世界の危険な島7箇所
1.生物兵器で汚染されたグルイナード島
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イギリス本土から1kmほどしか離れていない小島であるが、かつてここでは生物兵器の開発が行われていた。
第二次世界大戦の最中であった1942年、イギリス政府は極めて致死率の高い炭そ菌の実験地として、2キロ平米しかないこの島を選んだ。
実験には80匹のヒツジが島へ連れてこられた。ヒツジの周囲で炭そ菌爆弾を爆発させ、効果を確かめたのだ。その結果、炭そ菌にさらされたヒツジたちは数日して全てが死亡した。
終戦にともない、この生物兵器は実戦に使用されることなく開発は終了したが、土壌には高濃度の炭そ菌が残った。人が立ち入るにはあまりにも危険で、そのうえ除染費用は多額になると予想されたため、島全体が立ち入り禁止となった。
1986年から除染作業が始まり、消毒に280トンのホルムアルデヒドがまかれ、島の土壌の上層部が全て除去された。そして1990年には48年ぶりに立ち入り禁止が解除された。
2.ハリケーンが直撃するサバ島
約2000人が住むカリブ海の火山島サバは、ハリケーンの発生地にかなり近く、過去150年でハリケーンが一番直撃している島だ。
天候の観測を始めてから、最大強度カテゴリー5のハリケーンが7回、カテゴリー3が15回起きている。カテゴリー5は、風速70m/s以上に達するハリケーンで、直撃すれば多くの住宅が全壊する。
この厳しい自然環境のため、これまでに密輸商人や海賊たちの隠れ家となっていたことがある。
3.ヘビだらけの島、ケイマーダ・グランデ島
この島は東京ドームおよそ9個分の敷地しかないが、9万匹以上のヘビがいると見積もられており、その数の多さからヘビの島とも言われる。
ブラジルの南東部にあり、かつては南米大陸とつながっていたが、海面が上昇して分断され、そのときにヘビもこの島に閉じ込められた。
残されたヘビは島の環境に適応し、急速に数を増やした。現在では1m四方の空間に、平均1匹のヘビが見つかるほど多くなった。そして島にいる多数のヘビの中でも特別視されているのが、ゴールデンランスヘッドである。
ゴールデンランスヘッドは、この島固有の猛毒ヘビで絶滅危惧種に指定されているが、ここには2000~4000匹が生息している。
ヘビの危険性と絶滅危惧種の保護のため、ブラジル政府はこの島への立ち入りを厳しく取り締まっている。船よけの灯台ができる前には人が住んでいたが、現在は灯台の点灯が自動化されているため、完全な無人島となった。
4.現代文明と接触していない最後の部族が暮らす北センチネル島
インド近くのベンガル湾に浮かぶ北センチネル島は、事実上法律の及ばない場所である。ここの先住民であるセンチネル族は、2006年にこの島へ漂着したインド人2人を矢で射ち殺したが、訴追されることはなかった。
センチネル族は数千年に渡って他の島との交流を持たず、現代文明との接触を拒否してきた。彼らと交流しようとする試みは数多く行われたが、そのほとんどは失敗に終わっている。
2004年には、スマトラ沖地震で被害を受けた部族へ救援物資がヘリコプターで運ばれたが、彼らは矢や石を放ち、追い返そうとした。
管轄する自治政府はセンチネル族に干渉しない意向を示しており、島から3海里(5.6km)を立入禁止海域としている。
現在島民は徐々に減少しており、1901年に117人だったのが2011年には40人程に減少したと見積もられている。島民は、外部者の侵入による虐殺や、免疫を持たない感染症にかかる潜在的なリスクを抱えている。
5.原爆実験のビキニ島(ビキニ環礁)
負の世界遺産として登録されているビキニ環礁は、2つの理由で危険だ。それは放射線とサメである。ここでアメリカ軍は1946年~1958年に23回の核実験を行ったのだ。
特に1954年のキャッスル作戦では、広島型原爆1000個分の水爆が投下され、海底に直径2km、深さ73mのクレーターを形成、日本のマグロ漁船・第五福竜丸をはじめとして数百隻の船が死の灰を浴びせられた。2万人以上が被爆したと言われている。
ビキニ島は大量の放射線で汚染され、島民167人は帰島することを許されなかった。少なくとも人が住めるようになるまでにはあと30年以上かかると予測されている。
島周辺は漁業が盛んであったが、70年以上に渡って漁獲されていないため、サメを含め様々な魚たちが大繁殖している。そのためこの周辺で泳ぐのは、危険である。
6.大量に投棄された放射性廃棄物があるファラロン諸島
アメリカのサンフランシスコから西に約50km離れたこの島は、1946年~1976年まで核廃棄物の投棄場であった。およそ200リットルのドラム缶47,500個が、この島の周囲に捨てられている。
廃棄物が投棄された正確な場所や周囲の環境に与える影響は明らかになっていない。またドラム缶の除去に関しては、放射能汚染が広まるリスクが高いとして、現状維持の方針となっている。
7.動物による史上最悪の災害がもたらされた、ラムリー島
ミャンマーのラムリー島は、WWⅡ末期の1945年に起きたラムリー島の戦いで、歴史に残る被害をもたらした。
日本軍が連合軍に押されて撤退した時に、沼に分け入らざる得なかった日本兵たちが数千匹のイリエワニに襲われ、推定400人がワニの餌食になったとされているのだ。
この出来事は「動物がもたらした史上最悪の災害」としてギネスブックに記録されている。またこの島は、ワニがたくさんいること以外にも、毎年70万人以上の命を奪っているマラリアを感染させる蚊や、有毒のサソリがひそんでいる。
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