南極大陸のヤバイ陰謀論

南極大陸に関する突飛で興味深い陰謀論をご紹介していこう。ただしこれらの話の多くは証拠が存在せず、現代科学によって否定されている。

1.南極大陸には、古代文明によって築かれたピラミッドがある

【南極大陸のピラミッド?】

(via Medium)

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2016年、南極大陸に3つのピラミッドが発見されたというニュースで、ネット上が騒然となった。それらの中で一番高いピラミッドは1,220mあり、エジプトのギザの大ピラミッドよりも10倍高い。

【ギザの大ピラミッド】

(via Jerome Bon)

だが南極大陸にはかつて古代文明が存在した記録はなく、このような巨大建造物の完成には、途方もない資源と人手を要するため、ピラミッドが存在しているとは考えにくい。

それにも関わらず、陰謀論者は未発見の古代文明が写真のピラミッドを建造したと主張している。しかもその建造時期は約1億年前だと言う。そのころ南極大陸は温暖で氷が存在せず、緑が生い茂る熱帯の楽園だった。だから文明が栄えるのに適した土地であった。

【グーグル・アースから見たピラミッド】

(via Political Bullpen)

しかし科学者によれば、これは山の峰である。このようなピラミッド型の峰は、氷食尖峰(ひょうしょくせんぽう)とも言われ、山の側面を氷河が侵食することで形成される。また人類が誕生したのは数百万年前なので、少なくとも1億年前に人類が古代文明を築いたと考えるのは困難である。

2.南極大陸の地下に失われたアトランティス(文明)がある

(via Taverna das Cebolas)

古代ギリシアの哲学者プラトンが記した失われた巨大文明「アトランティス」は、南極大陸の氷床の下に眠っているのではないかという主張がある。

この根拠となっているのは、超古代文明の提唱者でありアメリカの教授チャールズ・ハプグッドが、「南極大陸は約11,600年前まで氷に覆われておらず、人類が住める環境にあった」という学説を唱えているためだ。

(via conceptnewscentral)

またイギリスの作家グラハム・ハンコックは、彼の独自研究に基づいたベストセラー書籍『神々の指紋』の中で、「南極大陸に暮らしていたアトランティスの人々が移住して、アステカ、マヤ、エジプトの古代文明を築いた」と断言している。

3.長方形の氷河は宇宙人が建造した

(via NASA)

自然に出来たとは考えにくいほぼ完ぺきな長方形の氷河が、2018年NASAによって公開された。この写真は南極大陸北西部のウェッデル海で撮影されたものだ。長さは1.6km以上になると推測されている。

陰謀論者によれば、このような完璧な形状の物体は、自然にはめったに存在し得ないとして、宇宙人がつくった造形物だと主張している。あるいは政府の極秘施設ではないかと疑惑を抱く者もいる。

だが科学者らによれば、これは卓状氷山と呼ぶもので、南極大陸の海岸からせり出している氷が、大きな塊になって剥がれ落ち、形成される自然の造形物だという。

4.南極大陸にはUFOの不時着跡がある

【不時着跡?】

(via newshub)

これは、あるエイリアンハンターが南極大陸をグーグルアースで見ていて、偶然発見した”何か”を引きずったような跡だ。その人物による分析では、UFOが不時着した際にできたものだという。

この跡は崩壊した山の頂きからずっと続いているため、UFOが山頂に衝突してここまでスリップしたことを意味する。しかし、地質学者はこの主張に同意していない。学者は、雪崩によって形成されたものにすぎないと断言している。

5.南極大陸のクレーターは、UFOの基地入口である

【1つ目のクレーター】

(via Xoer)

【2つ目のクレーター:幅90m x 30m】

(via Ugtrtyiuui Tyjihioijhou)

2013年に南極大陸沿岸で2つのクレーターが見つかった。どちらも深くて大きく、特に2つ目のクレーターは90m x 30mとかなり巨大だ。UFO陰謀論者のスコット・ワリングは、この穴をエイリアンの基地ではないかと考えている。

【このUFOがクレーターを作ったと主張】

(via Ugtrtyiuui Tyjihioijhou)

彼は、このクレーターは上記写真の永久凍土に埋まったUFOが作り出したものだと信じている。このUFO写真はグーグル・アースで見られたが、グーグルがこの写真を編集し秘匿してしまったと主張している。

6.南極大陸にはナチスの秘密基地が隠されている

(via UFO-Contact)

陰謀論者によるこの考えは、ドイツ・ナチスが1938年に複数の軍艦と科学探査船をひきいて南極大陸を探査したという話からきている。

ナチスは大陸の地下に洞窟や川を見つけ、そこに秘密の都市を築いたというのである。またドイツが戦争に敗北した後、この秘密基地にヒトラーが逃げんこんだと考えている者もいる。ナチスはこの秘密基地で新兵器を開発し、数ある洞窟でその試作兵器をテストしたという。

【南極探査に用いられたドイツ船】

(via Institute of Regional Geography)

実際のところ、ナチスが南極大陸で秘密基地を建設したり、兵器の実験をしていたという証拠は見つかっていない。そもそもナチスが1938年に南極大陸に送った船は、上記写真の捕鯨船1隻のみであった。

ドイツの国民はクジラの油から作ったマーガリンを大量に消費しており、その油は主にノルウェーから購入していた。南極へ向かったのは大きな戦争が起こる前に、自前で鯨油を生産できるようにしたかったからだ。

7.南極大陸は存在しない

【南極大陸は氷の壁であるという主張】

(via wikimedia)

南極大陸が存在しないと主張するのは、地球平面説の信者である。地球平面説に基づくと、北極点が世界の中心であり、南極は地球の内周を取り囲んでいる。

【平面説に基づく地球のイメージ】

(via metro)

南極大陸の真の姿は、写真のように地球の内部を取り囲む氷の壁であるという。その壁の高さは30~60mあり、この壁があらゆるものを地球の端から落下しないようとどめている。その壁の存在を確かめることができない理由は、世界政府や国際連合が南極周辺の飛行・航行を禁止にしているからだと言う。

(via quora)

陰謀論者によれば、政府以外に南極の真実の姿を見ることができたのは、ヨーロッパ人初の南極圏到達者であるキャプテン・クックだけだという。実際にキャプテン・クックは、南極大陸への3回に渡る航海で、巨大な氷壁を見たことを報告している。その壁は海岸線全体を覆っており、あまりにも高いため、クックはその壁の先に足を踏み入れることができなかった。

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Posted by uti