恐ろしい海の怪物13種(伝説・神話)

2018年8月28日

1.カリブディス

(via Rodolfo Gorrin)

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ギリシア神話に登場するカリブディスは元々、海の神ポセイドンと女神ガイアの娘で、極度の肥満体であった。彼女は自らの飽くなき食欲を満足させるため英雄ヘラクレスのウシを盗み食べた。それがゼウスの怒りを買い、彼女は怪物の姿に変えられたのだった。

(via Monsters Vault)

それ以来、彼女はメッシーナ海峡で船乗りを襲うようになった。1日3回の食事のときには、大きな渦巻きをつくりだし、大量の海水とともに船を飲み込んで、その欲求を満たした。

2.バクナワ

(via deviantart)

フィリピンの神話に登場する海竜である。その神話には、この世界を創造したバタラという全知全能の神が登場する。バタラ神は空を照らし出すため、7つの月を生み出した。

バクナワはそれらの月の美しさに魅了され、海から駆け上って月を丸飲みにしたために、バタラ神のげきりんに触れ、生かしておけない永遠の敵にされた。

また古代のフィリピン人は、バクナワが月を完全に飲み込んでしまうのを防ぐために、家にある鍋やポットを叩いてバクナワを怖がらせ、飲み込みかけの月を吐き出させたという話がある。

3.ケートス

(via Wikipedia)

ギリシア神話の海獣であり、胴体は魚のようで、頭部は犬のような姿をしている。ケートスは海と地震を司る神ポセイドンに生け贄の王女・アンドロメダを食べることを命じられたが、勇者ペルセウスによってメドゥーサの首を突きつけられ石となった。

4.アスピドケロン

(via inspirationfeed)

その姿はウミガメのようだが、あまりにも巨大だ。その大きさに加えてコウラがコケで覆われるため、島と間違われることが少なくない。

ある船乗りは、島だと勘違いしてたき火を始めたところ、アスピドケロンが目を覚まして海に振り落とされ、溺死したという話だ。また別の言い伝えでは、島に見せかけて人々を上陸させた後、海に落としてむさぼり食うとされた。

5.レイン・クロイン

(via Erik Chze )

スコットランドの伝承に現れる海竜である。1回で7頭のクジラを食べるほど巨大だという。レイン・クロインは、自らを銀色の小魚へと変化させ、漁師をだましておびきよせる。漁師がその魚を引き上げたところで、本来の姿である海竜へと戻り、漁師を食べてしまう。

6.デビルウェール

(via Villains Wiki)

日本語では「悪魔のクジラ」を意味する海獣で、船一隻を丸ごと飲み込めるほど巨大である。アスピドケロンと同様に、海面に出した胴部が島のように見えるため、船乗りたちが上陸して振り落とされ、命を失うことがあった。

7.ヒュドラ

(via Amino Apps)

ギリシア神話において、英雄ヘラクレスによって退治された9つの首を持つ水蛇であり、現在のうみへび座である。

ヒュドラは首が切断されても、傷口から新しい首が再生する不死身の生命力を持っていた。そしてヒュドラの息吹は猛毒であり、吸っただけで人が息絶えるほどであった。またヒュドラが休息をとった場所は毒で侵されるため、そこを通っただけで苦しみの中で死ななければならなかったという。

ヘラクレスは、不死身のヒュドラをどうやって倒したのかと疑問に思うかもしれない。彼は松明の炎でヒュドラの首の傷口を焼き焦がして封じてしまい再生を防いだ。そして最後に残った首を岩の下敷きにして殺したのだ。

8.クラーケン

(via wikimedia)

イカやタコのような姿をしている巨大な頭足類であり、ノルウェーやグリーンランドで中世から近世にかけて目撃例が報告されている。船乗りや漁師にとっては大きな脅威であり、船出したまま戻らなかった船の多くは、クラーケンの餌食になったものと信じられていた。

しかし現在このクラーケンは、体長13~15mに達するダイオウイカの一種やクジラが誇張されて広まっていったものだと考えられている。

9.海坊主

(via wikipedia)

海に突然現れ、船を破壊する黒い坊主頭の巨人。胴体は雲のようにつかみどころがなく、手足はヘビのように曲がりくねっている。大きさは数十mに達し、見たものを驚愕させた。

10.セイレーン

(via Living the Human experience)

上半身は美しい女性の姿、下半身は魚であることから、人魚を彷彿とさせるが、邪悪な怪物である。岩礁から美しい歌声で船乗りを誘惑しておびき寄せ、船を座礁させてしまうのだ。

11.ヤクママ

(via Linda Perez)

南米の先住民によって信じられていた全長50mに達する巨大なヘビ。ヤクママはアマゾン川と海をつなぐ河口部に生息し、その川の母なる存在であった。数百m以内にいるどんな生物であれ飲み込んでしまうことから、先住民は水の中に入る前にほら貝を吹き、ヤクママと遭遇してしまわないように注意を払っていた。

【ブラジルの川で発見されたヤクママ(アナコンダ?)と言われる生物】

(via dazzling)

12.シーモンク

(via wikimedia)

日本語で「海の修道僧」を意味する未確認生物である。1546年にデンマークのシェラン島沖で発見されたのが最初であったとされる。現在このモンスターは、体の平べったいカスザメやエイであった可能性が高いと考えられている。

【エイの乾燥した死体に似ている】

(via wikipedia)

13.リヴァイアサン

(via Know Your Meme)

旧約聖書に登場する怪物であり、その巨大さゆえリヴァイアサンが現れると、波が激しく巻き上がり、周囲の潮の流れが変わるほどだった。

口には鋭く巨大な歯が生え、炎を吐き、鼻からは煙を吹く。胴体には強靭な鎧のようなウロコがあり、このウロコはどんな攻撃も跳ね返してしまう。非常に凶暴であり、リヴァイアサンのつくった渦巻きによって、大航海時代の船乗りたちの多くが丸飲みにされたという。

元々はつがいで存在していたが、オスは殺されてしまいメスだけしかいない。だがそのメスは不死身である。

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雑学

Posted by uti