地球上で最も孤独。孤立した人間(3人)
現代文明の恩恵を受けることなく、他者や社会との接触を何年にも渡って断たれた人たちの事例をご紹介していこう。
1.穴の男(ブラジル)
(via boredomtherapy)
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1996年、アマゾン奥深くの森に得体の知れない野蛮人がたった一人で暮らしていると、地元の木こりの間で噂が広まった。その報告を受けて、ブラジル政府が管轄する先住民保護財団(FUNAI)は職員を派遣した。
するとその噂された場所に、複数のわらぶき屋根の小屋が見つかった。それぞれの小屋には深い穴があった。穴は細く、深さは1.8m以上。これらは動物を罠にかけたり、隠れるのに使っていたとされる。
(via livescience)
職員は、ついに裸の”穴の男”を見つけた。職員は接触を試みたが、穴の男は職員の胸めがけて矢を放ってきたため、近づくことさえできなかった。男は聞いたことのない言語を話していたという。
(via livescience)
そしてさらなる探索で、その周辺には似たような小屋が14棟見つかった。だがそれらは全て破壊され、そこには彼以外誰も住んでいなかった。穴の男は、集落の唯一の生き残りだったのだ。
ある調査では、1980年代に違法伐採者や土地強奪者がこの土地に入り込み、集落の民を追い払い殺害したとされる。穴の男は、この虐殺を唯一逃れることができた。
このたった一人の部族を守るため、彼の縄張りである周囲3000ヘクタールは立入禁止区域となっている。政府の機関は、積極的な関与を行っていないものの、穴の男を既に20年以上監視続けている。穴の男も監視されていることに気づいている。
政府機関は信頼を得るため、ときどき道具や種子の贈り物をしているそうだ。2018年には、機関が男を撮影した動画を公開した。男は現在50代、健康状態は良好だという。
2. 6年間生き埋めのドイツ軍兵士(ポーランド)
(via publicdomainpictures)
1951年のポーランドで、6年間生き埋めだったナチス・ドイツの兵士が、生きて発見されたという驚くべきニュースが報じられた。
シェルター内で生き埋めになったのは彼だけではなく、他の兵士も合わせ全部で6人いた。本来なら、彼らは倉庫となっているこのシェルターで略奪を行ったあと、脱出しているはずだった。だが先にシェルターから出た別の兵士が、彼らがいると知らずに出口をダイナマイトで破壊してしまったのだ。
(via Astor Highground)
不幸中の幸いで、倉庫の中にはたくさんの食糧、飲み物、ロウソクなどが残っていた。そのため、長期間生存することが可能だった。
だがそのうち2人は、この状況に絶望して自殺。また2人は原因不明の死を遂げた。救助される2年前には、ロウソクも無くなり、残された2人は完全な暗闇で過ごさなければならなかった。
そしてようやく再び外の世界に2人は出ることが出来た。だがそのうちの一人は、太陽の日差しで心臓発作を起こし、ショック死した。
3. 27年間、他人と接触しなかった北の隠者(アメリカ)
(via sogoodly)
2013年メイン州の山林で、クリストファー・トーマス・ナイトが逮捕されたとき、どれくらいの期間ここに住んでいたのかと聞かれ、彼はこう答えた。
「チェルノブイリの事故はいつだった?」
クリストファーは、チェルノブイリ原発事故が起きた1986年から2013年の27年間、ほとんど誰とも接触せず、そして誰にも見つからないよう生活していたのだ。
その27年間に交わした言葉は、「Hi(やあ)」の一言だけだったという。それは1990年代のことで、山の中でハイキングしていた人と偶然出くわしたときであった。
(via maxpixel)
クリストファーは必要な食糧や物資をすべて近くの住宅から盗んでいた。隠とん生活中に泥棒に入った回数は、約1000回になる。メイン州の厳しい冬(-30℃以下)を生き延びるためには、定期的に物資をそろえる必要があった。
(via eternallifestyle)
彼は誰も近づかない場所に、盗んだもので小さなテントを張った。だが見つかることを恐れて焚き火をすることは一度もなかった。また誰かと遭遇しても不審者に思われないよう、定期的に体を拭き、髪を切り、髭をそった。
だが彼の隠とん生活も、窃盗が発覚したことで終わりを告げた。彼はお気に入りのキャンディーを盗もうとコテージに入りこんだ際、監視カメラにその姿が映り込み、その映像がきっかけで現行犯逮捕された。
(via sogoodly)
クリストファーは、懲役7ヶ月が言い渡された。彼は服役を終えて、兄弟の働く金属加工会社で現在働いているという。
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日本にも洞窟おじさんがいるよね