かつては豊かな土地だった。サハラ砂漠の事実8選

2018年3月4日

まず最初に。サハラ砂漠ってどこにある?
下の北アフリカの地図を見てみましょう。

(via Emaze)

茶色く塗った場所がサハラ砂漠で、西は大西洋、北は地中海、東は紅海に取り囲まれています。

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1.サハラ砂漠はアメリカと同じくらいの大きさ

(via Utah Geological Survey)

サハラ砂漠の面積(940万km2)とアメリカの国土面積(980万km2)は、同じくらいのサイズです。どちらも地球の陸地面積の7%を占めています。これは日本が24個すっぽり収まるほどの大きさです。

またサハラ砂漠は、アフリカ大陸の約1/3を占め、以下の11の国にまたがっています。(リビア、アルジェリア、エジプト、チュニジア、チャド、モロッコ、エリトリア、ニジェール、モーリタニア、マリ、スーダン)

2.非常に厳しい環境だが、住んでる人はそれなりにいる

(人口1万5千人程度の砂漠の町、モーリタニア・バレイナ)

(via wikipedia)

サハラ砂漠内に住んでいる人は約2500万人です。同じくらいの面積であるアメリカが3億人であることを考えると少なく感じますが、これはほとんどの場所は人が住めるような環境ではないためです。

その人口のほとんどは海岸沿い、大きな湖や川がある場所に集中しています。サハラ砂漠内にある一番大きな町は、海岸沿いにあるモーリタニアのヌアクショットで、約100万人の人口を抱えています。

3.サハラ砂漠は、昔は実り豊かな土地だった

(砂漠の中で見つかったスピノフォロサウルス)

(via wikipedia)

現在のサハラ砂漠は非常に暑く、極めて不毛な土地ですが、6000年以上前は違っていたようです。サハラの大部分に水が豊富にあり、動植物が生存できる環境にあったと考えられています。

このように考えられているのは、砂漠の中でワニや恐竜、げっ歯類などの化石が見つかっているためです。また、6000年前の洞くつの壁画には、実り豊かな土地であったことを示すものが描かれています。

砂漠の大部分で、キビなどの穀物が成育できる環境だったのではないかと言われています。

4.サハラ砂漠も冬は0℃以下になることがある

(via Pixabay)

サハラ砂漠は非常に寒暖差の激しい場所です。夏の一番暑い昼間は37℃~47℃になりますが、夜になると15~20℃まで低下します。また12月から2月の夜間には、最低気温が氷点下になることもあります。

これほどまでに昼夜の気温差があるのは、砂漠の空には雲がほぼ無く、湿度がかなり低いためだとされています。太陽が沈んでしまうと、砂漠にたくわえられた熱や暖かい空気が、そのまま上空へと逃げていってしまうのです。

5.サハラ砂漠にも雪が降る

(via Karim Bouchetata)

サハラ砂漠には、これまでに2度だけ雪が降っています。一度目は1979年2月18日、二度目はその37年後の2016年12月19日です。

場所はアルジェリアのアインセフラで、サハラ砂漠の北の端に位置しています。前回もここで雪が降り、その時は吹雪が30分続いて交通が滞ったといいます。

(雪が降ったアインセフラの場所)

(via googlemap)

6.サハラ砂漠の土地の多くは、砂で覆われていない

(アルジェリア国内のサハラ砂漠)

(via wikipedia)

砂漠と言えば、砂が堆積して形成された砂丘を思い浮かべますが、実際のところ、サハラ砂漠のおよそ80%は岩盤がむき出しになった岩石砂漠です。砂でおおわれているのは残りのたった20%です。

地球上では、この岩石砂漠が砂漠全体の90%を占めています。

7.サハラ砂漠には約2800種類の植物、多数の砂漠に適応した動物たちが生息している

(via My Life is)

植物の約2800種類の1/4は、サハラ砂漠の固有種です。そのほとんどは、サハラ砂漠の水がある場所(オアシス)に生育しています。特にアカシアやヤシ、サボテンなどがこの乾燥した地域でもよく見られます。

サハラ砂漠の生物

サハラ砂漠は、げっ歯類、ヘビ、サソリが多く生息しています。

(トビネズミ)

(via Wikipedia)

げっ歯類では、カンガルーのようにジャンプして移動する後脚の長いトビネズミなどがよく知られています。夜行性で、昼間は暑いので巣穴に隠れて休み、夜になると昆虫などのエサを求めて砂漠を飛び回ります。

(オブトサソリ)

(via wikipedia)

全長7cmくらいのサソリで、非常に強い神経毒を持っています。人が刺されて死亡したケースもあり、最も危険なサソリだとみなされています。

(アダックス、サハラ砂漠固有種)

(via wikipedia)

砂漠に適応しているほ乳類には、ラクダの他にアダックス等もいます。牛の仲間で、大きなひづめがあり、このおかげで柔らかな砂の上でも自由に体を動かすことが出来ます。

アダックスは、水分を直接水から摂取することは少なく、食物や朝露からとります。ラクダと同じように水無しでも1ヶ月近く生活でき、必要なときには脂肪を水分に変えて生きながらえることができます。

8.サハラ砂漠では、地球上で最も過酷なマラソンが開催されている

(via The Telegraph)

毎年3~4月になると、7日間で230kmを走破する「サハラマラソン」が開催されます。参加には、数年前からの事前登録が必要で、参加費だけでも約45万円がかかります。

また競技中は、走者自身が食事を用意し、生活に必要な道具全て(寝袋、炊事用具、薬など)を背負いながら走らなければなりません。もし途中で行方不明者が出た場合には、ヘリコプターが出動し捜索が行われます。

(サハラマラソンを完走したイギリスの選手たち)

(via wikipedia)

参考元;conservationinstitute,livescience

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雑学

Posted by uti