に彼の力が強かったため、叔母はバランスを崩して転び、手首を骨折してしまった。

骨折の治療には手術を要し、多額の医療費がかかった。叔母はこの怪我を、8歳の子供が注意可能なものだったとして約1400万円の賠償を求めて甥を訴えたのだった。

貪欲な叔母だと思われるが、甥と叔母は後に仲良くテレビ出演し、全ては保険請求のためであったことを語っている。手術によって降りた保険金はたったの110円であり、多額の医療費を支払うことができなかったのだ。

そのため、苦肉の策として甥を訴え、保険金が支払われるよう弁護士に取り計らってもらうことにしたそうだ。

4.天気予報が外れたので訴訟

(via lolwot)

イスラエルの女性は、テレビの予報士が正しい天気予報を伝えなかったことに対して、約11万円の損害賠償と謝罪を求めてテレビ局を訴えた。

事件の発端は次のようだった。女性は、今日の天気が「晴れ」になるという天気予報をテレビで聞き、軽い服装で外出した。だが天候は悪化し、暴風雨となった。彼女の主張では、それが原因でインフルエンザにかかり、4日間仕事を休まざるを得なくなったという。

医療費として約4000円がかかり、このことで精神的苦痛を受けたとして、彼女は少額裁判所で訴訟を起こしたのだった。裁判の結果、示談となりテレビ局側は約11万円を支払い、また天気予報士は彼女に謝罪した。

5.飛行機で行き先を間違えて訴訟(グラナダとグレナダを間違える)

【グラナダとグレナダの場所:飛行機で18時間45分】

(via Google map)

スペインのグラナダへ旅行に向かうはずだったアメリカのカップルが、チケット手配のミスで、カリブ海のグレナダに到着先を間違えたと主張し、英国航空を訴えた。

そのカップルは2013年、長年の夢であったスペインのグラナダに向かうため、アメリカのワシントンDCから経由地のロンドンへ行った。ロンドンの乗り継ぎ便が離陸してから20分後、カップルの男性は本来なら飛行機が南へ向かうはずであるのに、西に戻っていることに気づいた。

【歴史あるスペインのグラナダ】

(via Wikimedia)

フライトアテンダントにそのことをたずねると、この便はカリブ海のグレナダ行きだと告げられたのだった。カップルは飛行機から降りることもできず、9時間のフライトの末、アメリカ方向へ逆戻りしてカリブ海のグレナダに到着した。

【着いたのはビーチが美しいカリブ海のグレナダ】

(via wikimedia)

カップルの男性は、ポルトガルのリスボンで仕事の会議が迫っていたため、結局目的の旅行地に向かうことはできず、再び飛行機で長距離を移動しなければならなかった。

カップルは、この行き先間違いが英国航空の責任だとして、ファーストクラスの飛行機代を含め約380万円の訴訟を起こした。だがカップルが持っていたチケットは、確かにカリブ海のグレナダ行きとなっていた。そのため、出発前に行き先を確認し忘れたことについてはカップル側に責任があった。

だがカップルの男性はチケット予約の際、航空会社の代理店に旅行プランを話し、スペインのグラナダに行くことをはっきりと伝えていたという。しかしその後カップルの訴えは、ワシントンの裁判所で棄却されている。

スポンサーリンク



雑学

Posted by uti