ヤバすぎない?昔にいた見た目がすごい動物12種(恐竜ほか)

1.キバの生え方がすごい、デイノテリウム

【↓デイノテリウムの頭蓋骨格】

(via wikimedia)

スポンサーリンク

【↓デイノテリウムの復元図】

(via wikimedia)

およそ2400万~100万年前に生息していたゾウの仲間です。本種の一番の特徴は、下向きにカールしたキバです。しかも下アゴからキバが生えているのです。普通のゾウは、上アゴからキバが生えます。

大きさは体高が3.6~4m、体長は5m近く、体重は8.8~12トンであり、現世最大のゾウであるアフリカゾウよりも大きく、これまで存在したゾウの中で最も大きいとさえ言われています。

本種はアフリカで誕生し、そこからヨーロッパやアジアに渡っていったと考えられています。ただし日本では発見されていません。

キバの役割は?

(via wikimedia)

キバが生えている場所や向きは違いますが、現在生きているゾウと同じような機能があったと考えられています。
具体的には、以下のような3つの役割です。

・穴をほって、栄養豊富な植物の根っこや塊茎(じゃがいもなどの部位)を食べる
・葉の付いた枝をキバにひっかけ、自分の食べやすい位置に調整する
・キバを樹皮に押し付けて剥ぎとる

上記のようなキバの使用法は、現在のゾウでも見られる一般的なものです。

2.こう見えて草食恐竜、爪が異様に長いテリジノサウルス

【↓全身骨格】

(via wikimedia)

【↓復元イメージ】

(via wikimedia)

約1億~7000万年前に、現在のモンゴル・中国・アメリカに生息していた恐竜です。

凶暴そうな見た目をしていますが、草食動物であると考えられています。本種は長い爪と長い首が特徴で、全長は8~11m、爪の長さだけで90cmに達します。この爪の長さは、地球上で史上最長とされています。

【↓ヒトとの大きさ比較】

(via wikimedia)

本種は、耳の構造が鳥と似ていて聴覚が優れ、また体には羽毛が生えていたようです。ティラノサウルスと同グループの獣脚類に分類されていますが、動きはかなりのろく、おとなしい生物であったと考えられています。

3.変わった飾り羽を持つ、エピデクシプテリクス

(via NeoGAF)

1億7千万~1億5千万年前に、現在の中国に生息していたとされる鳥に近い恐竜です。羽毛はありましたが、空を飛ぶことはできませんでした。

本種の大きな特徴は、尾の部分から伸びる4本のシート状の飾り羽です。これは繁殖の際、異性に自分をアピールするのに役立っていたとされています。

【↓ヒトとの大きさ比較】

(via wikimedia)

不気味な外観で復元されており、一見恐ろしいように見えますが、実はかなり小さく、恐れるに足りません。全長は尾羽根を含めても45cmほどで、体重はたった160gしかなかったようです。

4.指が特徴的なスカンソリオプテリクス

(via Everyday)

ヒナの状態でしか化石が発掘されていないため、分かっていないことが多いですが、最初期に樹上での生活に適応した恐竜だと考えられています。

前脚にはそれぞれ3つの指があり、3番目の指が2番目の指に比べ、2倍長いという特徴を備えています。この非常に長い指で、木の中にいる虫をほじくって食べていました。

また尾が長いことと、脚の構造から、鳥に似た姿にもかかわらず木登りが得意であったと推測されています。

5.大きな突起が一列に生えた、ロンギスクアマ

(via wikimedia)

【↓実際の化石】

(via wikimedia)

およそ2億4千万~2億3千万年前にいたとされるトカゲに似たハ虫類です。大きさは全長15~25cmほど。

キルギスタンで化石が発掘されていますが、体全体を残した完全な化石は見つかっていません。

ロンギスクアマは、背中にアイスホッケーのスティックのような薄い羽が複数付いてます。この羽は鳥と同じ構造で、おそらく木から降りる時にパラシュートのように速度を落とし、衝撃を緩和することができたと考えられています。

その他にも、クジャクのように自分の優位を示し、異性にアピールするディスプレイとして使われていた可能性もあげられています。

6.ありえないくらい首が長いタニストロフェウス

【↓復元された骨格】

(via wikimedia)

全長の50~65%が首で占められており、「全長に対する首の割合が、史上最も大きい生物」とされています。約2億3千万年前に現れ、ヨーロッパや中国の水辺に生息していたとされます。

実際の全長は6m、首の長さは3m以上になります。首はかなり長いですが、とても軽量で、全重量の20%ほどしかありません。(他の陸上恐竜では、50%を超える種もいる)

【↓タニストロフェウスの復元イメージ】

(via wikimedia)

かつては、水の浮力なしで首を支えることが出来ないので、水中に住む生物だと考えられていました。しかし現在では、首が軽いことと、後ろ脚の筋肉が発達していることから、重たい首を陸上でも支えることができ、陸上生活も可能だったと判明しています。

また胃の内容物には、魚のうろこやイカの触手が発見されていることから、本種は水辺で長い頭を水中に突っ込み、水生生物を捕食していたと推測されています。

【↓水辺からエサを探すタニストロフェウス】

(via Mark Witton)

7.後ろ脚で滑空する、シャロヴィプテリクス

(via Earth Archives)

およそ2億2500万年前に現れたとされる、後ろ脚に薄い飛膜を持つハ虫類です。この飛膜で、樹上間をグライダーのように滑空することができました。大きさは全長20cmほど、体重は8g前後とされています。

本種は、後ろ脚に飛膜があったことが大きな特徴であり、この飛膜が時代とともに前脚まで伸び、プテラノドンなどで知られる翼竜に進化していったという考えもあります。

【↓後ろ脚の飛膜で樹間を行き来する】

(via wikimedia)

8.トサカが異様なニクトサウルス

(via wikimedia)

トサカの長さが、頭の長さの3倍以上ある翼竜です。アメリカで、1億4000万年の地層から、複数の化石が発見されています。

ニクトサウルスの体長は40~60cmほどで、翼を広げた大きさは2m前後、現在のアホウドリ等とよく似た体型をしています。トサカはゆるやかなカーブを描いて伸び、途中で二つに分岐して、一方は上方に、もう一方は後方に向いています。

【↓ヒトとの大きさ比較:緑がニクトサウルス】

(via wikimedia)

トサカの大きさは、発見された化石から少なくとも55cmはあったことが分かっています。

トサカがあった理由
【↓トサカは、自分が健全であり、優れた体躯を持った繁殖力の高い個体だと示した】

(via wikimedia)

はっきりとは分かっていないものの、繁殖の際に自分の優位を示すためのディスプレイであった可能性が高いです。これは他の鳥類にもあてはまり、例えばニワトリのトサカも同様に、メスへのアピールとして働きます。

また様々な実験から、飛翔の際、トサカは空力学的な影響をほとんど与えなかったと分かりました。そのためこのトサカは、ディスプレイ以外には使われていなかった可能性があります。

9.背びれがありえない形のステタカントゥス

(via Museums Victoria)

ステタカントゥスは、魚類が一世をふうびしたデボン紀の3億9000万年前に現れ、3億2千万年前頃に絶滅したとされるサメです。

本種の特徴は写真で見るとよく分かるとおり、丸テーブルにトゲがついたような背びれと、頭にあるトゲです。この特徴的な背ビレはオスだけが持ち、交尾の際、メスと合体するのに使われていたようです。

【↓ヒトとの大きさ比較】

(via wikimedia)

また本種は、上の図のとおり意外と小さく、全長は70cmほどしかありませんでした。その小ささゆえ、海の食物連鎖の頂点に立つ動物とはなりえず、たくさんの外敵から身を守る必要がありました。

そのため、これらのトゲは外敵を恐れさせ、簡単に捕食されないようにする役割もあったと考えられています。

また本種は、この背びれの形から、とても動きが遅く、海中では速く泳ぐことができなかったと推測されています。このことから、現在のネコザメのように、海底にべったりとくっついて暮らしていた可能性が指摘されています。

10. 1本しか指がないリンヘニクス

(via wikimedia)

【↓前脚は指1本だけ】

(via wikimedia)

リンヘニクスは、現在のダチョウやエミューのような、走鳥類と似た恐竜です。飛ぶことは出来ませんでしたが、後ろ脚の筋肉が発達して二足歩行に最適化されており、かなりすばしっこかったとされています。

本種の大きな特徴は、前脚に一本しか指が付いていないところです。元々は3本あったとされていますが、そのうち2つは退化しました。

残った1本の指は太く、筋肉が発達しています。これはおそらく、本種がこの指を使い、シロアリの巣を掘って食べるのに適していたと考えられています。

【↓ヒトや他の動物との大きさ比較:赤がリンヘニクス】

(via DinoChecker)

上の図は左から順に、赤色がリンヘニクス、緑がハイイロリス、灰色がヒト、青がイヌ、黄色がライオンです。リンヘニクスの大きさは体長30cm前後とされています。

11.常軌を逸したスタイルのハルキゲニア

(via nytimes)

ハルキゲニアは約5億年前の海底に生息していた生物です。現在、陸上生活を送っているカギムシ(ナメクジに似た生物)の遠い祖先にあたると考えられています。

ハルキゲニアの特徴は、なんといってもそのトゲだらけの体です。歩行するための細長い脚が、腹部から7~8対伸びており、足先には2つの爪が付いています。脚の上部からは円錐状の固いトゲが伸びています。

大きさは0.5~3.0cmほどでかなり小さかったようです。そのためこのトゲは、捕食者が容易に口に入れられないよう、自衛するのに役立っていました。

12.口から電気丸ノコが生えたような、ヘリコプリオン

(via Wild Facts)

およそ2億9000万年前の海に現れたサメに似た魚類です。誕生から4000万年にも渡って栄華をほこりましたが、2億5000万年前ごろの三畳紀には絶滅しました。

ヘリコプリオンの最大の特徴は、電気丸ノコを思わせるラセン状の歯です。これは下アゴの内部に備わっており、獲物を切断するために使われていました。

上アゴには歯が無かったことから、噛むことはできず、鋭利な丸ノコ歯で獲物を切断して、丸呑みにしていたと考えられています。

【↓実際の歯の化石】

(via wikimedia)

このラセン状の歯は生え変わりが起きると、新しい歯はラセンの先端に、古い歯はラセンの内部に巻き込まれていくようになっています。そのため、生まれてから死ぬまでの歯が、全てこのラセンに保存されます。

【↓ヘリコプリオンの大きさ比較】

(via newdinosaurs)

ヘリコプリオンのサイズは最大で全長7.5m、平均は3~4mほどとされています。またラセン歯の直径は45cmほどです。

スポンサーリンク



動物

Posted by uti