たった1分?世界一短い航空便(定期便の飛行時間)

【世界一短いフライト】

(via Amusing Planet)

スポンサーリンク


イギリス北部のオークニー諸島には、世界で一番短い航空機の定期便が運航している。そのルートは、ウェストレーからパパ・ウェストレイまでのたった2.7kmだ。飛行時間は平均1分30秒である。これまでの最速の飛行時間は53秒で、1分もかからないことさえあるのだ。

【フライトの位置関係】

(via wikimedia)

【到着先が肉眼で見える】

(via Great Big Story)

これほど短いフライトではあるが、それぞれに小さいながらも空港が建てられている。また滑走路も行先ごとに3つずつ整備されている。

【ウェストレー空港】

(via Great Big Story)

【パパ・ウェストレイ空港】

(via Great Big Story)

1967年に運航が始まったこのルートは、スコットランドの航空会社ローガンエアーが補助金を受けながら運営しており、毎日定期便が飛んでいる。平日は1~2往復、土日はどちらか一方のみ。

このフライトの旅客機は、ブリテン・ノーマン アイランダーという近距離用の小型汎用機で、10人乗りである。乱気流や横風に強いのが特徴で、スコットランドの変わりやすい天候に最適だ。これほど短いフライトでもパイロット1人以外に、2人の航空管制官、4人の消防士が連携を取って運用されている。

【ブリテン・ノーマン アイランダー】

(via wikipedia)

ウェストレーは人口588人、パパ・ウェストレイに至っては90人しかいない小島である。どちらの小島も新石器時代の紀元前3500年ごろから人間が定住を始めており、北ヨーロッパで最古の建物が残されている。そのため多くの学生と教師が、それらの遺跡を見学するのにこのフライトを利用している。

【パパ・ウェストレイの全景と5千年以上前の農場】

(via Papawestray/wikimedia)

もちろんこのフライトは、住民の大事な足でもある。また病気の患者がいれば、直接医療施設のあるところまで飛ぶ。また「世界一短いフライト」として観光客からも人気が高い。

【飛行機以外にもフェリーで行くことができる】

(via wikipedia)

ウェストレーからパパ・ウェストレイまで行く方法は、飛行機とフェリーの2つだ。フェリーの場合は到着まで25分近くかかるが、1日5往復ほどと本数が多い。

【世界一短いフライトの紹介動画】

数分足らずのフライトはまだまだある。飛行時間が短い定期便の2、3位もご紹介していこう。

2位.ケイ・チャペルからキー・カーカー(ベリーズ) 3.8km

(via Google map)

どちらの小島も、中米ベリーズの海岸から5kmほどのカリブ海にある。飛行距離は1位のウェストレーよりも1km長いだけで、フライト時間は2分程とかなり短い。

【キーカーカーの空中写真】

(via wikipedia)

キーカーカーはリゾートアイランドであり、面積は8km x 1.6kmとかなり小さいが、50以上のホテルと数多くのレストランやショップが並ぶ。

【ケイ・チャペル】

(via wikipedia)

ケイ・チャペルは、キーカーカーよりもさらに小さい個人所有の島である。だが飛行場を有し、18のゴルフコース、2300平米のクラブハウス、大規模な会議施設をそなえている。2021年にフォーシーズンズホテルも開業予定とのことだ。

用いられる航空機は小型のセスナ208であり、定員は11名となっている。この二島間の移動は、飛行機以外にも水上バスがある。

3位.南大東から北大東(沖縄県) 13km

(via Google map)

日本一短い定期航空便は、沖縄本島から約340km離れた南大東島~北大東島のフライトである。その飛行時間はわずか3分、到着までの所要時間は約15分だ。

【左:北大東島、右:南大東島】

(via wikipedia)

北大東島は約700人、南大東には1400人が住んでおり、どちらの島も自然豊かで、幼稚園や小中学校、診療所など公共の施設もそろっている。

【左:北大東空港、右:南大東空港】

(via wikipedia)

それぞれの空港には、那覇行きと北大東あるい南大東行きがあり、どの便も多くて1日1回。使用される航空機は、50名乗りの最新型プロベラ機(Q400CC)となっている。料金は8500円で、船便と比べるとかなり高い。船だと所要時間が1時間と長くなるが、料金は850円である。

【那覇~北大東~南大東のフライトに用いられる航空機:DHC8-Q400CC】

(via wikipedia)

スポンサーリンク



雑学

Posted by uti